第7話

王子は左右の指先をオーロラのクレヴァスに沈ませた。オーロラの恥毛はヴィーナスの丘に豊かに生い茂り、ヴァギナの保護という本来の目的をしっかりと果たしている。ふっくらと盛り上がったヴィーナスの丘はとてつもなく柔らかくそれでいて指先を押し返してくる弾力も併せ持っている。王子は食い込ませた指先でオーロラのクレヴァスを左右に寛げた。あられもない大開帳にもオーロラ姫は僅かに眉を歪ませるだけだ。
 ムウッとむせ返るようなオーロラのヴァギナの匂いが再び立ち昇った。耐性ができたのか、ツンと鼻を突くフルーティーな発酵臭は決して不快ではない。むしろその香りは雄の本能を刺激する発情した牝のフェロモンをふんだんに含んでいる。王子は自分の分身が痛いくらいにエレクトしているのを自覚した。
 目を閉じて嗅覚を研ぎ澄ませれば風味豊かなチーズ臭の中に発情した雌が放つ甘い香りも含まれているのに気が付く。王子はオーロラの香りを胸一杯に吸い込むとおもむろに瞼を開けた。
 淡いローズピンクの肉裂がそこにあった。豊かに実った乳や尻に比べれば幼ささえ感じられるほどの淡い色合いだ。今まで王子が見てきたどの女のヴァギナともかけ離れていた。戯れに市井の娘の処女を頂いたことも2度や3度ではなかったが、彼女達もオーロラ程の美しいヴァギナは持ってはいなかった。
 ラビアは肥大しておらず、薄く微細な肉襞が幾重にも折り畳まれて精緻な肉の華を形づくっている。そこかしこに白い恥垢がこびり付いているのが珠に傷とも云えたが、それさえもがオーロラの純潔を証明する徴にさえ思えてくる。ぽっちりと紅く色づいた尿道口さえもが可憐だ。
 下付きの子宮への入り口は先刻と同じように上下左右から桃色の肉がピッチリとせめぎ合って内部を覗かせようともしない。
 王子は更に力を込めて肉裂を拡げるが、みっちりと詰まった膣肉が邪魔をして膣の奥を見通す事が出来ない。
 王子は指先を更に内側に移動させて膣穴のすぐ脇にまで伸ばした。指先に力を込めて剥き返すように押し広げると、ようやくオーロラの聖なる膣穴の内側がチラリと覗けた。
 (……見えたッ!!)
 確かに見えた。起伏の激しい膣洞をほんの少し入ったところに、孔の周囲を縁取る白い半透明のフリルが見えたのだ。
 (これが……オーロラのヒーメン……ッ!!)
 綺麗な環状の薄い膜がピンと張り詰めている。裂けている箇所は何処にも無い。紛うことなき正真正銘の処女だ。
 オーロラの純潔を奪う興奮に気持ちが昂る。王子は自分の服を脱ぎ捨てるとオーロラ姫を見下ろすようにして全裸になった。股間からは猛々しいペニスが天を突くようにそそり勃っている。屈曲位から解放されたオーロラ姫はこれから自分の身に起こる決定的な出来事の到来も知らぬまま、四肢を投げ出すようにして未だに魔法の眠りに支配されていた。

 王宮では側室であるにも関わらず貴族出身でないが故に蔑まれてた彼の母には異国の血が流れているという陰口を叩かれていた。真偽のほどは定かではないが、少なくとも彼のペニスはこの国の男達の中にあっては異質だった。多くの男たちのペニスが大きくなっても柔らかいままで下を向きがちなのに対し、王子のペニスは鋼のように硬く、ギュンと弓形に反り返って天を突くように屹立している。まるで南国から連れてこられた奴隷のようなペニスに、通常の倍以上の料金で呼ばれた娼婦たちは例外なく冷ややかな笑みを浮かべて跨ったが、事が終わるころには逞しいペニスに骨抜きにされて腰が立たなくなるものが殆どだった。また形状もこの国の男達のペニスの多くが先細りなのに対し、王子のそれは亀頭部がグワッと膨らんだ形状をしている。これでヴァギナの中を掻き回された娼婦は皆白目を剥いて前後不覚に昇天させられ、数日の間は大事な商売道具が使い物にならなくなる程だった。
 その道のプロたる娼婦でさえも持て余すような桁外れ、規格外のペニスで王子は貴族の娘や人妻、未亡人はおろか、身分の低い町や村の女性さえをも毒牙に掛けてきたのだ。
 処女のオーロラ姫には荷が重過ぎるペニスだ。
 王子も過去に金に物を言わせて貧乏貴族の未通娘や奴隷商人からから買った処女を十数人ほど抱いたこともあったが、最大限にエレクトした彼の逸物を根元まで受け入れられたのはたったの二人だった。
 王子も過去の己の所業を思い出すと流石に気が惹けた。とは言ってもたった一回のセックスで使い物にならなくしてしまった過去の女たちに対して気が咎めたのではない。オーロラ姫のような極上の肉体をたった一回で使い捨ててしまうのは余りにも勿体無かった。
 (それならば……)
 王子はオーロラがその身にまとっている残りのグローブとストッキングを脱がし始めた。
 オーロラは遂に文字通り一糸纏わぬ生まれたままの姿にさせられてしまう。
 王子が意識の無い彼女の上に覆い被さった。
 (…これからアンタ自身でさえ知らない性感帯を俺が探り当ててやる。アンタの有難いバージンを頂くのはヴァギナをトロットロに蕩かして子宮が柔くなった後だ!)

 王子は全身を使ってオーロラ姫の肢体を愛撫した。王子の唇と舌と指先が触れなかった場所はオーロラ姫の唇だけだった。オーロラの躯は面白い程敏感に反応した。恵まれた肢体には豊かな官能が育まれていたのだ。失禁かと見紛うような大量の愛液が白いシーツに大きな染みをつくった。新雪の様な白さだった柔肌がボウっとピンク色に色付き、珠のような汗をびっしりと浮かべている。腋の下や内腿からは高貴な姫君の濃厚な香りが匂い立つ。全身が性感帯にでもなったかのように王子の愛撫に正直に応えてしまうオーロラ姫の躯は、今まさに秘められた官能を眠らされたまま開花させつつあるのだ。





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