第1話



第1話 罠のアルバイト

 「ただいま。今帰りました!」スチュワーデスの制服を来た女性が玄関のドアを開けて入ってきた。
「お帰り。ご苦労さん」男性が玄関に現れると「悠也、キスして!」2人は狭い空間で抱き合い、お互いの口を重ねていく。

 2人は3年前に結婚しており、夫の名は中里悠也といって関東航空の整備士で、妻は中里智恵といい、夫と同じ会社でスチュワーデスとして働いている。
智恵が靴を脱ぐと「また催促が入っている!」郵便受けにハガキが挟まっている。

 「この前説明したばかりなのに…」顔を曇らせる2人はこのマンションを買ったばかりだ。
それは、智恵のライバルである理恵がマンションを買ったからだ。

 「理恵がマンションを買ったんだって。負けるわけにはいかないわ。私達も買おうよ!」ライバル心が強い智恵は家計状況を顧みず、悠也に無理矢理頼んで購入した。
しかし、2人の資金は少なくローンで購入したが、2人の給料では返済額が多すぎて返済も滞ることもあり、その返済の催促が来たのだ。

 「明日にでも行ってみるわ」
「いいよ。僕が行く!」悠也が智恵を制し「分かった。あなたにまかせる」智恵は裕也に任せた。

 翌日は日曜日だが、智恵はフライトが入っていたのでマンションから羽田へと向かい、悠也はまだベッドの中にいる。
「どんな、言い訳をしようかな…」ローンの言い訳を考えているが、いい考えなど思い付かない。

 思い付かないまま昼近くに金融会社を訪ねると、担当者は顔を合わせるなり「あんた、返す気あるの?」と叱責してくる。
「当然あります。でも、今は生活が大変で余裕がないんです…」それでも裕也は言い訳していく。

 「あんたね、苦しかったらアルバイトでもしたら?」
「アルバイトですか…」
「そうだよ。あんたの奥さん、スチュワーデスだったよね。2人でしてみないか?」悠也は暫く考えた。

 「で、どんなアルバイトですか?」
「ショーだよ。夫婦の絡みを見せるんだ!」
「できる訳ないでしょう。そんな事!」大きな声を上げる悠也だが「そんな事言う資格あるのか。だったら、すぐに金を返せよ!」胸ぐらを掴まれた。

 「つ、妻が言うことを聞かないよ。無理だ!」脅された悠也は言葉が震えている。
「そうか、無理か。だったら、奥さんを貸してくれ!」
「そんな。妻を貸すだなんて…」後は声にならない。

 「1日だけ素っ裸になってもらうだけだ。オ○ンコは絶対にやらないと約束する!」そう言われたが、悠也は黙ったままだ。
「奥さんを貸してくれるなら、借金から50万分棒引きしてやるよ」50万の棒引きと言われ、悠也は断る勇気が消え失せた。

 悠也はその場では結論が出せず、マンションに戻ってきたが「どうしよう…?」1人で悩んでいた。
「ローンが減るんだったら我慢するしかないか…。でも、智恵が辱められるのを見たくはないし…」悩む悠也だが、決断を下せないまま智恵の帰ってくる時間が迫ってきた。

 「そうだ。夕食を作らないと!」悠也は急いで台所で料理を始め、夕食ができあがると智恵が帰ってきた。
悠也は昼間の事は言わず黙ったままだが「私、休みなの」智恵が言いだす。
「なんだ。僕は仕事なのに…」しかし(よかった。智恵の辱めを見なくて済むし…)妻の辱めを受ける姿を見なくてすむので安堵している。

 その夜、2人はベッドの上で激しく燃え上がっていた。
「いいわ、あなた。凄くいいわ!」淫裂深く肉竿がピストンしている。
「今日は休養充分だからたっぷり出すからね」
「いいわよ。しっかり受け止める…」乳房を揉みながら抱き合う2人だ。

 翌朝「行って来るよ」「気をつけてね」悠也は妻の智恵を残して仕事に向かう。
一方「今日は、ゆっくり休もう…」智恵はリビングでくつろいでいると、9時近くに「ピンポーン!」チャイムが鳴った。
「はーい!」返事をしながらドアに掛けより「どちら様ですか?」尋ねた。

 「石田金融です…」その言葉に(ローンの返済だ…)顔を歪めドアを開けると2人の男性が立っている。
「お話がありまして…」
「わかりました。ここではなんですから奥で…」智恵は2人は中に入れリビングに案内した。

 「粗茶ですが…」智恵はお茶を出すと「早速ですが、返済が滞ってまして…」返済を迫ってくる。
「もう暫く待って貰えないでしょうか?」
「こちらも商売ですからね。それよりも奥さんがアルバイトしては?」

 「でも、勤まるかしら?」
「我が社のパンフレットモデルになって貰えれば50万棒引きしますが…」
「でも、モデルといっても服がないし…」
「確か、奥さんはスチュワーデスでしたよね。制服を着ての撮影をやりますけど…」

 「やらせて下さい。そのアルバイトを!」50万棒引きと聞いて智恵の目が輝いた。
「今すぐなら間に合うでしょう。急いで着替えられますか?」
「はい、すぐに着替えます!」

 智恵は寝室のドアを締めて制服に着替えていく。
「50万棒引きされるならモデルくらい平気よ」機嫌よく制服を着込んでいる。
制服を着込むと軽く化粧もしてリビングに戻ってきた。

 「お待たせしました」
「いいね。本職のモデルはいいよ」
「そんなこと言わないで下さい」お世辞を言われ智恵は照れている。

 「早速、スタジオに行きましょう。連絡しておきましたから!」
「はい、わかりました」3人はマンションからスタジオに向かい、ビルの中に入っていく。

 「ここがスタジオなんですよ!」
「えっ。ここがですか?」怪訝な顔の智恵を連れていくが、そこは劇場で智恵を辱める為の場所だ。
そんな事とは知らず智恵は中に入って行く。

 「ここって、楽屋じゃないですか?」
「そうです、楽屋です。それに、モデルはモデルですが裸を見せるモデルです」
「いや。そんな事聞いてないわ。帰して!」
「そうはいかないな。たっぷりとヌード姿を見せて貰わないと…」2人が智恵を抑えた。

 「いや。いや~!」叫ぶ智恵だが、2人に抱えられて舞台へと連れて行かれた。
劇場は平日だというのに客席の半分が埋まっており「いや、いやー!」叫び声が客にも響いて「おい、何が始まるんだ?」怪訝な顔をしながら舞台を見つめている。



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