第2話    邪鬼の指 邪鬼の舌


ちろちろ、ちゅぷっ……

「うっ、くうぅぅっ……」

わたしの乳首をざらりとしたモノに舐められる。
指のようなモノに乳房を掴まれて揉まれた。

サワっ、サワサワサワ……

「あ、あぁ、い、イヤァッ」

今度はお尻を……
まるで満員電車に現れる痴漢のように、太ももからお尻のお肉を下から上へと撫でられる。
調子に乗って手のひらのようなモノが、お尻の穴を目指して肉の狭間に差し込まれてくる。

(なかなかの上物だ)
(小さすぎず大きすぎず、揉みごたえのあるおっぱいだ)
(下も悪くないぞ。まだまだ青臭いが、ケツの肉も張りがあって手触り感も文句なし)
(ふふっ、あとのお楽しみは……)

渦巻きだった邪悪な気体が身体の一部分だけを実体化している。
生臭い唾液を垂らした肉厚な舌だったり、意志を持った別の生き物のように這いまわるおぞましい10本の指だったり……
こっちのはもっと露骨。
男の下半身だけを実体化させちゃってる。
当然、グロテスクな肉の棒つきで……

それでもわたしは歩き続けた。
歩きながら恥じらいで見せた。
顔を真っ赤にして、刺激を受けるたびに背筋を震わせて、くちびるから可愛い拒絶の声も漏らした。

当たり前でしょ。
年頃の女の子が裸で歩かされながら、感じやすい処を悪戯されているんだから。
それも4人掛かりで……違った4体掛かりで……

ちゅぷちゅぷ、ちゅぱ、カリッ、コリッ……

「あんぅぅっ、いやぁぁっ、乳首はだめぇっ! んふぅっ」

右のおっぱいに唇が吸い付いて離れてくれない。
舌が伸びて乳首の頭を撫でられて、突然現れた黄ばんだ前歯が硬くなっていく根元に噛みついた。
同時に左のおっぱいをゴムマリのように揉まれた。
力任せに握られては、なだめるようにやさしくマッサージされる。

足の動きが止まりかける。
人間じゃないのに……相手はこの世のモノではないのに……
気持ちいい! 気持ちよくて、それなのに背筋は悪寒が走ってゾクゾクして……

わたしは、首をのけ反らせながら神経を集中させた。
4体ともかなりいい線まで邪気が上昇している。
これなら合格かも……?

(久々の上物だな。お嬢さんのおま○こ、愉しませてもらうぜ)

下腹部からも声が響いた。
声と一緒に、ビリビリとした刺激とジンジンとした疼きが身体の芯を這い上がってくる。

「あうぅぅっ、ひうぅぅっ。そこはだめぇっ、クリを舐めないでぇっ! イヤぁっ、膣に指がぁっ、指が入っちゃうぅぅっっ!」

もう充分なのに……
邪気は満足するほど溜まっているのに……

手にした手鏡がするりと滑り落ちた。
しまった! と思っても後の祭り。
それなのに、お父さんの姿はまだ見えない。
その間も、神楽の感じるお豆を刺激され続けている。

硬く尖がって、ちょっとした刺激でもイッちゃいそうなのに、そんな処を何度も舐められた。
唾液をいっぱいまぶしながら、舌のお化けがクリトリスを押し潰すように刺激して、神楽の割れ目から恥ずかしいお汁を湧き出させちゃう。

そうしたらもう1体の指が、そのお汁を潤滑油にして滑り込んでくる。
デリケートなヒダヒダを爪先で掻きながら、残りの指を膣の奥に沈めた。

じゅぶじゅぶ、じゅじゅじゅ……じゅぶぅぅっ……

「ふぁぅっ、くふぅっ……そんなにされたらぁ、膣(なか)をそんなに弄られたらぁっ、もう……だめぇぇぇぇっっっ!!」

叫んじゃった。
両足をガクガクさせて、背中をえびのように反らせて、膣に挿入された指のようなモノをキュウッて締め付けて……
イッちゃったかも……?
神楽はお外で全裸のまま、人でないモノを相手に絶頂しちゃったかも……?!

(ふふふっ、いい声で鳴くじゃないか。では、もっと愉しませてもらうぞ。今度は、この特製肉棒でな)

きっと刺激が強すぎたんだ。
はしたなく広がったまま戻ってくれない両ひざ。
その真ん中に、巨大な肉の棒が真上を向いて浮かんでいる。

大きい……! 
とても太くて、とても長くて……ちょうど神楽の腕くらいありそう。
こんなの人のモノではない。
こんなお化けみたいなのを挿れられたら、神楽のあそこ、絶対に壊れちゃう。
わたしの大切な処、ガバガバになっちゃう!

「い、イヤぁッ! 許してぇっ、それだけは勘弁してぇっ!」

(小娘ッ! ここまで気持ちよくしてやったんだ。サービス料と思って、あきらめな)

気が付けば、両肩をがっしりと掴まれている。
宙に浮かんだ指が、肩だけじゃない。足首を左右から引っ張って、このままだとわたし、立ったままで犯されちゃう?!
真下からズブリと貫かれちゃう?!

「イヤッ、イヤイヤイヤァッ! 絶対にイヤァァァァッッッ!」


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