RF-4E 作

官能小説『Fairies ~For Twinkle Star Splites~』



 魔法世界プレアミューズ……。
 光溢れる平和な世界の光の王家に仕える双子の妖精、ティンカーとリンカー。

 ティンクルスターは光の王家の紋章。
 その力は全ての願いを叶えることなのだが、平和で満たされた世界に特に叶えて貰うことなど無かっ
た為に誰も狙う者はいませんでした。
 が、自称(笑)悪の帝王メヴィウスがそれを取っていってしまったからさぁ大変!どうでもいいよう
な願いを叶えて貰うために様々な者がティンクルスターを狙い始めます。
 その光の星を取り戻す為に、好奇心95%で光の王女ロードランは飛び出して行ってしまいました。
 しかし母であるメモリー女王は、
「まぁ大変」
 と天然振りを大発揮。
 結局ランの世話係であるティンカーとリンカーにお鉢が回ってきてしまいました(苦笑)

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *

「ねぇリンカー」
「なぁに?」
 居間でぱたぱたとはたきを掛けるティンカーの声にキッチンで料理をしていたリンカーが振り返る。
 今は人間サイズになっている為に二人とも羽が無い。
「今回は憂鬱よね~」
「何がぁ?」
「何がって……ラン様を追っかけること」
「あぁ」
「あぁじゃないわよぉ」
 はたきを肩に担ぐようにしてキッチンに入ってくるティンカー。
「いくら何でも攻撃に当たったら痛いんだから」
 戦争や憎しみのないプレアミューズでは主に精神的な攻撃が主で、人を殺したり傷付けたりはない。
けれども怪我しない程度でも戦闘不能になるほどの衝撃波は痛いのだ。
「そう言えばそうなったことないわ」
「そりゃそうよ。リンカーは戦ったこと無いじゃない」
「だって、いつもティンカーが飛び出して行くから私の出番無いんだもん」
「まぁそうだけど……」
「…………」
 後ろへ視線を巡らせて半眼で睨む。
「あぅ……」
 ポリポリと頬を掻きながら笑って誤魔化そうとするティンカー。
「だって、しょうがないじゃない」
「何がしょうがないの?」
「それは……その……」
「はぁ…」
 リンカーはそんな言葉を探してどもるティンカーに溜息を付いて料理に戻ってしまった。
「………」
 自分に感心を失ってしまったリンカーに何故かカチンとくる。
「リンカー!」
 そして無意識の内に後ろから抱き付いていた。
「ちょ、ティンカー、ふざけないで」
 持っていたおたまを慌ててお鍋の縁に置きながら言う。
 しかししっかりと抱き付いたティンカーは離れない。
「ティンカー、ふざけてたら御飯できないよ」
 今度は柔らかく諭すように言う。
「………リンカー、私、変なのかな……」
 背中からティンカーの声がした。
 僅かに震える声。そして小さく震えている身体。
「どうして?」
「だって……」
 しばしの逡巡。
「………私、リンカーが好きなんだもん」
「私だってティンカーが好きよ?」
 なぁんだ、と言う感じで小さく笑っておたまを持ち直す。
「違う!その好きじゃなくて………」
 離れたティンカーが横合いからいきなりリンカーの顔を自分の方へ向かせた。そして理解できていな
いリンカーの唇へ己が唇を重ね合わせる。
「……んっ………」
「………んん……」
 最初こそ眼をまん丸にして驚いていたリンカーだったが、やがて目を閉じてティンカーの為すがまま
に身を任せる。
 そんな変化を感じておずおずとリンカーの口内へ舌を差し込む。
「ふ……む……んぅ……」
 差し込まれてきた舌におっかなびっくり答えを返すリンカー。
 自分に答えてくれた事が嬉しく、徐々に大胆な動きになり始めるティンカーの舌。逃げるのを我慢し
ている舌を始め、上顎や歯茎まで丁寧に舐め上げていく。
 その内リンカーの身体から力が抜け、おたまが堅い音を立てて床に転がった。
「んん……ふっ……ぷはっ!」
 長い長いディープキス。
 やがて息苦しくなって朱唇が離れた。一瞬、二人の間に透明の架け橋が架かる。
「……は…ぁ………」
 キスが終わり、一瞬の間を空けてリンカーがへたり込んだ。
「リンカー……」
 座り込んでボーっとしている同じ顔の少女に声を掛ける。
「…………」
「私の好きはこういう好きなの……」
「…………」
「女の子なのに……女の子を……それも姉妹なのに………」
 座り込んでいるリンカーにすがりつくように崩れ落ち、涙声で言うティンカー。
「どうしようもないの……私、リンカーが好きなんだもん……」
「…………」
「だから……リンカーに怪我して欲しくないから……痛い目に遭って欲しくないから……だから……」
「………知ってたよ」
「え?」
 耳元での声に顔を上げる。
「だって、私達双子じゃない……だから……私もティンカーと同じ」
「………」
「でも、私、狡いから……自分から言えなくって……」
 そこで一呼吸置いてティンカーをゆっくりと抱きしめる。
「ティンカー……私も……ティンカーが好き……」
「……リンカー」
 再び、今度はお互いに歩み寄り、触れるだけの軽いキス。
「ね、リンカー、ベットにいこ」
「………うん」
 コンロの火を切って小さく頷くリンカー。お鍋のシチューが静かになった。

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *

 いつも一緒に寝る大きなベット。
 華奢な二人にはちょっと広すぎるダブルベット。
 干したばかりの布団はお日様の匂いがする。
「リンカー♪」
 ベットに着くなりまるでタックルでも掛けるようにベットに一緒に倒れ込む。
「んもぉティンカーったら……」
 少し乱暴なティンカーに抗議するが、その口調から怒っていないと言うことは容易に知れる。
「んふっ」
 そんなリンカーの口をティンカーの柔らかな唇が塞ぐ。
「んんっ……」
「……ん……」
 抱き合って長い長いキスを交わす。
 その内息苦しくなってどちらからともなく離れる。
「リンカー……」
 離れてそのまま唇を降ろしていく。首筋を軽く噛み、鎖骨に舌を這わせる。
「ティ、ンカー……駄目……お風呂入ってないよ……」
「気にしないで。リンカーだもん、汚くなんて無いよ」
 上着を脱がせつつ言葉を継ぐ。
「それに、リンカーの匂い好きだもん」
 上着に次いでスカートも脱がせながらリンカーの頭を引き寄せ、その髪に顔を埋める。
「甘くていい匂い……リンカーの匂い……」
「やだ……恥ずかしいよ……」
 下着だけになって僅かに首を振るリンカー。
「気にしないで。私も脱ぐから」
 そう言ってパッパッと服を脱ぎ、あっと言う間にリンカーと同じく下着のみになってしまった。
 性格も容姿も殆ど同じ二人、下着も全く同じで飾り気の少ないブラジャーとショーツ。丁寧なことに
色まで薄緑で統一されている。
「てぃ!」
 そしてそのままベットのリンカーにダイブする。
「きゃあ!」
 思わず悲鳴を上げるリンカー。しかし悲鳴を上げながらもリンカーはそれを避けずに全身で抱き留め
た。
「大丈夫?」
 自分でやっておいて大丈夫もないような気がするのだが、当然避けると思っていたリンカーが避けな
かったことに動転してそこまで考えが及ばないティンカー。
「ちょっと重いよぉ」
「………あのね……」
 下敷きになってじたばたしているリンカーの言葉に思わずずっこけそうになる。
「何で避けなかったのよ?怪我したら大変でしょ」
「じゃあしなきゃ良いのに」
「それはそうだけど………」
「嘘々。いつもティンカーが痛い思いしてるでしょ?だから、その何分の一かでも分かればって……」
「たったそれだけであんな危ない事としたの!?」
「ううん。それもあるけど……少しでも早くティンカーの体温を、身体を感じたかったから……」
「…………」
 少しはにかみながら言うリンカーを思わず抱きしめたティンカー。
 そしてそのままキス、そしてティンカーの手は下になっているリンカーの身体をゆっくりと撫でる。
「ん………ん……ん………」
 口に流れ込んでくる息と声。
 それを感じながらリンカーのブラジャーをずり上げて、白い双丘を優しく揉む。
「ぅん……ふぅん……ふぅ……」
 柔らかな感触を返しながら変形する乳房に併せ、リンカーの口から漏れる吐息。その吐息はティンカ
ーの中でこだまし、揺れ、溢れていく。

(かけがえのないリンカー、かけがえのない半身、かけがえのない……)

 強い強い想いは口にしなくても相手に伝わって………
 唇、首筋、そして胸と降りていくティンカーの舌を一切抵抗せずに受け入れ、ティンカーの為すがま
まに身を任せるリンカー。
「ふっぅっ!」
 胸の先端を口に含まれた瞬間一瞬だけ身を堅くする。
「ぁ………」
 たったそれだけでビクッと止まるティンカー。

 相手が大切だから……相手が愛おしいから……

 しかしリンカーと視線が合うと再び愛撫を再開した。
「くっ……うっ……んっ……んん……」
 ティンカーが軽く歯を立てる度、軽く吸う度、リンカーが小気味よく反応を返す。
「くすっ、リンカー、固くなってきたよ☆」
 片方を口で、いつの間にかもう片方も指で、リンカーの胸の頂を愛撫しながら囁く。
「や、だ……言わないでよぉ……」
 真っ赤になって言うリンカーに軽く口付け。
「だって可愛いんだもん」
 一呼吸おく。
「エッチなリンカーって♪」
「もぉ!」
 笑うティンカーに頬を膨らませる。
「そんなこと言って、ティンカーだって!」
 恥ずかしさを隠すためか、ちょっと怒ったように言ってティンカーのブラジャーのホックをパッと外
してしまうリンカー。
「ひゃうぅ!」
 ブラジャーが外れる瞬間敏感な乳首が軽く擦れ、ティンカーは背筋に走った快感に思わず悲鳴を上げ
た。
「ほら、ティンカーだって……」
 既に十分に自己主張をしている桃豆を優しく摘みながら言う。
「あっ…くぅん……」
 胸から襲ってきた甘美な刺激に仰け反る。
「ティンカーだって凄く敏感じゃない」
 胸への刺激に眉をしかめて耐えるティンカーを見ながら、お返しとばかりに囁き返す。
「そういう事……言うと……」
「そこ、ひうぅ!!」
「んくっ!!」
 小さく震える手をリンカーの股間へと潜り込ませるティンカー。
 布越しに秘裂を擦り上げられ、思わず力がこもった指にティンカーも短く悲鳴を上げる。
「リン、カー、湿ってる…よ……」
「あっ……っく……」
 ショーツの舟形に色の濃くなっている部分を擦られて息を荒げるが、ティンカーの胸への愛撫は休ま
ない。
「いい、な…んっ………胸……くっ……」
 外見に殆ど差違のない二人だが僅かにティンカーの方が胸が大きい。リンカーの中ではそれが僅かに
コンプレックスだった。
「…そんな…事……」
 そこまで言ってふとリンカーの股間から手を離す。そして胸を愛撫するリンカーの手を無理矢理押し
退けるように胸同士を押しつけた。
「くぅぅん!」
「はぁん!」
 敏感な突起同士が刺激し合い、同時に嬌声を上げる。
「リン……んん……リンカー、の、胸……っ…柔らかい……」
「ティ、ン……カぁぁあん!」
 四つの白い鞠が形を変え、お互いの脳に快美な刺激を送り込む。
 ティンカーは胸を押しつけながら再び手を下半身へ伸ばす。
「そんな……事……気にする、こと、ない……よ」
 すでに許容量を超えた愛液で色濃く濡れるショーツ越しに、ゆっくりとリンカーのクリトリスを撫で
た。
「リンカー、凄く濡れてるし、ここも凄く固くなってるよ」
「ふぁぁぁあん!!」
 快感の中心をキュッと押し込まれて仰け反りかけるが、覆い被さるティンカーを押し上げるだけの力
がなく僅かに蠢くだけ。
 そかしその小さな動きでも胸から這い上がってくる快感。
 その快感に肉芽を摘む指に力がこもる。
「ぃやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 一瞬の硬直、そして上がる悲鳴。
 吹きこぼれた悲鳴に呼応するようにティンカーの掌に暖かい迸りがかかる。
「やぁぁぁぁぁぁ!!見ちゃやだ……見ないでぇ……見ない、で……」
 あまりの峻烈な快感に思わず失禁してしまったリンカー。両手で顔を覆い弱々しく首を振りながら泣
き声を上げる。
 何とか止めようとするのだが絶頂で弛緩してしまった腰には力が入らず、ショーツとシーツをその色
に染めながら流れ続ける。
「……………」
 ぐずぐずと泣きながら失禁するリンカーを陶然と見ながら、しかしティンカーの手は無意識にリンカ
ーの股間を愛撫し続けていた。
「やぁぁぁぁ……やめてよぉぉ……汚いよぉ……」
 失禁と羞恥と快感、有る意味3つの快感に脳味噌をかき回されながらイヤイヤをするように首を振る。
「……可愛い……」
 耳まで真っ赤に染めるリンカーを見ながらポツリと呟くティンカー。
「…………」
 そのまま愛液と尿を吸い込んでぐちゃぐちゃになってしまったショーツを脱がせる。
「ひっ…」
 濡れた布がはがれる感触、そして外気のひやりとした感覚。その二つに小さく声を上げ、そして、そ
の直後に訪れた感触に大きな悲鳴を上げた。
「駄目ぇぇぇ!!ティンカー、汚いよぉぉぉぉ!!」
 股間に埋められたティンカーのサイドテール。
 自分の排泄物に濡れる股間を一心不乱に舐めるティンカーの頭を押し退けようとしながら叫ぶ。
「んっ……ひっ……ふあぁぁん!!駄目ぇ……ひあぁぁ!…駄目だよぉ……」
 しかし絶頂に襲われた腕には力が入らず、逆に襲い来る快感を享受しようと、意志とは逆にティンカ
ーの頭を押さえつけるようになってしまう。
「やぁぁ……また……くぅぅ……ん……」
 敏感な肉芽を吸われて背筋が反り返り、おとがいが天井をさす。そして……
「ああああああぁぁぁぁぁぁあ!!」
 クリトリスの包皮を優しく剥き上げられた瞬間、透き通った悲鳴と共にクレヴァスから白っぽい愛液
を吹いて脱力した。
「………リンカー……」
 かかった愛液に濡れた顔もそのままにもどかしげにショーツを脱ぎ捨てる。
「……一緒にいこ……ね?」
 そう言いながら返事も待たずにリンカーの足を割り開き、その間へ自分の腰を押し込むティンカー。
「ゃぁぁ……駄目ぇ……」
 二度の激しいアクメで動くこともままならないリンカーは為すがままになるしかない。
 そして濡れた音と共に炸裂する快感。
「ひゃぁぁぁぁぁぁあああぁぁ!!」
「んっくうっ……」
 すでに二度の絶頂で敏感になっていたリンカーは、ただそれだけで三度目の高みに押し上げられてし
まう。
「らめぇ……ふぁぁぁぁ……てぃんっかぁ……ひんりゃうぅぅ……」
「……ごめ、ん……で、も…とまんないよぉぉぉ!!」
 ろれつも怪しくなったリンカーに謝りながら、自らの秘裂をリンカーのそれへこすりつける。
 固くなった秘芯同士が凄まじい快感を生み出す。包皮を剥き上げられたままのリンカーはティンカー
に倍する快感の砲弾を立て続けに撃ち込まれ、言葉も発せずに愛液を吹き出しながらガクガクと痙攣を
することしかできない。
「ぐぅ………ぁかっ…ぃ…っ……ぅっ……ぇうっ……」
「いく…いくぅ……いっちゃうぅぅ!!」
 最後の階段を上るべくより強くこすりつける。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
 そして勢いでクリトリスが裸になった瞬間、凄まじいまでの絶頂感に襲われて長い長い悲鳴が吹き出
す。
 数秒は続いた硬直がその絶頂の凄まじさを語っていた。
「ぁぁぁ…ぁ……ぁぁぁぁぁ………」
 言語に絶する頂上、快感の臨界点が過ぎ去って、ティンカーはまるで糸の切れた操り人形のようにリ
ンカーの身体の上に倒れ込んだ。

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *

「あ~もぉ!!」
 ごんろごんろと回る洗濯機の前で、リンカーは盛大な溜息を付いた。
「結局出発が一日遅れちゃったじゃないのよ!!」
「あら、ラン様なら大丈夫に決まってるわよ♪」
 そんな後ろから声を掛けてきたのは双子のティンカー。
「あのねぇ、そもそもこうなったのは……」
「え?私のせい?」
「それはその……」
 鼻っ面にはたきを突きつけられてどもってしまう。
「そもそもおしっこまで漏らしちゃったのは誰だっけ?」
「う………」
「誰かさんがお漏らししなきゃ今日中に出発できたのにねぇ」
「うぅ……」
 耳まで真っ赤になって俯く、そんなリンカーを見てクスッと微笑む。
「好きよ、リンカー」
 言葉でハッと顔を上げるリンカー。
 間近に在る瞳は優しい光をたたえて自分を見つめていた。

(多分私の目もこうなんだろうな……)

 ふとそんなことを思う。
「リンカー……」
「ティンカー……」
 どちらからともなく呟き、二つのシルエットが一つになる……。















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