最終話 さらば、エスパー達よ!!
朝原の右手が奈菜の股間へと潜り込んでいく。
左手があやめの内腿をなぞりながら、半分開いた裂け目に指を沈めた。
「やっぱり処女のおま○こは違うねぇ。なんというか肉全体が締まっているというか。それにしても面白いね。時が止まっていても奈菜のやつ、感じてるのかな。クリトリスを撫でてやると、あっという間に頭をもたげてきちゃったよ。
あやめの方はどうかな? おっ、肉壁を引っ掻いてやると濡れてきた。濡れてきた。もう挿れてくださいって感じだね」
無防備な彼女たちを前にして、好き放題の朝原。
このままだと奈菜とあやめの処女膜がこんな男に……!
でもどうすれば……?
圧倒的な能力を持つこの男をどうすればいい?
僕が唇を噛み締めている間にも、朝原の指が彼女たちを穢し続けている。
とうとう、突き出されたお尻の割れ目にも触手を伸ばし、恥ずかしい穴にまで指を沈め始めている。
「おい宏。見えるかい? 俺の人さし指がどこに入っているのか。ケツの穴だよ。そうさ、奈菜とあやめのアナルを弄っているのさ。汚いねぇここは。指が臭くなっちまうよ」
朝原が指の匂いを嗅ぐ振りをしながら僕を笑った。
そうして、硬くなり準備の出来た肉棒に自分の指を添える。
最初の狙いを奈菜に定めて、片手で腰を掴む。
そうだ! その手があったんだ!
その時、僕の頭を電流が駆け抜ける。
一か八かのアイデアだけど、やるしかないよね。
僕は目を閉じる。全てを無心に戻して精神を一点に集中させる。
(みんな、お願いだ聞いてくれ! 今、生徒会室で大変なことが起きているんだ! 僕たちのアイドル。磯山さんと高山さんがピンチなんだ。なにが起きているかは、自分の目で確かめて欲しい。でも時間がないんだ。急いで! 早く!)
研ぎ澄ました全神経を念波に変換させる。
精神が崩壊しそうなくらい自分を追い込みながら、校舎内の隅々まで。グラウンドにまで念波を行き渡らせる。
できるか宏? いや、絶対に成功させないと!
朝原のモノが奈菜の割れ目をなぞった。
先走りを垂らした先端を裂け目の中心にあてがった。
同時に心に響くたくさんの声。
(なに今の?)
(そんなのどっちでもいいッ! 奈菜ちゃんがぁッ!)
(違うッ、あやめちゃんの方だッ!)
そうだ、いいぞ。でも早く! 早くして、時間がないんだ!
朝原の腰がピクリと動く。
グッと腰の筋肉に力が入って、前に押し出されようとして……?!
ガラガラガラァッ! ドタ、ドタ、ドタァッ!
「なにやってんだッ! お前ッ!」
「おい、やめろぉッ。奈菜ちゃんとあやめちゃんを解放しろ!」
「朝原ぁッ、お前。生徒会長のくせしてなんてことをッ!」
「きゃあ~ッ?! 朝原君のエッチィッ。下半身、丸見えぇっ♪♪」
「なっなんだ? えっ、どうしてッ?!」
勃起したモノを思わず両手で隠す朝原。
その周囲を鬼の形相の男子生徒たちが取り囲む。
続けて入って来た女子生徒が、自分が着ていた制服の上着を、奈菜とあやめの下半身にかぶせてくれる。
「よかったぁ……間に合ったぁ~」
僕の全身から力が抜けていく。
でも朝原の念波のせいで、しゃがみ込むことさえ許されない。
(おい宏。まさかお前、念波で……?!)
みんなに囲まれ追いつめられながらも、朝原が話しかけてくる。
(ああ、そうだよ。僕の能力では君には敵わない。だから自分に出来ることをしたまでさ。念波を使ってみんなに呼び掛けようってね)
「そうか、他の奴らにかぁ……ふっ、俺の負けだ」
朝原は声に出して呟いた。
そして、放心したように膝から崩れ落ちていく。
床におでこをひっつけて、剥き出しのお尻を突き出したまま泣いた。
でも、生徒会長の下半身に制服を掛けてやるお人好しは、結局現れることはなかった。
僕の物語はこれで終わり。
えっ? その後どうなったのかって?
あれだけのハレンチ事件、僕も朝原もただじゃ済まないだろうって?
ちっちっちっ。わかってないね、読者のみなさんも。
僕も朝原もエスパーなんだよ。その点を忘れちゃぁ困るね。
あの騒動で朝原の呪縛から解き放たれた僕は、もう一度念波でアイツに話しかけた。
ふたりの力を合わせて、ここに集まった全ての人の記憶を消し去ろうとね。
朝原も素直に納得してくれた。
そして、アイツの方から言い出したんだ。
今から使う念波で最後にする。今後、2度とこの力は使わない。
いや、これだけの人数の記憶を消し去るんだ。おそらくこの作業が終わったころ、俺には何の能力も残っていないだろうと。
だから僕も言ってあげたんだ。
お互い、ただの学生に戻ろうぜって。
そうして、残り少ない学園生活は……ふふっ、決まっているだろう?
双壁の学園アイドル奈菜とあやめのパンチラを、実力でものにするのさ。
超能力なんて、もうこりごりだからね。
おしまい♪♪
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