ジョーカー 作

官能小説『所有物』



前編

「俺としてはお前の心と身体がほしいわけじゃないんだ、お前の身体だけが目的だからな。だからあいつのことは好きなままでいいんだよ。まあ、あまりの気持ちよさに身体だけじゃなく心も俺の物になっちまっても俺はかまわんが。」
「ふさげないで、たとえ何度脅迫であなたと寝たとしても、心が変わるなんてことない!」
「そうかな。意外とエッチの相性で堕ちる女は結構いるぜ」
「もしそんな女がいればそいつはエッチで好きな人が変わるただの頭のゆるいバカ女よ!」」
「言うね。じゃあ、もしお前が心まで俺のモノ『所有物』になったら好きにさせてもらうぜ。」
「……くっ、人をモノ呼ばわりしないで……」
ヒロインは寝男を睨みつける。並みの人間なら目をそらすだろう。

「所有物になるまえなら、あいつにばれるような変な注文はしないからな。」
「約束よ彼にはばれないようにするって」
「ああ、約束だ。だがお前も守れよ、あいつにばれない心配がなければ、俺のいう命令には必ず従うとな。」
「わかったわ」
「これからが楽しみだぜ。その凛とした表情が堕落するのがな。いつでも呼び出せば来る。便利な性欲処理便器になるのがな。」


僕の元には寝男が送りつけてきたビデオテープ12巻ある。
そして、今ヒロインはいない。

僕はこの1巻の冒頭だけをみて、次に11巻目をセットする。

そこには、あいつとヒロインが正常位でエッチしているシーンだった。

「あひぃ、んはんああああぁあ、気持ちいイですぅん」
「くくく、いい声出すようになったよな、最初の頃なんか感じてることがばれないようにって、声なんて一言も発しなかったのによ。それが今じゃこのおんぼろアパートの全部屋の住民に聞こえるぐらいの声だからな。」
「だあぁあってえぇえ、こ、声を出した方が気持ちいいんだもん。我慢んすることなんてできなぁぃぃいいいぃよおおぉ。そ、それにね、私のクチ我慢ができないんだもん。喘ぎ声や卑猥なセリフ、もっともっと喋りたいの、叫びたいのおぉぉ~」

「ほら、キスしてやるから口を大きく開けて舌を伸ばせ、唾液を飲ましてやる。」
「ふぁああい…」

寝男の唾液が次々とヒロインの口の中へ入っていく。

「ほら俺の唾液でうがいをして味わって飲み込めよ。」

寝男のいわれたとおりヒロインはグチュグチュもごもごと口の中で唾液を味わい飲み干した。
「よしえらいぞ。ほらお待ちかねのキスタイムだ。ほしいだろご褒美。」
「ふぁい、あい、ごほうびぃヒロインにくだひゃい。」

寝男は正常のまま上からヒロインに覆い被さりキスをする。
ヒロインは両手を寝男の背中にまわして力いっぱい抱きつく。

じゅぶぶうぶぶぶぶ
ぶじゅうううぅぅぅぅうぅ

僕たちがしていたキスとはまるで違う。
ヒロインの唇をむしゃぶりつくあらあらしいキスが5分以上も続く。
途中何度もヒロインは喉をごくごくとならす。
多分、寝男の唾液をたくさん飲まされているのだろう。

「よし次はフェラチオだ。俺が興奮する卑猥なのを頼むぜ」

僕はこのビデオの日付を見た。23日の午前中に撮られたものらしい。
この日は忘れもしない、この日の夜に僕は彼女と初エッチをした。
もちろんヒロインも処女だと思っていた。
人によって血がでるでないというのは知識で知っていたために血が出なかった彼女もそうなのかと。
なのに、このビデオに写る女性と僕の彼女のヒロインが同一人物であるなんて信じられない。

恍惚した表情でだらしなく舌をのばし唾液をちんぽにいっぱい垂らしつけているヒロイン。

その6時間後に、僕の部屋で普段不器用でなれない食事をヒロインが作ってくれに来たのだ。
そして、キスからはじまり僕達は初エッチをした。
そのとき、ヒロインはまったく声をあげなかった。
処女の痛みを僕に悟られまいと我慢しているかと思っていたけど、寝男のちんぽは太くて長く僕の2倍はある。
このビデオを見た後ではただ単に気持ちよくなかっただけなのかもしれない。
僕の初めてのエッチはヘタでただ痛くないようにとできるだけ優しくゆっくり挿入してこのビデオのように激しいエッチはしなかったからだ。

ビデオ画面には、いつも強気で不器用なヒロインが、寝男のちんぽをじゅぼじゅぼと両頬をへこませ、卑猥な音を立てながら激しく頭を上下に動かしている。

「くくくっ大分よくなってきたな、お前は料理はヘタだけど、フェラにかんしては上出来だ。料理もフェラみたくはやくうまくなれよ。」
ヒロインは舌を亀頭から下にさがっていきお尻の穴まで舐めあげている。

「そうだな、フェラは俺のところで練習してうまくなったから、料理は彼氏で練習しろ。料理は彼氏に食べさせ、彼氏が心からおいしいという感想を貰えたら俺にも作っていいぞ。それまで俺はお前の料理は食べないからな。」

「わ、わかりました、かならず料理うまくなって主人公においしいって言わせて見せます。」

はは、そうかだからヒロインは僕に料理を……
ヒロインが料理を作ってくれたとき僕はとてもうれしかった。
彼女を傷つけまいとあの日嘘でおいしいといった。
その二日後ヒロインがまた料理を作りに来てくれたのだが、そのときすごく機嫌が悪かった。
なぜ機嫌が悪かったのか今まではわからなかったがこれも今はわかる。
あの料理を寝男に食べさせ怒られたのであろう。
ヒロインはまた感想を聞いてきた。
その日も僕は嘘でおいしいといったら、彼女は本当のことをいってっと、
すごい見たことない不自然な笑顔で包丁を握り締めていた。
僕がその視線に耐え切れず目線をはずしたことで彼女には料理がおいしくなかったことがわかり、そのままその日はエッチをせずに彼女は帰っていった。

ビデオの方はまだフェラをしていたあれから15分たっている。

「くく、一発目はクチにだすぞ飲み込め。」

じゅぶぶうっぶうぶっぶうぶぶっぶぶぶうっぶぶぶっぶぶぶっぶ
じゅぶぶぶぶううううううううぅぅぅぅ

ヒロインは精液を搾り出すようにちんぽを夢中で吸い上げている。
精液を出し終わり寝男がちんぽを抜く。

ヒロインは精液を一度手のひらに出してそれをズジュズズズウズズと飲み干した。

唇の周りついている精液を唇満面に塗る。

「はぁ、すごく濃くて熱くて美味しいザーメン汁いっぱいいっぱい飲みました。
これで、またいつものように歯も磨かず口もゆすがないで主人公とキスしてきます。」

「それにしても彼氏はかわいそうだよな、ファーストキスは俺の精子の味つきニオイつきの唇だったんだもんな」
「はい、それからも寝男さんに言われたように主人公とキスする条件として私の唇に寝男さんの精子が塗られていないかぎりキスはさせませんでした。」
「いつものように忘れずに俺の精子を首から下げているロケットペンダントに入れておけよ。キスするときに唇についている精子が乾いてたら約束反故だからな。」
「はい大丈夫です、いつもキスする雰囲気とかになったら、見えないところで唇に塗ってますから」


後編

ヒロインは大きくクチをあけて、ばぶっとちんぽを再びくわえ込む。

「へいひぃ、ひれいにしぼりだひまふぅ」

じゅるるるうるるるるるるるるるる

また一つわかったなぜあの日はキスが駄目で、なぜあの日はよかったのか。
彼女は機嫌ではなくて寝男との約束だったのか。

それに彼女と付き合った記念に僕はペアのロケットペンダントを買ってプレゼントしたんだ。
彼女はこんなの恥ずかしいと絶対つけないからな。と言っていたが、
デートの日は必ずつけてきてくれた。
その僕がプレゼントしたロケットペンダントに精子がはいってなかったから、ヒロインは僕とキスしなかったんだ。

以前僕が彼女にロケットの中見せてと頼んだときは絶対に見させてくれなかった、
僕の写真が入っていると教えてくれただけで。
僕はヒロインの写真を入れているよと見せても、ヒロインは顔を真っ赤にして頑なに拒んだ。
そんなに照れることはないのにってあのときは思っていた。
でも、そのときはもうあのロケットには僕の写真が寝男の精液まみれにでもなっているんだろう。

僕がプレゼントしたあのロケットも、それにヒロインの唇も寝男の精子まみれだったのか。

それにこのビデオが送られてきたってことは、ヒロインは寝男の所有物になったって意味か。
その所有物になった告白がこの11巻目のこの続きか12巻目にあるのかもしれない。

僕はこのビデオのことが、現実として信じられないでいる。
なぜならヒロインは今も僕と付き合っている。
これから13時に駅前で待ち合わせになっている。

時間は11時、僕はビデオを止めて風呂に入り準備を済ませデートの待ち合わせ場所につく、
時間は約束の時間20分前だ。

彼女は時間に遅れてくることが最近はある。ビデオが届く前ならそんなことは一度もなかった。
ビデオで寝男が言っていた、所有物になるまえは僕にばれないようにしてやるみたいなことを。
ヒロインがあいつのモノになった今はもう、ヒロインはあいつのいいなりでヒロインの時間はすべて寝男中心になっているのかもしれない。

約束の時間から40分が過ぎた。
さすがに僕はヒロインの携帯に電話をかける。
「はぁはぁはぁ、しゅ、主人公?」
「ヒロイン今どこかな?」
「い、いま、は、はしって……い、いるところよ…もうすぐ…んはぁ…ん…つ、着くから…ご、ごめんね…」

ヒロインの声がとぎれとぎれに聞こえてくるこれはきっと走っているからなのだろう。
まさか寝男とやっている最中な訳ないよな。そう思いたいがそれは都合がよすぎだろう。
多分寝男とやっているに違いない。

「じゃあ、切るからね……主人公…」
「あ、待ってヒロイン」

プツ…ツーツー

そして、ヒロインが来たのはそれから1時間後だった。携帯に電話をしてもつながらなかった。
ヒロインは遅れた理由は昨日は友達の家でお泊りだった為に寝過ごしてしまったとの事。
さらに遅れたのは友達の内に財布を忘れていったん取りに戻って遅れてしまったと苦しい言い訳だった。

「本当にごめんなさい。」
「友達って誰かな? 」

いつもの僕はそんなことは聞かない。
けどあのビデオを見たらはっきりいって疑ってしまう。僕は彼女の表情の変化を見逃さない。

「友達は友達だよ…ほら、えっっと…幸子よ。幸子の家で泊まってたの。」
「じゃあさ、遅れてきたお詫びにさここで僕にキスしてよ。」

僕はいじわるをいってみた。

「いいよ……1時間以上も待たせたからね」

!?
今までの彼女だったら、「バッカじゃないの、こんな公衆の面前でできるわけないじゃない!」
と怒鳴ること間違いなしだった。
それにキスができるということは彼女は今日あの寝男の精子がロケットに入っている。

「ごめん、やっぱりここじゃ恥ずかしいから。」
僕はやっぱりキスをあきらめ、それからいつもどおりデートをした。
帰りに、昨日から両親が父の実家にいっているらしく家には自分一人だけだから、遊びに来ないかな、と誘われた。

僕はもちろんうなづき晩御飯の買出しに付き合った。
晩御飯はなぜか僕があまり好きじゃない辛いものばかりの料理だった。
それも今となってはわかること。深く追求しない。
ヒロインに僕が辛いものが苦手なことをもう一度いっておくと、
ごめんね。お父さんが辛いものが好きでちょっと練習してたの。
次は違うものを作るから。

「僕は辛いものは苦手だけど、おいしかったよ。辛いものが好きな人なら喜ぶんじゃないかなきっと。」
そういってあげたらヒロインはものすごく喜んでくれた。
きっとヒロインはあいつに食べさせるんだろうな。
けど、僕はあまりうれしくなかった。

僕は勢いよく席を立ち喜んでいるヒロインに強引にキスをする。

パン!

しかし、わずかに触れた所で突き飛ばされ平手うちをされた。
「強引にキスするなんて信じられない! 」

ヒロインは泣いていた。
あの強気なヒロインが寝男の約束をやぶってしまっただけで泣くなんて。

「悪いけど帰って……」
「ごめんヒロイン、そんなつもりじゃ」
「いいから帰って!!」

僕は何度も謝ったけど許してもらえず家に帰る。
家に帰ったら携帯で彼女にもう一度謝ろうと思い、ポケットに手をいれるがそこには携帯がない。
あれ、もしかして彼女の家に置いてきた?
きまづいが、ここは実際会ってもう一度謝れば許してくれるかもしれない。
時間もあれからだいぶ立つし少しは彼女も落ち着いてくれたかもしれない。

僕は彼女の家につきチャイムを押す。
しかし、何度押しても出ない。
電気はついているけど。
僕はドアを少し引いてみた。

ガチャ扉が開いた。
そこにはさっきまでなかった見慣れない靴があった。

(所有物 エピソード10 終わり)

ピッ…
「……わたし、ヒロインはあなたのモノになります……身体だけじゃなく心もあなたのモノになります。おちんぽでお口にご褒美ください。クチマンコで気持ちよくなってください…おちんちんでアナルを激しくお尻の穴がめくれあがり卑猥なケツになるまで激しくついてください、ぶっといペニスで熟女に負けないイヤラシイオマンコに改造してください。愛します。寝男さんの全てを……ヒロインを寝男さんの所有物として扱ってください。」

ピッ……
「主人公いっとくけど、私はお前に告白されてしかたなく付き合うんだからな。みんなに聞かれても絶対私から告白したなんて言うなよ。お前が泣いて土下座までしてみせたからってそういう設定だからな。あっ、おい、待て先に行くな! 約束だぞ! 何笑ってんだ!いったら殴るぞ! グーで! 拳で! パンチで! 顔面だぞ!」















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