第1話


携帯が鳴った。
外回りを終え会社に戻る途中だった大輔は、
仕事関係の電話だと思い、急いで携帯を取り出した。
しかし、着信画面に表示されていたのは、母、の文字だった。
大輔は携帯画面を見詰めたまま、溜息交じりにフーっと
細い息を吐き出すと、もうワンコールおいてから、
着信ボタンを押した。

「もしもし……」

あからさまなほど、ぶっきらぼうな感情の無い声だった。
だが、そんな事を気にする様子も無く、母は一方的に喋りだした。

「もしもし、大輔。またあの人帰ってこなかったのよ」

「ねぇ、何か連絡なかった」

「ほんと、どうしようもないわ。あの人」

母からの電話は予想通りの内容だった。……うんざりだった。
だが、母は興奮を剥き出しに金切り声でまくし立る。
聞いていたくなかった。胸底から吐き気がこみ上げる。

「ごめん、母さん。今、仕事中なんだ。また後で」

止まない金切り声を無視するように、そう告げると
大輔は電話を切った。

「たくっ、あの人、あの人って、自分の旦那だろ」

「母さんのその愚痴ずっと聞かされてたら、
    親父じゃなくても逃げ出したくなるよ」

大輔は切れた電話に向かって一人、毒づいた。
普通なら父親が一晩行方不明になれば、確かに大事だろう。
しかし大輔の実家に限っては、そう珍しい事ではなかったのだ。

原因は母の愚痴っぽい性格で、それに耐えられなくなると
親父はふらりと2、3日姿をくらます。

それほど母の愚痴は酷かった。

大輔も小さい頃から、母の愚痴が大嫌いだった。
しかし幼い大輔には逃れる術も、度胸も無く、
いつも嫌気と戦いながら、黙って聞かされ続けた。
おかげで今でも、陰口や、中傷には過剰な嫌気を
感じるようになってしまっていた。

案の定、電話を切ってからも大輔は吐き気が止まらなかった。
仕方なく近くの公園で落ち着くまで休むことにした。

(勘弁してくれ、もうほんとにうんざりだ……)

体調の回復と入れ替わるように、怨みに似た感情が駆け巡る。
このままでは精神が病んでしまいそうだった。
大輔は駆け巡る感情を振り払うように、わざと仕事の事を考えた。
そして、「うん!」と小さな掛け声を発すると、
ふっきるように、すっくと立ち上がった。
会社に戻った大輔は真直ぐ自分の部署へと向い、歩いた。

だがその途中、大輔の耳に聞きなじんだ笑い声が飛び込んできた。
給湯室からだ。

歯切れ良く、尻上がりに音程が上がる笑い声。
直ぐに保奈美だと気付く。

「また井戸端会議か……」

釣られてゆるむ口元を誤魔化すように、大輔は1人つぶやいた。

大輔と保奈美は付き合い始めて、かれこれ2年。
今では社内のほとんどの者が2人の関係を知っている。
だが2人が恋人らしく接しているのを見た者はいない。

それもその筈で大輔は目立つのを嫌っていた。
地味に、平凡に、そして平和にすごす事をなにより望んだのだ。
だから社内では、常に意識的に保奈美と距離をとっていた。

この時も、いつものように素知らぬ顔でやり過ごすつもりでいた。
そう、地味に、平凡に、そして平和にやり過ごすつもりだった。
あの言葉を聞くまでは……。

「保奈美と大輔って、案外、アブノーマルだったりしてぇ」

お喋りに夢中で大輔の足音が聞こえていないのだろう、
保奈美達の会話が筒抜けで聞こえてくる。
大輔は思わず息を呑んだ。
はしゃぐ笑い声達の合い間をぬって、
キワドイ内容の質問が聞こえてきたのだ。

「え~、ないない。いたってノーマルですって」

直ぐに保奈美の否定する声が追いかける。
しかし、「嘘だ~」「ホント~?」と、さらにキャーキャーと
甲高い声達は音量を上げていく。

「ホントだって! あの地味な大輔だよ」

「ノーマル、ノーマル。うんざりするほどね」

保奈美の懸命な否定に、給湯室はひときわ盛り上がる。
しかし、その盛り上がりとは裏腹に大輔からは音が消えていた。
代わりに、保奈美の「地味、うんざり」と言う陰口だけが、
大輔の頭の中で、何度も何度もリピートされていく。
もはや給湯室を横切る事はおろか、近づくことさえ不可能だった。
大輔は息を殺しながら、足早にその場から逃げた。





第2話


(うんざりするほどね……、うんざり……、うんざり……)

大輔の頭の中を保奈美の言葉が繰り返し押し寄せる。
再び、津波のような吐き気に大輔は襲われていた。
這いずるように自分のデスクへとたどり着き、
必死に落ち着こうと試みる。

しかし、忌まわしき呪文のごとき、
「うんざり」から逃れることは出来なかった。

虚ろな状態のまま仕事をこなし、
気が付くと、いつのまにか退社の時間を迎えいた。
大輔はそっと席を立ち、ひとりごとのようにお疲れ様を
つぶやくと会社をあとにした。


冬の夕方はすでに薄暗く、冷たい風が肌を叩いた。
いつもなら、こんないたたまれない寒さの日は、
そそくさと部屋へと帰るのだが、
今日は真直ぐ帰る気分にはなれなかった。

とくに寄り道をするあてなどは無かったが、
とりあえず、いつもの通りを1本それ、わき道へと入る。
たったそれだけのことだが、地味に、平和に日々を
過ごしてきた大輔にとっては大きな冒険だった。
実際、わき道に入ると帰り道の景色は一変した。

華やかに、妖しげにまたたくネオン。
楽しげに、揚々と行き交う人々。
得体の知れないエネルギーのようなものが渦巻いていた。
相変わらずあてはなかったが、とにかく歩き出してみる。

ほどなくすると、はずれまできたらしく、
ネオンの明かりがまばらになってきた。
だから尚更、そのネオンが目に飛び込んできたのかもしれない。

[アダルトショプ ドリームランド]

その妖しく光る紅いネオン光に大輔は釘付けになった。
(地味……、うんざり……、うんざり……、)
見返したい気持ちだった。
大輔は惹き込まれるようにその店のドアを開けた。


店内は思ったよりも広かったが、他に客もいなかった。
ただ、店長らしき中年の男が奥のカウンター内で1人、
本を読みふけっていた。
男はぶっきらぼうに、「いらっしゃい……」とだけ
声をかけてきたが、すぐにまた見ていた本へと視線を落とす。

店の棚には、男の性器のおもちゃ、女の性器のおもちゃ、
キワドイ下着、目のやり場に困る品々が
あちらこちらに並んでいた。
あわてて店長らしき人物から陰になる列へと身を移動させる。
するとそこには、なにやら風変わりな人形達が並んでいた。
ダッチワイフのコーナーだった。


人形達は大きな口を開けていたり、不自然な姿勢だったりと、
皆、異様な造形だった。
だがその中の1つに大輔は目を奪われる。

そのダッチワイフは空気を入れて膨らませるタイプの
物のようで、人形の形はしていなかった。
だが、かわりにパッケージに完成形のイラストが
大きくプリントされていた。

そこにしるされていたイラストの少女が、
見れば見るほど、大輔の初恋相手に似ていたのだ。
大輔は心を鷲づかみにされた。


初恋の女性に再開したような、
甘酸っぱいトキメキが、ドキンドキンと
後から後からこみ上げてくる。

他の選択肢が激流に押し流されるように、
またたく間に淘汰されていく。
気が付けば大輔は人形を買っていた。


部屋に帰ると食事をとるのも忘れ、
大輔は買ってきた人形に手をかけた。

空気を入れ、膨らませ始めると、
徐々にあの少女が姿をあらわした。

透けるような白い肌色、細く小さい華奢な身体のつくり、
どれもが初恋相手を思い出させ、ついに初恋を実らせ
結ばれるような、甘く狂おしい錯覚と興奮を撒き散らす。

高揚する気持ちをありったけの息に混ぜ、
大輔はさらに吹き上げる。
応えるように、いや、むしろ拍車をかけるように、
少女は全容、いや、可憐な裸身を大輔の目前にさらけ出した。

その姿に大輔は見惚れた。
初恋相手にも似ていたが、実物はそれ以上に大輔の
理想の異性そのものだったのだ。


ハチミツを光に透かしたような、
きらめくブラウン色の髪色が甘い香りを幻香させ、
桜の花びらを張り重ねたような薄い唇が甘い吐息を幻聴させる。
そして、なによりも憂いを帯びた大きな瞳が
愛くるしい表情を幻想させ大輔を惹き込んでいく。

鼓動は高鳴り、欲情の熱い血液が身体中に駆け巡る。
やがて熱い血液は、ドクドクと下半身へとたどり着き、
オスの本能を奮い立たせる。
ペニスは痛いほどに膨張し、意識から他の事が淘汰されていく。
夢中……、そう大輔は夢の中へと誘われていった。





第3話


「君はなんて綺麗なんだ。僕の理想の女性そのものだ」

「そうだ、君に名前を付けてあげよう」

「ん~~、よし、決めた。君の名前はサクラ!」

「どうだい? 良い名前だろ。僕の初恋の人の名前だよ」

いたわり、いつくしむように優しく話し掛けながら、
大輔は衝動に震える手で人形の艶やかな頬をなでた。
するとその時だった。

「ダ・イ・ス・ケ……さ・ま……」

確かに声が聞こえた。
人形……、いや、サクラが大輔を呼ぶ声が!

「サ・サクラ? い・今、おまえが?」

声を震わせ大輔は聞き返した。

「ダイ・スケ…さま……」

さきほどよりもハッキリとサクラの声が届いた。
大輔は瞬きも忘れ、大きく開いた目の、さらに奥を見開き、
サクラを見詰め直した。

現実なのか夢をみているのかわからなかった。
でも確かに目の前にいるサクラが、大輔に語りかけてきたのだ。
そしてさらに、どんどんとサクラが人間味を帯びていく。
その証拠に、サクラの頬に添えていた大輔の手には、
人肌の温もりが伝わり始めていたのだった。

もはやビニールの質感はどこにもない、柔らかく温かい感触……。
それはまさに女体の感触そのものだった。

当然、大輔は驚き、戸惑った。
だが、目の前に理想の女性が一糸纏わぬ裸身で、
横たわってるのも事実だった。
自然に大輔の欲望は驚きと戸惑いを飲み込み、膨れ上がる。
頬に添えていた手を首へ、肩へとそろそろと下ろし、
疑いながらも熱っぽく、柔和な胸の感触を確かめる。

「んん……」

小さくこもった吐息をサクラが漏らす。
大きな瞳は虚ろに潤み、表情は得もいわれぬ艶を帯びていた。

「サ・サクラ……、サクラ、サクラ、サクラ」

大輔の中で何かが弾け飛んだ。
サクラの名をただただ繰り返えし、
昂ぶりをぶつけるように、勢い良くサクラの身体を押し倒す。

身体の勢いに遅れたサクラの髪が、身体から糸を引くように、
サラサラと舞い上がり、
あたりを、甘いシャボンの香りが包んでいく。

もはや大輔には疑いも、躊躇もなかった。
無我夢中でサクラをむさぼり始める。

「んっ……、んぁ~~」

切なげに鼻を鳴らすサクラに励まされ、
大輔はみずみずしい双乳に伸ばした手に熱を入れる。
けっして大きくはない盛り上がりだったが、
張りのある揉みごこちの良い胸だった。

「あんっ、はぁあん~~」

隆起の頂点にあるポッチをとらえると、
サクラはさらに悩ましい声をこぼし、
こらえきれない情感を溢れさせる。

「気持ちいいのかい?」

思わず、意地の悪い質問が大輔の口をついてでた。
自分でも信じられないセリフだった。
しかしサクラのはかなげな表情を見ていると
何故か意地悪を言いたくなってくる。

「はぃ……、き・気持ちいいです……」

男心をくすぐる、甘美な返事に大輔は気を良くした。

「そうか! そうだろぉーー」

有頂天だった。
もはや、「うんざり」による憂鬱はすっかり消え去っていた。
ただ、目の前にいる美少女に心をときめかせ、
欲望を吐き出し、ぶつけていく。

「よしっ! もっともっと、気持ち良くしてやるからな」 

興奮に顔を上気させ、声をうわずらせながら、
愛撫していた手をさらに下げていく。
やがて大輔の指が目的地を捉え、クチュリと沈んだ。
熱く湿ったヒダヒダが指に吸いつき、淫らな動きを誘う。
縦になぞり、横になで、縦横無尽に指を這い廻らせる。

「大輔さまぁ~ぁぁ~。はぁあぁん!」

「いやぁ~ん……、は・恥ずかしいぃ~~」

サクラの泣き声は、どこまでも甘く、どこか切なかった。
人間離れした華奢な裸身が、幼女の面影を抱かせ、
悪戯する罪悪感のようなものを感じさせてしまうのだ。





第4話


「いいんだよ。恥ずかしがらなくても」

「それより、痛くはないかい?」

自責の念にかられ、大輔はあやすように声をかけた。

「イ・イタクないです……」

「とっても、気持ち良い……いいです」

ズキン! ズキン! サクラの一字一句がペニスに甘く響く。
これほどまでに男は興奮するものなのか。
大輔は自分自身の欲情に驚きを憶えた。

「サ・サクラ……。ぅうぅ~~、堪らないよ」

「俺、もうどうにかなりそうだ……」

我を見失いそうな欲情の高まりを素直になげく。
もう気が狂ってしまいそうだった。
すると今度はサクラが優しく大輔に声をかけた。

「大輔様。どうぞ……、サクラを……」

「遠慮なさらずに、どうぞサクラをお使い下さい」

大輔の欲望の堰が音を立ててはじける。
サクラのスラリと伸びる両足の間に身体を割り入れ、
灼熱の棒と化したペニスを、照り光る無毛の秘部にあてがう。
余裕などなかった。
欲の高まりにまかせて、一気に再奥目掛け打ち込んだ。

「ひっ! ぁぁああ~~~~」

サクラの絶叫があがる。

「ぅっ! うぁああ~~~~」

大輔も雄叫びをあげる。

糸を引く2人の叫びが、淫靡なハーモニーを奏でる。
だが、大輔は静止したまま動かなかった。いや、動けずにいた。
最初の一突きだったが精が零れてしまいそうだったのだ。

「くぅっ、たまらない! たまらないよ」

サクラの内部は異様な快感を生んだ。
窮屈な入り口を抜けたとたんに無数のヒダが絡みつき、
ペニス全体を絞り上げてくる。
大輔は歯を食い縛り堪えると、懸命に動き出してみた。

「はぁっ、はぁ~~ん」

「いぃ、大輔様、素敵ですぅ~~」

サクラのあえぎが興奮を煽る。
だが、それだけでは無く励ましてもきた。
不思議な事に持続力を与えてくれるのだ。
(もっと、もっとだ……)
大輔は渾身の力で、遮二無二、注送を繰り返した。

「あぁ~~、いやぁ~~ん」

「いいぃ~~、あぁあぁん~~~~」

眉を曇らせ、恥じ入るような甘声でサクラが切迫していく。
甘美な痴態だった。

「あぁ~~ん、あぁ~~~~ん」

楚々とした美貌が歪み、華奢な身体が快感に踊る。
サクラは惜しげもなく全てをさらけだしていく。

「ひぃっぁあぁ~~~、ダメェーーー」

「大輔様。サクラ、、、イ、イキそうです~~」

瞬く間にサクラは限界を告げた。
膣内がうね狂い、激しく収縮を繰り返えす。
嵐のようなザワメキがペニスを包み、いやがうえにも
大輔の射精感を促していく。

「ぅう。俺もイキそうだよ」

「イこう。一緒にイこう!」

限界まで膨れ上がった射精感に、全神経がペニスに集中していく。
意識はもうろうと霞み、電光のような火花が脳内をチリチリと走る。
大輔は力を振絞り、渾身の一突きを打ちつけた。

「あぉん……、あっ……、ぁっ、ああぁっ」

「イクゥ!イクッ!イクぅぅ~~~ああ~~~」

咆哮を上げ、派手に身体を跳ね上げながらサクラが昇りつめた。
そして大輔も、絡み付くヒダに絞り上げられるように、
再奥をめがけて熱い白濁液を噴出させた。





第5話(最終話)


不思議だった。

大輔は確かに果てた。それも異様なほどの快感と共に。
しかし、萎えなかったのだ。

それどころか、疲れを漂わせ身を横たえるサクラの
妖艶さに新たな欲望がフツフツと沸き上がってくる。

「サクラ……、もう疲れたかい?」

頭を撫で、いたわりながらも再びの情事を熱望してしまう。
撫でる大輔の指にサクラの反応をうかがい探るような
淫らな熱がこもっていく。
ハチミツ色の髪をザックリと掻き分けながら撫で、
花びらを思わせる耳をサワリとくすぐり撫でる。

「んぁ~~」

シロップのような甘い吐息がサクラの口から零れる。
瞬間、再び大輔の欲望のスイッチが入る。

「サ・サクラ……、サクラ、サクラ……」

再び、サクラの名を繰り返しながら、
大輔は果てたばかりの、はかなげな身体に覆いかぶさっていった。



「ピンポーン……、ピンポーン、ピンポーン……」

サクラに狂い、抱き続ける大輔の耳に、
部屋のチャイム音が聞こえてきた。
しかし、なぜかチャイム音は遥か遠くから聞こえてくるような
微かな音だった。

「大輔……? ……いるんでしょ! ねぇ!!」

「どうしたの? 具合悪いの?」

「ねぇ、大輔! 会社、無断欠勤までして……どうしたのよ?」

チャイムに続いて保奈美の声が、やはりどこか遠くから聞こえてきた。

(無断欠勤?)

(保奈美の奴、何訳のわかんないこと言ってるんだ)

(会社なら今日、行ったよ。……今日?だよな?)

(いや、騙されるかよ。どうせまた悪だくみでもしてんだろ)

大輔の脳裏に保奈美が言っていた陰口が、「うんざり」が蘇り、
腹の底からまたあの嫌な吐き気がこみ上げてくる。

すると、腕の中で快感に震えていたサクラが大輔を気遣い、
心配そうに声をかけてきた。

「だ、大輔様、大丈夫ですか? あんっ……」

「あっ……、お、お休みしましょうか? あぁ~~」

神か悪魔か……、
サクラの甘声は、まるで魔法だった。

大輔の吐き気は一気にひいていき、
取って変わるように、再びムクムクと淫欲が湧き上がる。

「だ、大丈夫だよ! サクラ」

「それより、もっと……、もっとサクラが欲しいんだ」

「サ・サクラ……、サクラ、サクラ……」

サクラの名を繰り返し、
大輔はまたサクラとの世界へと戻っていった。
いつしか、微かに聞こえていたはずのチャイム音と保奈美の声は、
まったく聞こえなくなっていた。









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