3.使用人の性戯に溺れる寝取られ妻の狂態

 亀甲縛りの裸身を大の字に拘束され、目も口も塞がれた私は、黒木さんのなすがまま。ところが、強烈な興奮に伴い、メラメラと燃え上がる欲情が、私を打ちのめしてしまいます。まだ指一本も触れられる前から、私は白旗を上げてしまう気分でございました。何しろ股縄を締められる快楽で、既に何度も極めてしまったのです。これだけ入念に舞台を設営された、SM道の達人である黒木さんに、抵抗出来るわけはありません。

 視界を奪われて、総身がそそけ立つ程、感受性の上がってしまった私。それでも懸命に身を固め、恐ろしい振動が迫って来るのに、備えようとします。首筋をチョンチョンと触れられて、おかしなくらいビクンと大きく反応してしまうと、間髪を入れず乳首に触れられ、悲痛な呻きをくぐもらせました。

「いきなり、そのようなはしたない感じ方を、なさってはいけませんな」

 媚薬の作用で疼き上がる乳首は、ごく軽いタッチなのに、絶頂してしまったかのように反応し、呆れた口振りの黒木さんは、続いて内股に振動を向かわせます。左右をチョンチョン突かれて、最大限緊張感が高まったにも関わらず、やはり最大の急所である、クリトリスへの一撃は、私を呆気なく絶頂させるに十分でした。

「奥様、これでは体が保ちませんぞ。少しお慎み下さい」

 あの男の方の形を模した、バイブレーターを使われるものかと思いきや、縄で括りだされた乳房が、両手で慈しむよう柔らかく握り締められました。そして黒木さんの口唇が、乳首に吸い付いて来ると、主人の好きな愛し方だった事を思い出します。性急さを避けた黒木さんは、ゆっくりと膨らみを揉み上げながら、その心地良さに陶然となった私に、語り掛けて来ます。

「先程のバイブレーターは、奥様のご寝所を掃除しておりました良美が、私に相談して来たものです。奥様の私物を勝手に見るなど、言語道断ですが、良美には黙っておられぬ事情があったのでございます」

 左右の乳揉みと乳首吸いで夢見心地だった私は、主人と密通していた、良美さんの妊娠、に関わるさらに衝撃的な事実を聞かされました。良美さんは、そのバイブレーターを主人に使われたと言うのです。私がそれを主人に手渡されたのは、夫婦の寝室を別にした頃の事でした。

「旦那様は、良美のお古を、奥様に回したのでございます。ご寝所を別々になされてから、旦那様はほとんど奥様と寝床を共にされておられませぬな」

 主人はとっくに還暦を過ぎております。寝場所を別にしようと言われても、特に不審には思いませんでした。主人が薄くなった頭をかきながら、自分の代わりと思ってくれ、とバイブレーターを手渡された時には、こんな事にまで気を配って下さる、優しい彼の愛情を感じたものでしたが。

   左右の乳房の優しい愛撫を終えた黒木さんは、両手で左右の膨らみを同時にすくい上げて、指股に乳首を挟むと、本格的な性戯を始めながら、話を続けました。

「旦那様は、奥様を放って置いて、良美と情を通じておったのです。良美が痛いと訴えたので、小ぶりなサイズに切り替え、不要になったそれを奥様に使わせる事にした。奥様っ!」

 クールな黒木さんが、激情をぶつけるように、つぼめた唇に含んだ蕾を、チューッと強く吸い上げた時、私はハッキリ絶頂に達していました。的確に発声を阻む猿轡を噛まされてなければ、大きな声で歓喜を告げていた事でしょう。

「奥様の事をずっとお慕い申し上げておりました。早速想いを遂げて頂き、使用人冥利に尽きると言うものでございます」

 黒木さんは体を下にずらしたようです。そして未だ股縄の痕跡が残り、愛液塗れの股間に顔を埋めての、本格的な愛戯が始まりました。両手が下の唇を柔らかくくつろげ、舌がスルリと中に侵入して、ゆっくりシュルシュルと出入りを開始します。わざとなのでしょう、鋭敏な陰核にはそっと指が置かれて、さざ波のような快感が込み上げて来ますが、それ以上の刺激は避けている様子。それでも滑らかな舌の出入りの心地良さに、私はいつしかドップリと浸かって、忘我の心持ちでした。

 始めは浅瀬の侵入だった舌は、徐々に深まり、黒木さんが再び語り掛けて来たので、私は驚きました。どうやら舌に舐められていたのが。いつの間にか指に代わっていたのに、気付かなかったのでしょう。

「奥様には大変申し上げ辛い事でございますが」

 舌だとばかり思い込んでいた指が、クイクイ動いて存在を主張すると、それまでにない快感に襲われました。

「旦那様は、これまでにも外で、他の女性と情を交わす事がございました」

 実の所、それは私も知っておりました。大資産家の高柳家に嫁入りした時点で、女好きの主人がある程度の火遊びをしてしまう事は、覚悟していたのですから。

「ですが、旦那様が奥様を愛し、何よりも大切な宝物だと思っておられる事も、疑う余地のない事実なのでございます」

 今やハッキリとその存在を主張し始めた、淫らな指に女性器を抉られて、動かれる快感を味わってしまう私。絶頂を堪えるため、下手に身動きも出来ませんでした。

「私は知っていながら、黙認しておりました。奥様は今回の出張について、聞いておられますか?」

 中国の方と大事な商談がある、とだけ聞かされていたのですが、口が塞がれていなくても、言葉に出来なかったかも知れません。出入りを繰り返す、淫らな指の速度が上がり、陰核に触れる指まで微妙に震わされて、はしたない絶頂が近付いていたのですから。

「引退した旦那様が、どうして出張に出掛けるのでしょう。これはいわゆる「買春旅行」なのです。しかも日本国内では違法な、未成年少女を業者に斡旋させる目的で。旦那様は、もともと年下の女性にしか興味を持てない、ロリータコンプレックスをお持ちです。貴女と結婚されたのも、それがゆえ」

 いつになく能弁な黒木さんの言葉が熱を帯び、淫らな舌がニュルンと尻穴に潜り込んだ時、私の崩壊は決定的になりました。

 軟体動物のように、柔らかいけれど芯のある舌が、私の尻穴の奥深くまで、舐めしゃぶって来るんです。汚い排泄器官を愛される事に対して、猛烈な嫌悪を覚えましたが、眠っていた性感を根こそぎ目覚めさせられて、圧倒的な肉の歓びに支配されて行きます。すると嫌悪がかえってどうしようもない興奮に転化して、いつしか尻穴のおぞましい快楽に屈した私は、女性器の出入りを繰り返す指を、切なく食い締めていたのです。

ーーもう駄目! 私いきますうっっ!!

 塞がれた口から、歓喜の声をくぐもらせ、身体をおののかせる、恥ずかしい絶頂の反応でございました。何より、その瞬間指をへし折らんばかりに、強烈に締めてしまったので、黒木さんにも伝わった事でしょう。目隠しが外されて、その目の前にバイブレータが突き付けられました。

「奥様は、指では物足りますまい。ご愛用のこのお道具を、使って差し上げましょう」

 嫌嫌とかぶりを振ってみせますが、まるで説得力はありません。これまで何度も絶頂したと言うのに、欲深い私の身体は、更なる刺激を求めて疼いていたのですから。初めて指を与えられて、一段上の歓びを極めたのは、もっと太い物を欲してしまう、呼び水に過ぎなかったのです。

 黒木さんが見せ付けた男根型バイブレータを、私の花唇にゆっくりと挿入して来ます。入り口を抉りながら、柔らかい粘膜を押し広げるように、挿入を深められると、満たされる素晴らしい心地良さで、私はウットリと忘我の表情を浮かべてしまいました。とりわけ胴体に沢山埋められた、凸凹の球に、ズリズリと中を擦られる感触が、堪らない快感なのです。

「良美には大き過ぎて、恐怖の対象でしかなかったのに、さすが奥様には丁度良いご様子。旦那様が奥様を大切に愛して来られた証拠でございます。なぜなら、このバイブレータは、旦那様がご自身の男性器を型取りして作らせた、特注品ですからな」

 にわかには信じ難い話でしたが、このバイブレータを自分の代わりと思ってくれ、と言う主人の言葉は文字通りの意味だったのです。すぐに悪い癖になってしまい、毎日のようにこれを使って、自分を慰めてしまった私は、黒木さんの話に納得してしまいました。

「奥様が毎晩これで自分を慰められたのは、旦那様がお歳で、もうお床を共には出来ないと言う虚言を、信じたからではございませぬか? 旦那様は、お歳でも全くお元気でございます。自分の孫のような良美に手を付けられ、今又、未成年少女の買春旅行に出掛けたのですから」

 黒木さんがスイッチを入れると、挿入時の快感が堪らなかった、凸凹の球がジーッと振動しながらグルグル回転を始めました。余りにも気持ち良くて最早言葉にもなりません。もうすぐ恥ずかしい絶頂が見えて来ました。

「最高の感激を味わうため、もうしばらくイカれる事は、我慢なさって下さいませ。このバイブレータの真骨頂は、「豆さぐり」「菊泣かせ」と申す、2本の支柱でございますゆえ。

 ネーミングを聞いただけで、イッテしまいそうでした。激しく振動する「豆さぐり」がクリトリスに触れ、「菊泣かせ」がお尻の穴に埋まった瞬間、思いの丈を果たした私は、猿轡の下で絶叫をくぐもらせます。そしてその瞬間決壊した私の股間は、バイブレータを操る黒木さんの顔めがけて、大量の体液を吹き掛けてしまったのです。でもベトベトに汚れた顔を上げた黒木さんは言いました。

「奥様に歓んで頂ければ、本望でございます。遠慮なく、どんどんお出し下さいませ」

 湯気が出そうなほど、テカテカの顔を拭いた黒木さんは、相変わらず無表情のまま、バイブレータをテープで固定しました。そして緩やかな振動を継続させたので、凸凹の球は微振動しつつグルグル回り、「豆さぐり」と「菊泣かせ」はクリトリスとアナルにもどかしい振動を送り込んで、一寸でも強い刺激に変われば、たちまち絶頂が訪れる事でしょう。

「奥様に黙っておりました。旦那様が良美と良からぬ関係に耽っておる事を、私は知っておったのでございます」

 私を蛇の生殺しのような状態に置いて、衝撃的な黒木さんの告白は続きます。続いて振動するお道具を私の両乳首にテープで貼りながらの告白でした。

「大恩ある旦那様でございます。失礼ながら、いつもの火遊び程度と思い、黙認しておったのです。良美もそれをわきまえ、婚約者のある身だったにも関わらず、大人しく旦那様に身を任せた-これが、真相でございます」

 股間と乳首に振動具をセットされた私は、イキそうでイケない快楽振動に身体を焙られ、とうとう信じられない、はしたない願望が芽生えてしまいました。

ーーああ、もっと強い刺激が欲しい……パーッとイッテしまいたいの

 一度覚えてしまったその気持ちは、二度と消える事はなく、黒木さんがそっと優しく、両乳房を手ですくい上げ,包み込むようにして語る言葉に、人妻としての慎みをなくす決意を固めてしまったのです。

「奥様がこのようなお道具で、寂しくご自分を慰めている時に、旦那様は孫のような小娘の良美を抱いておったのです。そして今又、未成年少女の買春旅行に出掛けられた。奥様は最早、旦那様に操を立てる必要はありません」

 そして乳房を揉まれながら、振動が徐々に強められると、私はひとたまりもなく、強烈に達していきました。密かに私の事を想っていたと言う、黒木さんの気持ちにほだされて、人妻の貞操をかなぐり捨てた私は、情熱を秘めた黒木さんの的確な性戯で、次々に絶頂を迎えてしまいます。

ーーああああ、又よ、又、イッてしまいます!

 それは、私がとうとう二桁を数えようかと言う、連続絶頂に身を焼いた頃だったでしょうか。突然私の口を塞ぐ猿轡が外され、股間と乳首の振動性具は貼られたまま、乱れていた着物が再び着せられました。

「どうして?」
「今、皆様お帰りのようですからな」
「それでは、すぐに解いて下さい! あの子達を迎えに行かなくては」
「その必要はございません。奥様は気分が優れぬのですから、この大きなベッドに寝ておれば、よろしいのです」

 慌てているのは、私だけでした。黒木さんは落ち着き払って、私に分厚い羽毛布団をかぶせ、乱れていた寝具類など整理します。そしてご自身も手早く、いつもの執事の黒服に身を包むと、リモコンのスイッチを入れました。するとたちまち、さざ波のような快感が沸き起こります。どうやら私の体に食い付いた淫具を動かす仕掛けのようでした。

「私が迎えに行って参りますので、奥様はしばらくお待ち下さいませ」

 黒木さんはそのまま、主人の寝室を出て行ってしまいました。



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作者二次元世界の調教師さんのブログ

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