第1話 妻の願望

 誰もいない静まりか返ったビルの中で、明かりが灯った事務所があった。
その事務所では、1人の男性が書類を調べている。
「参ったな。これを知られたら、どやされてしまうな…」困った顔をしながら、目を通していた。

 男性の名は堀越一郎と言い、この事務所の副所長をしている。
「なるようにしか、ならないな…」諦めたのか、書類を片付けて事務所から出た。

 堀越は、事務所を出るとまっすぐ自宅に向かった。 
自宅に入り「今帰ったぞ!」声を上げると、妻の知美が出迎える。
「お疲れさんでした。お風呂沸いているわよ」
「わかった。直ぐ入るよ」真っ直ぐに浴室にはいり、服を脱いでいく。

 「あなた。着替えを持ってきたわ」
「ありがとう、知美も一緒に入ろうよ」
「イヤよ、もうお互いにいい年よ。そんな事は、とっくに卒業したわよ」着替えを置くと出で行く。
それには「お互いに、もう年か…」独り言を言いながら体を洗っていく。

 堀越は体を洗い終えると、浴室から出てリビングへと向かった。
そこでは、知美はビデオを見ていた。
「あら、早いのね。もうすぐ終わるから待って」
「そんなに、エロビデオがのが面白いのか?」背中から抱きつき乳房を掴んだ。
「面白いわよ。見て、本当にレイプされているみたいで…」知美は目を輝かせて見ている。

 「レイプね。知美もレイプされたいか?」
「一度でいいから、無理矢理やられたいわ。しかも、若くて、いい男に…」
「馬鹿言うな。こんな年寄りを相手にする奴はいないよ」
「そうよね。もう40だし、誰も相手にはしないかも」笑いながら堀越の手を押さえた。

 「俺も、レイプしたいな。しかも、若い子を…」
「あら、そんな事出来るの。あなたには出来ないわ」
(そうかもな。俺は気が弱いし…)知美の言葉が気になったのか、黙ってしまった。

 それから数日後、堀越の予想した通りに、所長から怒鳴られていた。
「全く、堀越君らしくないな。こんな失態をやるなんて!」
「申し訳ありません。手は打ってありますから、必ず取り戻します…」堀越は頭を下げ続け、やっと所長の機嫌も直った。

 そして、仕事を終えると堀越は行きつけのスナックに向う。
店の中は若い男女で混み合っていた。
堀越がカウンターに座ってビールを飲んでいると「ここ、いいですか?」男性が声を掛けてきた。

「かまいませんよ。空いているし…」
「それでは、お言葉に甘えまして」座るとビールを注文して飲んでいく。
2人は黙って飲んでいたが、アルコールが回り出すと、うち解けたのか、話が弾んでいった。

 堀越はスナックで、2時間ほど飲んでから自宅に帰ったが、チャイムは鳴らさず合い鍵で家に入った。
「何だ、もう寝たのか」電気が消えているから、つま先で歩いて寝室に向かうと声が聞こえる。

 「また、ビデオだな…」そっと覗くと「!」今にも声を上げそうだ。
(知美が、こんな事をするなんて…)堀越は呆然としているが、知美はビデオを見ながら「ダメ、お願いだからやめて下さい…」下着を引き下げて、オナニーをしている。
「許して、私には夫がいます」喘ぎながら淫裂に指を入れて動かし、乳房も揉んでいる。

 (知美が言った事は本当だったんだ。本当にレイプされたいなんて信じられない…)堀越がジッと見続けると、知美は四つん這いになって「イヤ、後ろからはイヤです!」喘ぎながら淫裂を触りだした。

 堀越は暫く見てから、静かに玄関に戻り、外に出るとチャイムを押した。
暫くして「遅いわよ、何時だと思っているのよ!」何事もなかったような顔をしてドアを開けた。
「飲んだって、いいじゃないか。飲みたいときもあるんだから!」くだを巻きながら中に入り「知美、やらせろよ。今夜はビンビンなんだから」抱きついた。

 「イヤよ。もうそんな事やめましょうよ!」堀越を突き放す。
(よく言うよ。ビデオを見ながらオ○ンコ弄くっていたくせに…)フラフラしながら寝室へと向かった。

 翌朝、堀越は何事もなかった顔をしながら事務所に向かうが、知美のことが頭から離れない。
「もしも、知美がレイプされたらどうするだろう。嫌々やられるか、最後まで抵抗するかどっちだろう?」妻が犯される様子が気になっていた。

 堀越はそんな事ばかり考え、仕事を終えて行きつけのスナックに入ると、昨日の男がいた。
「昨日は失礼しました。私はこう言う者でして…」名刺を交換する。
「田辺さんですか。わたしは堀越と言います」堀越と田辺は話をしながら一緒に飲み出した。

 やがて、時間の経過と共に愚痴を言い始める。
「内の家内なんて、酷いもんですよ。いい男に抱かれたい何て、言うんですから」
「内だって同じです。若い男に無理矢理レイプされたいなんて言ってね。自分の年を考えろと言いたいですよ」アルコールの勢いで言いたい放題になっている。

 意気投合した2人は、なおも飲み続けて、一緒に店を出たが堀越は田辺の事が気に掛かっていた。
「もし、知美が田辺みたいな、若い男に犯されたら、どんな態度をとるだろう?」知美の言った言葉も離れない。

翌日、堀越は仕事を終えると、スナックと向かい、店の中を見渡した。
「いる、いる。今日こそ、話さないと…」客を掻き分け田辺の隣に座った。
「堀越さん、お待ちしていましたよ。今日は愚痴を聞いて欲しくて」
「こっちもそうです。若い田辺さんに聞いて欲しくてね」ビールを飲みながら話し出す。

 田辺は「家内には参りました。中年のテクニックある人に抱かれたいと言われましてね」頭を掻きながら言い出した。
「中年のテクニックある人ですか?」
「ええ。僕みたくパワーでなく、テクニックでやられたいと言いまして…」
「そうですか。内は若い男に、乱暴されたいと言う始末ですよ…」
「お互いに、入れ替われば解決するかも知れませんね」
「そうです、入れ替われば解決しますよ」2人は笑いながらビールを飲み続けた。

 それから数日が過ぎて、堀越の事務所に田辺が現れた。
会うなり「堀越さん、無理を承知でお願いに上がりました!」緊張した面もちで喋った。
それを悟った堀越は「ここでは何ですから…」奥の接待室へと案内していく。

 「ここなら、気兼ねは要りませんしね」
「そのようですね。実は、堀越さんにして欲しいことがありまして、お願いに上がりました…」
「僕に出来ることでしたら、お手伝いしますよ」
「それは良かった。実は家内を抱いて欲しいんです…」それには「何と、おっしゃいました?」驚き顔だ。

 「家内を抱いて欲しいと、言いました…」田辺はジッと堀越を見つめて言うが、堀越は考えがまとまらない。
(若い女を抱きたいのはやまやまだが、代わりに知美を抱かせる事になるかも…)悩むが、答えが出ない。

「堀越さん、返事は今すぐでなくて、いいです。来週の月曜日にスナックで教えてください」
「そうして貰えれば、助かります」
「それから、この事は秘密ですよ。誰にも言わないでくださいね」
「当然です。誰にも言いません」2人は暫く雑談をしてから応接室を出た。



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