会社の健康診断の時のことです。
 私はセクハラみたいなことをされました。
 検査を受ける時には検査着が用意され、更衣室で着替えることになっていました。服は脱いでブラジャーも外し、中はショーツ一枚になるよう指示があるので、入社したばかりの私や同期の子達は恥ずかしい思いで一杯でした。先輩は慣れている風でテキパキ脱いでいましたが、待合室で男性と隣になると顔を赤くしています。布一枚を取れば丸裸という状態なので、みんな緊張せずにはいられません。
 もちろん検査は男女別なのですが、順番待ちの最中は男の人と顔を合わせる機会が何度かあるので、そのたびにドキドキします。検査着の布は薄いので乳首の形が浮き出てしまわないか気になって、私はずっと腕で胸を覆っていました。
 医師も男の人だったので、内診の時に胸を見せるのが恥ずかしかったです。乳房の周りに聴診器を当てられて、乳がん検査ということでじっくりと視触診され、乳首も摘まれて心臓が破裂しそうでした。
 でも、乳がんの視触診では乳頭から分泌物が出ないかもチェックするようなので、乳首を触ることもあるのだそうです。担当の医師は説明しながら診察して下さったので、どうにか恥ずかしいのも堪えていられました。
 しかし、問題は乳房のエコー検査のときです。
 超音波で得られる画像から診断を行うという検査方法があるらしく、それで乳房の健康状態をより詳しく調べるのだとか。
 順番の回ってきた私は専用の検査室へ行きました。
 そこには専門の技師がいらっしゃって、その人の指示通りに台の上に仰向けになります。
 そうしたら、検査着を外されたのです。
 びっくりしました。
 これも胸の検査だったから、乳房を見られる覚悟まではしていました。だけど上半身をはだけるだけではなく、下半身まで含めて全て捲られたのです。
 私はショーツ一枚の姿を拝まれる羽目になってしまいました。
「超音波を通すためのジェルを塗ります」
 技師の方はそう言って私の胸に透明な液体を垂らして塗り始めます。これも早く終わるものかとばかり思っていたのですが、技師さんは丹念に塗り続けて、だんだん揉むようにしてくるのです。それも、むすっとしながら黙々とです。
「あの、いつまで……」
 という感じで、いつまで揉むつもりなのか尋ねました。しかし、やっぱり返事もすることなく揉みしだいてきます。だんだん乳首が立ってきて、乳房が内側から熱くなってきて、気持ちよくさせられてしまいました。
 嫌でした。
 好きでもない男の人なのに、こんなところで感じさせられるなんてたまったものではありません。
「もう充分じゃないですか?」
 私はとうとうはっきりと文句を言いました。
 しかし、技師はやめてくれません。
「まだまだ、もうちょっとね」
 などと言って、しまいには乳首を弄ってきたのです。硬くなったところを指先でクリクリしたり、摘んだり、指と指の間に挟んだり、とにかく色んな弄り方をしてきます。
 私はもう怖くなって、嫌々感じさせられ続ける状況に必死に耐えました。
 それからやっとの事でまともな検査に戻って、解放されましたが……。
 今になって考えてみても、やっぱりあれはセクハラだったと思います。
















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少女に恥ずかしい検査や診察を行う羞恥系小説と自作のイラストがメイン。
筆者・作者は黒塚さん。

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