「おれの欲望の獲物に相応しい女だ」

 ・・・

 ベッドの上、女が姦られていた。

 「あなた、悪よ・・・。悪者だわ・・・。あうぅ・・・!また逝くぅ・・・!」

 そう言うが早いが、女は、男に容赦なく八度目の絶頂を強いられた。

 女の俯せの上半身がベッドに深く沈む・・・。


 「動くな」

 女のメス尻は高く上げさせられ、その両足は大きく開かされていた。両手は背後に回され、抗えないように手錠で拘束されていた。

 すべなく、メス尻だけが、男の好きに遊ばれ翻弄される格好だった。さらに男の手が、その腰をがっちりと掴み、女を逃さない。

 女は男に捕われ、欲望のはけ口とされているのだった・・・。

 「あうぅ・・・!また、また来る・・・!」

 九度目。


 「つづけるぞ」

 男は一定のリズムを保つ。速くもなく、遅くもなく。

 女陰の中、逞しく勃起した男根を深々と埋め込み、そして、引き抜く。また深く埋め込み、引き抜く。その繰り返し・・・。男はえんえんとつづける。

 「やめて・・・。お願い・・・」

 男はゆるさない。やむ気配はなかった。

 「何度逝かせれば気が済むの?・・・」

 「悪よ、あなた悪よ・・・」

 「あうぅ・・・!また逝くぅ・・・!あうぅ・・・!」

 十度目。


 「まだ姦るぞ」

 男の強靭な足腰が、女の柔肉を力強く、打つ。その怒張した男根が、女の最も弱い肉をえぐる。

 「どうしたら満足なの?あううっ・・・!」

 男は答えず、その冷徹さをいっそう増す。

 男の力強い腰の動きに合わせ、女陰が、ジュブッ、ジュブッと淫猥な音を立てる。

 深く貫かれる度に、溢れ出す女(メス)の汁。引き抜かれる度に、滴り落ちる女(メス)の汁。女の不自由にされた上半身が、大きくくねり、よじり、うねる。

 男は、女の乱れる後ろ姿を、恐ろしく冷たい目で見下ろしている。

 「だめ・・・。ゆるして・・・。あああっ・・・、また・・・」

 十一度目。


 「まだだ」

 いつしか女の目に涙が浮かんでいた。それは溢れ、頬を伝う。女のメス声に、嗚咽が混じる・・・。

 悪い男に捕われ、その強さの前に、なすすべなく、一方的に犯される・・・。徹底的にいたぶられ、蹂躙され、打ちのめされる・・・。

 女はその感覚が何なのか、よく知っていた。だが、屈服するわけにはいかなかった。

 悪者よ、この男は悪者だわ・・・。

 だのに・・・、どうして、私。どうして・・・。

 あうぅ・・・!強い・・・。また逝かされる・・・。

 「逝くぅ・・・!」

 十二度目。


 「いいメスまんこだ」

 「お願い、ゆるして・・・。あうぅっ・・・!逝きますっ・・・!」

 十三度目。


 強すぎる・・・。

 とてもかなわない・・・。

 誰か・・・、助けて・・・。

 ベッドの上、逝かされつづけた女の上半身が、男に降伏するかのように、深く伏した。

 「もうやめて下さい・・・。お願いします・・・」

 だが、冷酷にも男はつづけた・・・。

 ・・・

 「おれの欲望の獲物に相応しい女だ」

 もう幾度目か知れなかった。

 女は身も心もぼろぼろにされていた。女の体は、男の動きに合わせて、ただ、揺れるだけだった。

 夜は、まだ明けない・・・。









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作者和巳さんのHP

男と女のハードボイルド・エロティシズム。成人女性向けだが、男性も十分愉しめる。
ヒーロー&ヒロインに固有名詞を与えず、「男」「女」と象徴化している点がクールでありユニーク。


『ただ貴女(あなた)を愛したくて』



















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