時代SM連載小説
『牢獄の美姉弟』
~捕われの志乃と菊乃助の屈辱の日々~
作者:縄吉及びShyrock(リレー小説)





第28話「衆人環視放尿」

 辰蔵が筆を動かしながら子分に指図を送る。

「おい、お嬢さんが喉が渇いたって言ってるぞ。水を飲ませてやれ」
「あああっ……そんなこと……言ってません……あうっ……やめ……」

 二合徳利が運ばれてきて、子分が志乃の口をむりやり開かせ水を注ぎこむ。

「えへへへ、たっぷりと飲みな」
「うっぷ!うぐぐぐ……うぐっ……!」

 徳利の半分ぐらいは口からこぼれ、志乃の美しい顔が水に濡れた。
 お松がニヤニヤと笑っている。

「お嬢さんがまだ足らないって言ってますよ。もう一本飲ませてあげてくださいな」
「ほいきた」

 子分が二本目を志乃の口に注ぎ込む。

「うっぷ……!もう……もういりません……やめ……て……うううっ……」

 辰蔵が子分に中止を命ずる。

「おい、もうやめろ。飲ませすぎると死んじまうぞ」
「へい」

 再びお米が志乃の下腹部に指圧を加え、辰蔵の筆が尿動口をくすぐる。
 するとまもなく志乃に変化が現れた。
 腰をよじりもじもじしている。

「お、お願いです……厠(かわや)に行かせてください……」

 辰蔵が志乃の要求をはねのける。

「それは無理な注文だな。ここでするんだ」
「そんな無茶な……」
「おい、小僧を連れてこい! 姉上が小便を垂れ流すところを弟にしっかりと見せてやれ」
「菊之助の前でそれだけは許してください! 後生ですから!」
「まあ、あきらめることだな。おい小僧、姉上の破廉恥な姿をしっかりと目に焼き付けてやりな。ああ、そうか、猿轡をされて返事ができねえのか」

 志乃が固縛されている戸板の真正面に菊之助を座らせ、視線を志乃から逸らさないよう子分たちが顔を押さえつけた。

「んぐっんぐっ……!」

 菊之助は全裸で戸板に固縛されている志乃の無残な姿を見て、口惜しそうに身を震わせた。

「お願いです! せめて、せめて菊之助を見えないところに連れて行ってください!」
「それは無理だな。お米、腹をしっかり揉んでやれ。お松、わしに代ってさねをたっぷりと筆でなぶってやれ。遠慮はいらんぞ!」
「はい」「分かりましたよ」

 ふたたびお米と志乃の下腹部に指圧を加え、お松は陰核包皮を剥きあげ筆を走らせた。

「あぁぁぁぁぁ~~~っ、はひっっ……! 筆はやめて! おなかを圧さないで! だめ、ふでだめっ……も、漏れそう~~~~~!」

 辰蔵が問いかける。

「何が漏れそうなのだ?」
「しょ、小水が漏れそう……もうやめて……ください……後生です! 菊之助の前なのでやめて~~~~~!」

 志乃が泣こうが叫ぼうが、指圧の指は止まらず、筆の動きも止まらない。
 いや、止まらないどころか、むしろ勢いを増している。

「ほれほれ、おなかをこれだけ押されたらおしっこが出そうだろう? 早く出してしまって楽におなりよ」
「私の筆さばきはどう? 女だから女の急所はすぐに分かるのさ。さあ、早く漏らしておしまい!」
「あっ、いやっ! で、出そう……! もうだめっ! ああああっ! いやあああああっ!」

 辰蔵が乳首をつまみながら囃し立てる。

「もう我慢できねえだろう? 早く出しちまいな!」

 乳首への刺激がまるで放尿の合図であったかのように、突然志乃の下腹部に快感が走り、我慢の限界が訪れる。

 ビュッ……!

「うう……っ」

 じょっ………………!

 勢いよく噴出しかけた小水を一瞬抑えることはできた。
 だが一旦出始めた小水は止まらない。

「ひぃっ……」

 チョロチョロ………チョロロロロロ……

 股間に力を入れてみたが、流れの細い尿がみっともなく零れ落ちる。
 周囲から下品な笑い声がする。
 だけど志乃の耳には入らない。
 辰蔵がつまらなそうにぼやく。

「ちぇっ、つまらねえな。じいさんみてえな小便じゃねえか」

 やがて力を入れているはずの尿道が容赦なく緩まっていき、“おもらし”程度でチョロチョロと漏れていた尿は、まるで堰を切ったように放物線を描きはじめ、排尿の快感だけが下半身を支配した。

「くわああああっ! ああ、漏れるううう~~~~~っ! 見ないで~~~~~~~~~~~っ!」

 じょぉぉぉぉぉ~~~……っ

 あまりの恥辱に志乃は言葉を失い、顔を赤らめ瞳を閉じて、菊之助のいる方向に湯気を立ててびしゃびしゃと排尿する。
 飛沫が飛び散り菊之助にもかかるが、菊之助は避けることもなくただ唖然としている。
 勢いが弱まり、またびゅっ、びゅっ、と何度かほとばしる。
 やがてチョロチョロとした細い流れで戸板を伝い、最後にぽたぽたとしずくが垂れる。

 放尿が止まったのを見て辰蔵がニヤニヤと笑ってお米に股間を拭ってやれと指示を送る。

「いくら器量のいい武家のお嬢さんでも出すものは同じだな」
「おほほ、当り前じゃないですか。まさか若頭は金色の小水でも垂らすと思ってましたか?」
「まさか、ははははは~」

 一連の尋問を見終えた進十朗が辰蔵に告げた。

「ご苦労であった。この後はわしの屋敷に連れ帰り、吟味をいたすとしよう」
「進十朗様、われらの力で白状させることができず誠に申し訳ございません。ではこの後をよろしくお頼み申します」
「まあ、仕方がないわ。かなり芯の強いおなごじゃからな」
「では早速縛り直したうえお屋敷までお連れします。お屋敷での吟味にわれらも加わりましょうか?」
「少し休息をとってから吟味を再開するので、辰蔵、お米、お松も二刻ほど休んだら応援に来てくれ」
「はい、承知しました。ところで……」

 辰蔵がニヤニヤとほくそ笑みながら進十朗の耳元で何やら語り合っている。
 志乃としてはもっと悪いことが起こりそうな、そんな嫌な予感がした。



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