官能小説『ひそかに心を寄せる茶店の女店主』
 


知佳



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 突然の雷雨になった。

先ほどまで茶店がチラチラとみえる民家の軒先で小雨を避けて雨宿りしていたが、この雷雨で茶店にいた人たちは三々五々どこかに散って行った。

 チャンスとばかり琢磨は店に向かって駆け出し、店に飛び込んだ。
彼のびしょ濡れの姿を見かねた女店主は奥の部屋でしばし雨宿りをするようにと勧めてくれた。

 この半年間、琢磨はあしげく茶店に出入りし、時間があれば茶店が見える先ほどまで雨宿りをしていた民家の軒先から茶店の様子をうかがっていた。

 通されたのは店と襖一枚隔てた隣の和室だった。小さな床の間があり、きれいな花が活けてあってかすかに香が漂っていた。
間もなくして奥の障子があき、店主が2枚のタオルとお茶を運んできてくれた。

 「お茶どうぞ」店主は琢磨にお茶を進め持ってきた一方のタオルを手渡してくれ、他のタオルで背中や肩の雨滴を丁寧にふき取ってくれていた。

 部屋に入ったときに感じた香りの源が店主から立ち上っていたものだと、このときになってわかった。

 琢磨は荒々しく手渡されたタオルで髪と顔についた雨滴を拭い取ったが、この段になっても店主の顔をまともに見ることができないでいた。

 憂いを秘めた目鼻立ちは男心を否応なしにくすぐる。妖艶な女だ、おそらく年かさは琢磨と一回り近く違う35歳前後であろうか。

 店が店だけにいつも和服姿で店先に立つ、35歳前後と感じたのは襟抜きからスラリとのびるくびすじに掛かる後れ毛、盆の窪が妖艶に見えたからで、成人式などで女の子が和服を身に着ける時の襟抜きとは大胆さが違って見え、それが大人の着付けだといつか誰かに教わっていたからだった。
お茶を煎れながら
  奥座敷に通された琢磨に女店主はお茶を煎れながら
「こんなことぐらいで遠慮なさらないで、お客様なら当然のことだから」
目を潤ませ妖艶な表情を見せた。

 琢磨は戸惑った。客とはいっても毎日店主を拝みに来ているだけで、並べてある品物に全く関心がないどころか手に取ったこともない。
「気になさらなくていいんですよ」
店主はうつむき加減にクスリと笑った。琢磨は思い余って白状した。

 「こんな客は迷惑なんじゃ・・・今日だって向かいの物陰からあなたを覗き見してて・・・」
「えっ そうだったの? あらどうしましょう・・・ ちょっと待ってね。こんな天気だから暖簾下ろして店じまいしてきますから」
言葉とは裏腹に店主はちっとも驚いた風はなかった。

  すっと立ち上がるといそいそと店じまいに掛かってくれ、店の明かりも消してくれた。
そうしておいて琢磨を通した部屋に戻ると更にお茶を継ぎ足し、琢磨の前に置こうとした。
琢磨はそれを受け取るつもりが緊張のあまり店主の手に直に触れてしまってお茶が畳にこぼれた。

 「すみません」
琢磨はあわてて着ていた服の袖で拭い取ろうとしたが、これがきっかけでお互いの距離が一気に縮まってしまっていた。
店主はあわてる様子も見せず袂にあったハンカチで琢磨の袖の濡れたところを抑えるように拭いてくれていた。
琢磨は思い切って店主の手首をつかみ僅か引き寄せてみた。自然な風に装ったつもりだった。

 「待って」
店主が甘えた声で制してきた。どうみても琢磨の意図は十分理解している風だった。
「待てない!」
店主は琢磨をあやすように首を横に振って制し「私のこと、まだ何も知らないうちにこんなことしたらダメでしょう?」
店主の中にかすかな怯えともとれる表情が一瞬よぎった。それでも琢磨は店主の手を強く握ったまま離さなかった。

 口では拒絶しても店主は琢磨に対し贖う態度を示さなかった。
その証拠に握っていた腕から力が抜け、いつのまにか琢磨の懐に抱かれている。
琢磨は思い切って店主を引き寄せると何の抵抗もなく店主は琢磨の膝の上に崩れ落ちた。
茶店の女店主の真っ白な乳房
 女店主が腕の中にすっぽりと収まってくれたことで琢磨は勢いづいた。
琢磨に引き倒され、腕の中に一旦収まりながらも女店主は建て前としてなおも逃れる風にもがく、琢磨は彼女のお太鼓をつかんで引き戻した。
これまで一度も着物など脱がしたことはない。

 けれどもすでに彼女の裾は割れ、透き通るような足が膝のあたりまで露わになっている。
夢中で帯留めあたりをまさぐっている間に結び目の緩い帯はほどけてきた。
「あぁ~ん 待ってちょうだい お願い」

 覚悟は決めている。
それでも容易に琢磨に身体を開くわけにはいかない。
彼女はそれなりに抗ったが、帯がほどけ始めると重ねた襟元がぐずぐずと崩れ開き始めた。

 もみ合ううちに脇に置いてあった茶器が音を立てて倒れたが二人とも夢中で動きを止めなかった。
この機会を逃すまいとする一方で不義に抗う気持ちがいまだ働いていた。

 「待って お願い こんなのはいや」
「こうなりたくて毎日通うつめたんだ」
琢磨はうなりながら彼女の襟もとに手を差し込み思いっきり開いた。

 綺麗な二つの丘が琢磨の目の前に現れた。
琢磨の唇がそれをわずかにとらえたとき
「イヤッ」

 着物の前をはだけられたことで彼女は身をひるがえして畳にうつむくようにし身を丸めた。
その瞬間、真っ白な乳房の脇から黒いものがチラッと覗いた。

覗いたレンズの先で青姦が繰り広げられ
 あれは大学院で夏休みを利用して北陸の低山に登ったときのこと。
バードウォッチングを兼ね登山道から脇道にそれ、木立を抜けて小高い丘の頂上近くまで登ってきたとき、どこからかかすかに女性の悲鳴のような声がしたように思えた。

 目の前の丘にはそれらしい人影は見えない。
琢磨は手に持った双眼鏡で周囲を見まわした。

 その時、覗いたレンズの先に尾根を一つ隔てた向こう側の山の中腹で農夫のような男が若い女性を押さえ込む姿をとらえた。

 激しく抵抗し逃げ惑う女性を襲った男が女性に追いつき、羽交い絞めにしながらもつれ込むように地面に倒れこんだ瞬間で、これだけでも男の欲情の深さが見て取れた。
青姦覗き見
 20代と見える女性は抵抗もむなしく男に組み敷かれ衣服を順々に剥ぎ取れていった。
着ていた服の前ボタンが引きちぎられ、はだけられると豊かな乳房が露わになったそのとき、その豊かな丘と腕の谷間から黒い茂みが見え隠れして琢磨はハッとなった。

 この情景を見る限りでは本来は助けに入らなければならない身であるにもかかわらず、琢磨の下半身は違う方向に反応を示していた。
それほどに自然のままに生い茂ったその黒い茂みは刺激的だった。

 農夫は犯すことに夢中になるあまり最初は双方の乳房と乳首に執着していたが、腋の茂みを見つけると夢中になって顔を突っ込み臭いを嗅ぎ始めた。
その間も農夫のがっちりした下半身は彼女の両足の間に割り込み、身動き取れないように押さえ込んでいたが、農夫が腋を嗅ぎ始めて間もなく、女性の反応が微妙に変わってきた。

 おそらく押さえ込む農夫の下半身も、今の琢磨と同じ状態になり、その突起がこの女性の服の上からでも感じられ始めたからに違いないと琢磨は思った。
木立の淡い光が野獣に組み敷かれ透けるような肌の女性の苦悶に歪む顔を映しだし、彼女の持つ妖艶さを一層際立たせていた。

 琢磨は事が事だけに本来なら助けに走るべきところを、あまりの衝撃に身動きできないでいた。
組み伏せられながらも抗う女に向かって男は欲望という名の凶器をふるった。

 嬲るように腰から足に掛かっていた衣服をすべて剥ぎ取ると、女を地面に九の字に組み伏せ、これ見よがしに露わになった女の秘部に己のそそり立つものを突き挿しては引き抜く行為、いわゆるマングリ返しだが、大げさと思えるほどに入口付近まで一旦抜いては根本まで挿し込む行為をひねりを加えては繰り返す。

 そうこうするうちに男のそそり立つものにやがて女の愛液がまとわりつき音を立て臭いたち、異様な光景があたりを支配するのが見て取れた。

 レンズの中に映し出される光景の、女の部分だけに気持ちが集中していた琢磨は、絡み合う男女の脇で熱心に結合部や女の表情を凝視する男がピッタリと脇に張り付いているのに気が付いた。

 女の中に挿し抜きされる様を琢磨同様食い入るように見つめる、その男の脇に農夫の嫁らしき影が映った。
それというのも、男女の交合が一段と激しさを増し始めると、凝視していた男の股間に手を伸ばし、中のモノをやさしく手の中で擦り始めたからである。

 農夫の妻と思える女は懸命に凝視する男のモノを奮い立たせ、獣のように交合する二人の脇で自ら四つん這いになり今擦ってったり咥えたりして雄々しくなったものを秘部に迎え入れ腰を振り始めた。

 時間がたつにつれ、女は地面をかきむしっていた手を次第に男の腕に絡ませ引き寄せるような仕草を見せ始めた、このごろになると女の肌は透き通るような色からピンクに変わっていき、足先を農夫の尻に回し自身の秘部に深く迎え入れようとしている。

 そうこうしているうちに農夫に限界が訪れ、腰を強く女に押し付けると一瞬動きが止まり、しばらくして女を離し身支度を整え、それまで業界の男と交わっていた妻をいたわるようにしてその場を立ち去った。

 琢磨はこの段になってやっと4人それぞれの関係とその行為の意味が分かった。
襲われている女と襲っている農夫とのアンバランスさに比べ、凝視する、一見して業界関係者と思える男と、組み伏せられている妖艶な女が本来のカップルであれば、これは地元の農夫を抱き込んで「寝取り」をすることで業界の男の復活を促していたのだと。

 案の定、交接が終わった女を見る業界の男の目は冷ややかだった。
それ以前に、女の秘部から滴る液体を見る目は怒りに震え、軽蔑しているようにも見えた。

 女はそれに気づくと急いで身支度を整えたが、業界の男は女を待つでもなく、自分勝手にさっさとその場を去っていく。
あわててそれを追うようにして女は去った。

 琢磨は我に返ってしまったと思った。
衣服をつけたまま中に暴発させてしまっていた。

 去って行ったとはいえ、この日以来琢磨の脳裏にはあの腋に茂みのある女の姿が焼き付いて離れなくなっていった。
腋に茂みのある女
 琢磨の脳裏に焼きついたあの腋に茂みのある女が目の前にいる。
「こんなことをするなんて」
女店主は憤った。

 琢磨は女店主を最初に目にした丘の向こうの出来事を白状した。
「あなた、私たちが丘の中腹でしてたこと見てたのね」
「はい、悪いとは思ってたんですが・・・」

 貴女のことが忘れられなくてと告げた。
ご主人にも悪いことをしているんだと。

 「あの人、死んだわ」 
それは知らなかった。
山を下りてから今日まで、夢中で探し回りやっと彼女を見つけ店を見張り続け、ご主人が出入りしない時をねらって忍び込んだと告げた。

 遠方から双眼鏡越しに見ていただけだが、実際、目の前の生身の彼女には腋の茂み以外にも濡れた瞳や厚みのある唇など生きている人間の美しさがある。
その女が手首を引いただけで懐に倒れ込んでくれ、臭いも嗅がせてくれたことで執着心は否応もなく高まった。

 この女を味わえるならと、商品も買わず毎日通うなど何事でもなかった。
「残念だったわね、今度は農夫の代わりにあなたが寝取るつもりだったの?」
女店主の声にはわずかな自嘲があった。

 「どうしてあんな真似を?」
「もうやめて!昔のことなんか」
琢磨の質問を女店主は激しく遮った。

 何か仔細があるらしいが女店主の背中からこれ以上は聞けない空気が漂った。
彼女は冷めた様子で横座りし、お茶でぬれた足袋のコハゼを外しながら淋しげに笑ってこう応えた。

 「残念だったわね。そんなことなら間に合ってます。 気が済んだらお帰りなさい」
そういわれても琢磨の胸中はいまだ冷めやらない。

 それどころか同じ狭い空間で心が瞬時とはいえ通じた興奮が種火のように燻ぶり続けている。
いかに年上とはいえ、女に言われたぐらいで素直に帰る気にはなれなく、唇をかんでうつむいた。

 すると、目と鼻の先に足袋を脱いだ女のなまめかしい素足があることに気が付いた。
肌が透けて血管の一本一本が浮き出て見えるような、それでいて指が長く、窮屈な靴など滅多に履かないのか形もいい。

 爪の根元はピンク色に色づいてとても健康的だった。
雨に濡れた琢磨の足も同じように濡れている。

 つい、片足を伸ばして伸ばした親指と人差し指の間で彼女のつま先を掴んでみた。
ねっとりと湿って冷たい感触がした。

「・・・アッ」
女店主は咄嗟に足を引っ込めようとして体勢を崩した。
片手を畳についた拍子に掻き合わせただけの着物が肩からずり落ちた。

 慌てて胸元を押さえ切れ長な目を細め琢磨を睨んだ。
不埒な行動を叱責されると思ったが-- 「そんなっ・・・ ダメ ねぇ・・・」

 隙のある甘えた態度で
「ねぇ、もう、お帰りなさい。 お願い。」

 言葉とは裏腹に彼女は舐られた足の指を逆に琢磨の足の裏に擦り付けながら意思を伝えてくる。
誘われている。

 年上の女の手練手管に琢磨は猛然と欲望がこみ上げてきた。
相手の一次の戯言に男子の本懐を中途で投げ出すべきではないとやっと悟った。

 咄嗟に彼女を抱き寄せた。
「拒まれたって帰るもんか」
琢磨は狂おしげに口走った。

 彼女の着物の襟もとを開くと首筋や肩に唇を這わせてゆく。
その汗ばんだ肌の甘い香りに思わずむせてしまいそうだった。
「アアアッ、ごめんなさい、本当はこうなりたくて・・・」

 彼女も身を震わせながら琢磨にしがみついてきた。
足の指を相手の足の裏に擦り付けながら男を蜜壺に誘う
 琢磨は女のほっそりした長い指先で肩といわず背中といわずまさぐられた。
彼女の肌の香りは官能の高ぶりと同期して次第に濃くなり、甘酸っぱくなっていく。

 その香りに目が眩みそうになりながら、琢磨も負けじと右手を伸ばし女の尻を掴む。
服の上からでも丸々と弾けそうな弾力と適度な硬さを確かめることができた。

 指をわずかに秘部近くまで伸ばし、おもいっきりこねくりまわしてやった。
「アアアッ」と、

 女店主は眉根を寄せ、腹部を痙攣させながらも唇を琢磨の口元にキワドク寄せると、吐息交じりで囁いた。
「・・・いけない人、でも嬉しい」

 彼女の厚ぼったく湿った唇で琢磨は唇を吸われた。
負けまいと舌を絡めていくと、それを上回る激しさで絡み返される。
そうしながらも彼女は身体のあちこちを琢磨に押し付けてくる。 

 ご主人との営みが無くなってから、まだ一度も男に身を任せていないのかもしれないと琢磨は思った。
人妻の貪欲さと、欲望に抗いきれない積極さを思うとき、琢磨は「寝取る」気持ちがムラムラと下半身に湧き起こるのを覚えた。

 「あ~ぁ お願い、私が先でいい?」
女が琢磨を誘導したいという。
言われるままにあおむけに寝そべると、着ているものを次々と脱がされた。

 雨で半乾きのシャツにスラックス・・・もどかしそうに、苛立たしいように次第に荒々しく手先が動く。

 とうとうパンツ一枚にさせられると彼女にのしかかられ、しがみつかれた。
絹の滑らかだが冷たい質感と、全体にしみ込んだ香と彼女自身の香りが混じりあった甘酸っぱいにおいで目もくらみそうだ。

 しがみつきながら彼女は首筋から胸、更には腹部へと、琢磨の汗じみた男のエキスをすべて舐めとるがごとく唇を這わす。
唾液の音を立てて肌の隅々まで吸われる。

 その都度中心部だけだった興奮が身体の隅々まで広がって行くのを感じた。
「あなたが私の身体目的で店に来ていることは」
最初から分かった。

 でも嬉しかったと女は唇を這わせながら言い、着物の裾を割って広げた片脚の膝頭を琢磨の怒張した股間に押し付け更に奮い立たそうと刺激してくる。

 彼女がしゃべると唾液に濡れた肌に女の生暖かい吐息が吹きかかり、妙にくすぐったい。
女に抱かれるということはこういうことか、琢磨はその心地良さを初めて知った。

 「あなたがお店に姿を現すたびに、こんなふうにしたいって恥ずかしい連想ばかりして--」
膝頭が触れ伝わる熱棒の感触、パンツの上からはみ出してきた亀頭を拝んだことで女に限界が来たのだろう。あおむけの琢磨は改めてパンツを引き下げられ女に腰を跨がれた彼女の秘部に溜まっていた熱気を下腹部に感じた。

 彼女はパンティーを履いていない。
そのワレメで一度は熱棒全体を押し包み裏筋をマンスジで何度かなぞって双方の感触を確かめたのち、熱棒をたおやかな指で摘まみあげると割れきった壺にあてがい場所を確かめ中に誘導した。

 濡れそぼり興奮でよじれた粘っこい肉襞に亀頭が飲み込まれていく。
「うっ・・・あ、 くっ、ムム」
一時も早く入れたかった琢磨は夢中で股間を持ち上げていた。

 ゆっくりと、だが確実にそそり立つものは肉壁の中に納まってゆく。

 とうとう深い吐息を吐きつつすっぽりと根元まで収めきってくれた。
全身を朱に染めながら上下に弾む女の尻を、手探りで探し当てると両脇に窪みができるほど力んでいて、その窪みが深くなる都度、逸物は膣の中で搾り上げられていた。
逝った瞬間の三白眼と足の引き攣りを見るため孔に
 「そ、そんなこと・・・ もう-- アアッ」
彼女の尻は強張ったまま激しく弾む。着物の襟が彼女の肩口から落ち乳底が低く、先の尖った乳房が露わになった。

 杏色の乳首が彼女の腰の動きに連動し上下にひとつらなりのくすんだ流線を描いていく、くすみのない白い肌は、汗で銀色の艶を帯び、何か別の生き物のように美しい。
「ダメだ 出・・・るっ」

 琢磨は悲鳴のような声を上げながら彼女の壺深く放出してしまった。
放出の快楽と負けてしまったことへの落胆とも安堵ともつかない顔を、女の濡れた瞳に覗きこまれていた。

 あたりは静まり返っていた。
雨がやみ月が出ているらしい。

 「名前もまだ聞いていなかった」
女店主は背中を向けると蚊の鳴くような声で
「・・・さつき」

 彼女の脱いだ着物をまとわりつかせ、ふたりして裸のまま横たわり抱き合っている。
甘く凛とした着物の香りと汗ばむさつきの肌のにおいに息がつまりそうだった。

 あの峠で観たときから惹かれた、それで彼女を探し当て好意を寄せられたとはいえ、女性とこんなにも性急に関係を結んだことは今までにない。

 あの木立の中で観たさつきの現身にここまで導かれたのだと琢磨は思った。
「さつきさんのご主人は、さつきさんをほかの男に与え自己を奮い立たせたかったんだと、そう思いました」
さつきのほつれた髪をかきわけ、マシュマロのような耳朶をもてあそびながら、そう告げた。

 「あのひと、あれから益々自信を失って・・・」
随分前に勤めから帰宅途中暴漢に襲われ組み伏せられているところを助けてくれたのがそのひとで「歳がとても離れていたの。 一緒に住み始めたときわたしは30歳、あのひとは53歳--」

 業界でも顔役だった。
「そんな自信満々の男なら夜の・・・」
言いかけた言葉を飲み込んだ。

 「最初だけだった・・・」
声を詰まらせると、彼女は高ぶったようにしがみついてきた。

 「恐ろしかった、彼が、組が集金したお金を横領したと濡れ衣を着せられ追手がかかって」
身をひるがえして立ち上がるとさつきは全裸のまま目の前のカーテンを開け放った。

 先ほどまで出ていた月は姿をけし、外は深淵の闇だった。
窓ガラスは鏡のごとく彼女を映し出した。

 細くくびれた脇腹---触れれば弾き返されそうな成熟の極みにある裸体を暗夜のガラス窓に映して彼女は言った。
「逃亡先の深夜の港でハジカレ」
幸いにも弾は耳をかすめただけだったが、”逃げたら”との暗示と思え恐怖で寝付かれず、立たなくなったと告げた。

 琢磨はさつきの背後から近づき脇に立って、その裸の背中を指先でなぞった。
「さぞかし怖かったんだと思う」

 指先を背中の窪みに這わせ下へと滑らせた。
練り絹を思わせる感触が指先に伝わった。

 熟し切った女の持つじっとりと潤みを帯び粘りつくような肌だが、それ自体は何事もなかったかのように、ただ艶光りしている。
「そうなっても彼は復活できるといったわ」
それが寝取りだと。

 かすかにだが、再びあの山中での農夫との絡みを思った。
さつきの腰あたりで指を止め彼女の顔をうかがった。

 「最初は真似事でいいからと」
土地の遊び人をつかまえて頼み込んで。

 さつきはチラッと琢磨を見返ると、そう教えてくれた。
「で、ご主人は脇で観てたんだ」
「わたしの中に他人が入っていくさまを凝視してた」

 羞恥と期待で肌が火照るに従い挿し込む男の熱棒に恥ずかしいほどに溢れた液がまとわりつき音を立てて・・・
「それを突然絶たれて・・・」

 女上位で果てるとすぐに抱き合い確かめ合ってお互い満足したのちに横たわった。
その時も、女上位で腰を振っている間に逝き始めた時も山中で観た、あの境地に達した時の三白眼と足のつま先までピンと伸ばした痴態はお目に掛かれなかった。

 ここに来た理由は自分の力でさつきを乗りこなし、境地に導いてみたい。
その欲望が今更のように膨らむ。

 「待って!何を---アッ」
琢磨はさつきを前かがみに押し倒し、四つん這いにさせる。
くびれた脇腹を左右の手でガッシリと掴むなり後ろから激しく突き入れた。

 入れるとすぐに腰を律動させる。
「どうしても見たいんだ。 あの時のさつきさんが。 怒らないで!」

 年下の琢磨がそう哀願しながら腰を動かしていくとさつきはすぐに
「アッ、アッ」 と喘ぎ、
豊かな尻を突き出してくれた。

 「・・・お願い、もっと・・・」
四つん這いで垂下した乳房を波打たせるように揺らす彼女が目の前のガラス戸に映っている。

 部屋の中がほの暗いとはいえ、庭先に誰かがたてば、いや、路上から垣根の植え込み越しに覗き見ればあからさまな痴態が見えたことだろう。
それは山中で周囲の注目の中、農夫と絡み合った状況と酷似していないわけでもない。
けれども突けども突けども彼女は全身に汗が湧き出、熱棒は愛液が滴り落ちるほど絡みつくだけで、それ以上に表情の変化や、まして身体の変化は現れない。

 結合部は、さっき放った真っ白い液が逆流して擦れて赤くなってきた膣口や陰茎をネトネト濡らし始めた。
「うう~ん、どうしてこうなんだ。見たい、あの時のさつきさんを」
射精感が強まり動きを止めなければならなくなり始めていた。

 亀頭は奥壁の襞のザラついた天井を幾度となくノックし始めていた。
放ちたくない。
歯を食いしばりやっとの思いで引き抜いた。

 「アッ、いやっ。 そんな・・・」
前に垂れて顔を隠した髪の間から切なげに抜けたモノを求めてさつきは腰を揺らす。

 「どうしてあの表情になれないんだ。 いったいどんなことをしててああなったんだ」
琢磨は女性器を指でいじくりながらもどかしく訊いた。

 さつきは再び甘ったれた声で喘ぎ始めると腰をヒクつかせるばかり。
「・・ああ・・いい、いっぱいそうして」
「どうしたら逝くんだ」
こちらの切々とした願いも顧みず、貪欲に欲望を貪る女を一刹那恨み、指で激しく抜き差しする。

 「・・前よりいい、アッアッ、そうやって・・・感じる」
彼女はますます乱れるが三白眼には一向にならない。

 第一、引き攣る筈の両足でさつきは四つん這いのまましっかり踏ん張っている。
琢磨は焦れて指を抜くと、彼女の臀部から背中を擦る。
指先に絡んでいた愛液が汗に溶かれて甘酸っぱく香った。

 暗闇の中、さつきの身体だけが白く浮かんで見えた。
指先は背中の窪みを伝い下に降りて尻の割れ間へと潜り込む。
--- 偶然だった汗と愛液に湿気る指先が、後ろの固い孔に触れていた。

 「ウァン・・・」
さつきはくぐもる声を洩らした。
四つん這いになっている彼女の、豊かに張った腰から背中まで痙攣が走り抜ける。

 その一瞬、さつきは三白眼になりつま先立ちになってのけぞった。
「あっ」
激しい衝動が琢磨の胸を貫いた。

 咄嗟にさつきの尻を割り、隙間に亀頭を押しつける。
「いやっ・・・。 いやぁ」
振り向いた彼女はおびえ切った様子だ。

 「今のさつきさんの表情」
「えっ」
「ご主人が、あの農夫とさつきさんが絡んだ時もこうされてて蘇ったんですよ」

 「まさか。 確かに軽く何度も逝ってて気が付かなかった。 でもそこはしたことない。 本当よ、だって怖い」
お願いだからやめてと哀願された。

 けれど、彼女が抗うほど、こんどこそ三白眼と引き攣りにも似た逝く姿を拝めるんだと。
だがそれは、あの山中で観た凌辱ではないかと。
それでもここで繋がること以外、彼女を逝く境地に導くことはできないと感じている。

 琢磨にしても初めての体験だった。
通常の男女の営みを逸脱してしまうようで、背徳心に胸が痛んだ。
「いっ・・・いたぁ--っ」

 家中に響き渡るさつきの絶叫に、やもすると興奮は覚め、怯みそうになる。
見ればさつきの全身に快感は感じられず、玉の汗が背中の窪みを尻の隙間に向けて流れ落ちていた。
「やめない。 確かに見たんだ」

 落胆でやけっぱちになり焦りも出てきた。
だが、今度こそという執念も断ち切れず、亀頭をぴたりと穴に押し付けたまま腰を押し出す。
苛立つあまり女を苛みたいのかわからなくなっていた。

 「いやぁぁぁっ」
さつきは逃れるように両手を突出し畳を掻く。
腋の下の白々とした窪みに、黒々とした腋の茂みがチラチラと覗いていた。

 「ごめんさない。 ゆびで・・・せめて指で」
切羽詰まったように首を捻って懇願するさつきの顔は半泣きだった。
その顔を見てようやく我に返った。

 「あぁ・・ごめん乱暴して」
哀願されるまま指で触れる。

 後ろの孔は熱を帯びていた。
指の腹をぴたりと押し当て、やさしく周囲も含め揉み込む。
固い。

 触れるとキツイ肉の結び目を感じる。
ここへ挿し込むのが、果たして可能かと、琢磨は危ぶんだが・・・

「はぁ・・・。 ファ、ファッ・・・」
しばらく繰り返すうちにさつきの声は腹の底から湧き出るような心地よさそうなものに変化した。

 愛撫するにしたがい、後ろの孔は弛緩し、呼吸に合わせて、まるで鯉の吸い口のように丸く広がる。
「そうそう・・・息を吐いて。 ゆっくりね。」
次第にリズムがつかめてきた。

 孔が丸く開くのに合わせ、こちらも小刻みに指を上下させ、一寸刻みに埋め込んでゆく。
「アッ・・・変な感じ。 何これ?」
指がいっぱいに挿入されると、さつきは四つん這いのまま犬の遠吠えのように首をもたげ声を上げた。

 雲間から顔をのぞかせた月がレースのカーテンを通してうっすらと部屋に射し込んでいる。
その澄んだ月明かりの中、さつきの青白い肌が強張る。
「いやよ怖い。 抜いて、お願い」

 指とはいえ、初めての挿入にさつきは完全に取り乱している。
強張った上半身をガクガクと揺すりながら左右の腋毛もあらわに、腕を前方に伸ばし
這い逃げようとする。

 「怖いの」と
成熟した容姿に似合わないうぶな口調で訴えながら・・・

 「大丈夫だから。力抜いて・・・」
そう声をかけてはみたものの
琢磨こそ、実は心もとなく思っていた。

 前から手を伸ばし、女陰を探し当て、ワレメから滴り落ちる愛液を掬っては孔に擦り付け
挿入の助けにした。
その甲斐あってか、今度こそは指がゆっくりと窄みの中に潜る・・・。
「アッ・・・ッ・・・ッ」
さつきは激しくのけぞったまま石化したようになって、
痙攣するばかりでいた。

 指はカタツムリの速さで固く結ばれた窄みを押し開き
奥へのめり込み、
肉の通路を押し分ける。

 「だめぇ--ッ」
さつきは反り返り、前に片手を突き出し空を掴もうとするかのような仕草をする。

 天井に向けた顔は、唇さえもワナワナと震わせ
隙間から食いしばった白い歯をのぞかせている。

 指を一層力強く挿し込み、折り曲げ ちょうどGの裏側かと思えるところを押し込んだ。
「アッ、アッ、アアアッ・・・」

 根元まで入ったが反動で押し返されて、ゆっくりと出てくる。
もう一度入れてみる・・・
また押し返される。

 穏やかに挿し込んだつもりだが
挿入される身には強烈な刺激らしいく
さつきはなりふり構わず身悶える。

 その激しさに手を焼かされた。

 腰を片手で支え、鈴口をワレメにあてがい
僅かに見える孔に指を・・・
が、さつきの抵抗にあい 想定した以上に前に進めないでいた。

 身動きできないように・・・
琢磨はふと目にした畳の上に落ちているさつきの腰ひもで、
彼女の折れてしまいそうなほど嫋やかな両手首を縛った。

 支障なく行為を続けるための、苦肉の策だったが
途中で妙な気持に囚われ、罪の意識に苛んだ。
そして、居心地の悪い興奮を覚えた。

 さつきも急に大人しくなてしまう。
「どうしてもさつきさんを奪いたいんです。 許してください」
とってつけたような言い訳が口をついて出た。

 「いいの・・・夫の前でほかの人に犯されるとき、最初はこうされてたし・・・」
さつきは冷ややかな口調でこう応えた。

 「えっ」
想うだけで、妖しく淫靡な他人を交えた夫婦の、妻が寝取られる光景だ。
この女を境地にまで己の力で逝かせることができなかった夫の口惜しさを思った。
衝撃的にさつきの背に覆いかぶさり「この襞が、この襞が」と
知らないうちにうわごとのように繰り返しながら
彼女の汗ばんだうなじや肩先、肩甲骨の窪みから腰へと舌を這わせていた。

 「アッアッ・・・うれしい」
さつきは全身を打ち震わせ
「やさしく入れてくれるなら、いいわよ、好きにして」

 肌を舐められたという嬉しさに身をうねらせながら、さつきは言った。
年上の女としてのやさしい口調だった。
琢磨は思わず彼女の尻を割り、今まで嬲ってきた孔も舐めた。

 「ハンッ」
深い割れ間に顔全体を押し付け、鼻先を孔に押し込めるようにして丹念に舌を使う。
蠱惑的な刺激を感じる・・・。

 「・・・うん・・ふ、ふっ、ふぁぁぁっ」
さつきの喘ぎ声が丸みを帯びてきた。

 琢磨は、鳥肌が浮かんできた彼女の尻を割り裂くと
再び亀頭を押し付ける。
ぬっとして温もりが鈴口に伝わってきた。

 「うむっ・・・」
琢磨の股間を疼きが走り抜け睾丸が収縮し欲情と射精感が突き上げてくる。
我慢できずに突き出した。

 「ア----ッ、アゥゥゥン」
さつきの声が次第に蠱惑色に濁っていく
彼女の身体は強張ったまま、ただ尻が小刻みに震えている。

 腋の下や股からは、熟れ過ぎた果肉のような匂いが
息苦しいまでに強く漂ってきた。

 亀頭のふくらみが一気にめり込み、窄みの向こうに消える ---- 琢磨は強烈な快楽で頭の中が白濁した。
さつきが応じるように絶叫する。

 「なっ、何これぇーっ」
みだれ髪を散らし、あらんかぎりに目を見開く彼女が、目の前のガラスにうっすらと映っている。

 女体を壊してしまいそうだと、琢磨はなんだか少し怖くなった。
それもつかの間、陰茎が絞られていき、余裕を失う。
「アッアッ、・・・そんな、出る・・・」

 これほどの締め付けは、今までに体験したことがない。
慌てて陰茎の根元を押さえつけて、射精感を止めた。
陰茎の中で熱気が逆流する。

 「う、動かないでぇ-- 身体が、ふたつに割れる。 こんな・・・こんなの、知らない。 凄いの。 アァッ、凄いのよぉっ」
さつきの口走った言葉は、最後は絶叫だった。

 強烈な感覚なのだろう。
彼女は一層髪を振り乱し、
強う刺激を紛らすように頭を上下に振り立てた。

 やがてそれも止まり、身震いするばかりになる。
全身が硬直し、動けないらしい。
ふたりとも苦痛の瀬戸際で快美感に翻弄されている。

 激しくて、なんて魅惑的なんだろうと、琢磨は行為に耽溺していった。
「も、もう・・・ダメ。 駄目ぇ」
匂うような汗を散らしながら、四つん這いのさつきは、ガクリと首を背後にそらす。

 その勢いで彼女の結った髪が一束となって後ろにふり払われ彼女の額が露わになった。
「アッ」
琢磨は目を見張った。
淡い月の光の中でさつきは三白眼になり、足が硬直しつま先が、まるでこむら返りのようになっている。

 「ああっ、これだ!」
しかし興奮で腰の動きが乱れ、陰茎はつるりと抜けてしまった。
「いやぁぁ。 後ろを・・・もっと」

 さっきまでの抵抗がうそのようにさつきは激しく求めてくる。
彼女の表情をしっかり目に焼き付けようと、今度は向き合って座位を試みた。

 さつきは縛られたままの手首を持ち上げ琢磨の頭をかいくぐり
琢磨を抱くよな形で両腕のうちに入れた。

 さつきの孔は緩み、広がっていた。
陰茎は滑るように根元まで潜っていく。
それでも臀裂を割られた瞬間、さつきは身を強張らせ「ぐぐっ」と短く叫んだ。

 「さつきさん」
琢磨はさつきの、あの表情を眼前で再度見ようと突き上げた。
男が付きあげれば突き上げるほど荒れ狂い
「あぁ~ あなた・・・」
 かすかに許しを請うて身悶え、視線が上向き息が絶えそうになる。

 勃起を固く締め付けられ、琢磨は夢の中にいるように意識がおぼろになっていく。

 しがみついてきたさつきの腋から、ぬくんだ甘ったるい 香と腋汗の混じった匂いがした。
琢磨は身を屈めると、そこに口を押し付け、柔らかな窪みを舐める。
蕊のような硬い腋毛が舌で擦られ、塗り込められてい、溶け出た汗の刺激とで口の中に唾液がわいた。

 「ダメだ。もう出ちゃう」
さつきのなまぬるい腋の下に鼻先を擦りつけながら、放出した。

 「お腹の中・・・あなたので、温かい」
彼女が噴き上げる感触にのけぞり、激しく腰を揺するので、結合が外れてしまった。

 「アウッ、ウッ・・・ アッ」
彼女は獣のように畳に突っ伏すと、尻を突き上げた。
そして自分から手をかけて臀裂を左右に割り「もっと」と、
挿入を催促し腰を振りだす。

 擦れて赤くなった後ろの口が丸見えだ。
琢磨の前でそれは周囲に菊の皺を刻んで窄まり、さつきの興奮を示すかのように再びぱっと開く。
奥の暗がりから琢磨から搾りと立った白い粘液を溢れさせ。

 「さつきさん」
全身の力を使い切って畳に突っ伏し、それでも求める白い女の背の窪みに
残りの精液を散らしていった。

 ・・・夫に責められながらわたしは・・・
身体を離してから、さつきはそんな告白をした。
さつきを真に逝かせるためには被虐の喜びを、その身体に与えなければいけなかったのか・・・。

 見知らぬ男に身を任せられ、責められながら逝かされた後に
夫自身の力でどれほどこの身体に歓びを教えてほしかったことか・・・
女は話しながら、月明かりに白む我が肌を抱いていた。

 泊まっていってというさつきの申し出を断り
琢磨は郷里に向かう最終列車に乗った。

 ふとしたおり、陰茎に残る痺れのような感触に身じろぎしつつ
琢磨は、月明かりを浴びながら今宵眠るさつきのことを考え続けた。













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<筆者知佳さんのブログ>

元ヤン介護士 知佳さん。 友人久美さんが語る実話「高原ホテル」や創作小説「入谷村の淫習」など

『【知佳の美貌録】高原ホテル別版 艶本「知佳」』



女衒の家系に生まれ、それは売られていった女たちの呪いなのか、輪廻の炎は運命の高原ホテルへ彼女をいざなう……

『Japanese-wifeblog』










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