『元ラブホ従業員体験談です』
(#273)



投稿者 しのぶ




第1話
第2話
第3話
第4話
第5話


第1話

 ある一時期、私はラブホテルのフロント係をしていたことがある。
 勤務先は都内某所のホテル街の一角。内装も他と比べてすごくすてきなラブホだった。
 フロント業務は私を含めた女性だけが交代で行い、室内などの清掃業務は常時、数人の男女従業員で行われる。
  男女がラブホテルへ来る目的は快楽。ひとときの快楽をむさぼるためである。そして、その快楽を得るためなら、恥も外聞もなくしてしまうのが人間だ。
  だからというわけではないが、ラブホテルのフロント係をしているとさまざまな人間模様をかいま見ることができる。
  訪れてくる客も、ふつうの恋人同士ばかりではない。一見して不倫や援助交際とわかるカップルに、ホモ、レズ…とさまざまだ。
  中には、こんなにお年寄りだけど、ちゃんとセックスできるんだろうかと心配になってしまう客もいる。
  やっぱり、みんなエッチが好きなんだ、と感心してしまう。
  そして、おどおどと顔を隠しながら入ってくる人、堂々と入ってくる人…と、入ってくるときの様子も人さまざまだ。
  アエギ声はフロントの中にいてもよく聞こえる。
  勤め始めて1カ月くらいのあいだは、私もそんな声を耳にするといろいろと想像してしまい、正直興奮したものだ。
  聞こえているのはフロントにいる私だけではない。お掃除の人たちだって、「いやあ、すごいよ、あの部屋は…」なんて、口にする。
  ご存じのように、犯罪防止のための監視カメラが入り口と通路に付けてある。
  ところが、どうぞ見てくださいといわんばかりに、開けっ放しにした扉の前にわざわざ椅子を運んできて、そこでおっ始める変態さんもいるから驚きだ。
  もちろん男女ともスッポンポン。監視カメラ目線でオッパイを舐めたり、オ○ンチンを舐めさせたり、果てはカメラに向かってピースをする余裕があるのだから、感心してしまう。
  見られることに慣れているのか、見られることで刺激になるのか。
  そういえば、必ずフロント近くの部屋に入って、アエギ声を聞かせたがる常連客がいた。
  男性のほうは色黒でガッチリした体形。いかにも精力が強そうな人だったけれど、女性のほうは細身な、いたって普通のタイプ。
  でも、彼女のアエギ声はすごかった。SMプレイでもしているのか、いじめられてるって雰囲気がフロントまで伝わってくる。
  ……気持ちよさそう。
  きっと彼のオ○ンチン、大きくて、すごくいいんだろうなあ…。
  想像するだけで、私も腰のあたりがむず痒くなってしまい、本当に困った。

東京都・元ラブホ勤務しのぶ

第2話

 一見して不倫や援助交際とわかるカップルに、ホモ、レズのカップル…。ラブホのフロント係をしていると、さまざまな人間模様を見ることに…

 ラブホのフロントは座り仕事だから、楽そうに見えるかもしれないが、決してそうではない。
  金、土、日曜は終日、満室状態が続き、とても忙しい。
  前のお客が出たら、すぐ掃除をしてもらわないと、部屋の回転が間に合わなくなってしまう。待つのがいやな客は帰ってしまうのだ。
  部屋パネルの点灯の仕方だって工夫が要る。そのあたりのコツも覚えなくてはならないし、清掃係の人たちも上手に使わなくてはいけない。
  ほんと、フロント係だって大変なのだ。
  「すみません。ライター貸してください」
  フロントに電話をしてきた客がいた。
  あれ、部屋に置いてなかったのかなと思いつつも、ライターを持参すると、
  「やあ、ありがとう」
  風呂上がりなのか、真っ裸のまま、男性客が出てきた。
  その股間には勃起したオ○ンチンがユラユラ。
  ライターを受け取ると、これ見よがしにわざと揺らして私を挑発したあと、
  「寄っていかない?」
  などとからかう。
  「すみません、仕事ですから…」
  言い置いて、すぐにフロントへ戻ったが、私は上下の口に生つばをわかせてしまった。
  満たされない、中途半端な気分で仕事を再開したものの、その日は最後までモヤモヤしっぱなしだった。
  先輩のおばさんたちはもう慣れっこになっているみたいで、
  「そのくらいで驚いてちゃ、ダメよ」
  なんて笑っていたけれど、彼女たちだって最初は私と同じようにドキドキしたに違いないのだ。
  ある日のことだった。
  ホテルのマネジャーから飲みに行こうと誘われた。
  マネジャーは独身の中年男性。中肉中背で目のぱっちりした無口なタイプだ。気どりがなく、やさしい人だった。
  好みのタイプではないけれど、まあ上司でもあることだし、この際、彼のことを知っておこうと誘いに乗った。
  彼も私もアルコールは弱いほうではないが、たらふく飲んだせいで、ふたりともフラフラに酔った。
  帰り道、ホテルの前で、
  「寄っていこうか」
  と誘われたが、
  「いえ、まだその気になれませんので」
  と断り、その夜はそのまま帰宅した。
  それから数日たった深夜のことだった。
  会議の席で飲み過ぎたらしく、マネジャーが真っ赤な顔をして戻ってきた。

第3話

都内のあるラブホテルで、私がフロント係をしていたときだ。会議の席で飲んだのか、マネジャーが真っ赤な顔をして戻ってきたのだが…

 「終電が行っちゃったんだ。地下の部屋ひとつ空いてるかな?」
  彼がフラフラしながら聞いた。
  「ええ、空いてますよ」
  私はそう答え、鍵を渡した。
  地下の部屋は従業員の宿直室用だが、今回のように終電に乗り遅れたりした場合にも使用されていた。
  ただし、お客用ではないので狭く、どの部屋も4畳半ほどしかない。
  深夜のラブホはほとんど泊まり客だけになるため、フロントも仮眠時間帯となる。
  じゃあ、少し仮眠を取ろうかなと思ったとき、電話が鳴った。
  急いで受話器を取ると、地下で寝ているマネジャーからで、ちょっと来てくれという。
  どうしたんだろうと思いながら地下に下り、ドアをノックした。
  「ああ、ごめん、ごめん」
  言いながら扉を開けたマネジャーの姿を見て、私は思わず息をのんだ。
  スッポンポンの丸裸だったのだ。しかも股間には、怖ろしくおっきなオ○ンチンが天井を向いてて…。
  「あ、あ…!」
  私はしばらくその天狗の鼻のようなオ○ンチンを凝視したままだった。
  同時に腰のあたりがカッと熱くなり、ムズムズと痺れてくる。
  …ああ、食べたい。
  私は素直にそう思った。
  「ほら、中に入って」
  思考能力が停止した私は、言われるままにフラフラと宿直室に入った。
  「君と一緒に風呂に入りたいと思ったんだ」
  マネジャーは手に持っていたローションのボトルを私にかざした。
  「……」
  狭い宿直室でも、お風呂の設備はある。
  見ると、浴室の扉が開いていて、マットが敷いてあった。
  私の体から、手際よく紺の制服がぬがされていく。
  「あ…自分で…」
  「いいよ、いいよ」
  そんなやりとりをしているうちに、私の体は丸裸にされていた。
  マネジャーのいやらしい視線が私の体を舐めるようにはい回る。
  「あのぉ…恥ずかしいから電気を消してもいいですか」
  彼の返事を待つ前に、私は壁のスイッチを切った。
  瞬間、あたりは薄闇に包まれる。明かりはベッド脇の淡い常夜灯だけだ。
  ふたり一緒に手探りで浴室へ入る。
  バスタブにはすでにお湯が張ってあったのでザブリと浸かる。
  続いて彼が入ってくると、ザーッと音を立ててお湯があふれた。

第4話

私はラブホのフロント係。ある夜、私はマネジャーに誘われるまま、地下の宿直室で一緒にお風呂に入ることに…

 「じゃあ、この上に仰向けで寝て」
  湯船から上がると、マネジャーが床に敷かれたマットを目で示した。
  指示されたとおりにすると、マネジャーは私の体にローションを塗りたくったあと、今度は自分の体にもたっぷりと塗り込んだ。
  彼が私の体の上に覆いかぶさってくる。
  ローションを塗った互いの肌がヌルリヌルリと滑り、それが妙に心地よい。
  ああ…、気持ちいい。こんな感触は初めてだった。
  「うっ…」
  彼の指が私の中に侵入してきた。
  ヌルリ、ヌルリ。
  指が体の中で動きまわる。
  「あっ、あ、あぁ…」
  そのたびに、思わず腰を浮かせてしまう。
  彼の手が私の手をつかんで、オ○ンチンに導いた。
  ああ…、おっきくて、すごく長い…。
  でも、触っているうちに気付いた。
  さっき目にしたときは気付かなかったけれど、彼のオ○ンチン、包茎だったのだ。
  いくら大きくても、包茎をそのまま受け入れるのはいや…。
  以前、包茎の人とセックスをしたとき、膣炎になってしまい、大変な思いをしたことがある。原因は本体と包皮の間にたまっていた恥垢。
  それ以来、すっかり神経質になってしまったのである。
  私は愛撫する振りをしながら、亀頭の首周りを念入りにしごいた。こうすれば、きれいに恥垢がぬぐえると思ったからだ。
  「うっ、うっ…そんなにこすられると…」
  恥垢をぬぐわれているのだとも知らず、マネジャーの両脚に力が入る。
  しごいているうちに、私も興奮し、がまんできなくなってきた。
  「入れて」
  私は両脚を大きく開いて、哀願する。
  ヌプリ!
  愛液混じりのローションのおかげで、難なく奥まで到達。
  「ああ…いいっ!」
  私は思わず叫んでいました。
  太くて長いオ○ンチンが、ウネウネと私の中で暴れ回る。
  「ううっ、いいっ」
  マネジャーも声を上げた。
  肌もヌルヌル、アソコもヌルヌル。
  ローションを使うとこんなに気持ちいいものなのか…。
  初めての体験に頭が真っ白になってゆく。
  ふと気付くと、私は夢中で腰を遣っていたのだった。
  グッポ、グッポ。
  ローションたっぷりのせいで、私のアソコがいやらしい音を立てている。
  「あ、ああぁ…」

第5話

私はラブホのフロント係。ある夜、私は誘われるまま、地下の宿直室でマネジャーに抱かれた。あまりの快感に、私はいつしか夢中で腰を振っていた

 私が達したのと同時に、
  「うっ、いっ、いいっ、中に出してもいいか?」
  私の耳元でマネジャーがささやいた。
  今日は安全日だったかどうかと考える余裕もないまま、
  「ああっ、出して、出してぇ」
  私は叫びながら、マネジャーの体にしがみついていったのだった。
  快感の余韻に浸っているうち、ふと、お客さまが来ていないかとフロントが気になった。
  私はあわてて体についたローションを洗い流し、洋服を着ると駆け足でフロントに戻った。
  そして、戻ったとたん、カップルが入ってきた。
  ぎりぎりセーフ。あと1分遅れていたらと考えると、冷や汗が噴き出る。
  「○○号室です。ごゆっくりどうぞ」
  なに食わぬ顔をして、不倫らしきカップルに鍵を渡す。
  だが、私も今してきたばかり。きっと頬が紅潮していたことだろう。
  まあ、お客のほうからは、私の顔は見えないからいいのだが…。

 朝が来た。
  ひと組、ふた組と客が帰っていく。
  入ってくるときは、たいがい緊張した表情をしているが、出ていくときはみな、さっぱりしたいい表情をしている。
  やっぱり、男には女、女には男が必要なんだとしみじみ思った。
  時間だ。マネジャーを起こしに行かなくては…。
  私はフロントを出て地下に下り、マネジャーが寝ている宿直室の扉をノックした。
  清掃係の女性がけげんそうな顔をしたが、私はなに食わぬ顔をする。
  もし、昨夜のことがばれたら、ふたりとも即クビ間違いなしだ。
  心配したが、清掃係の女性は不審を抱かなかったらしい。
  「おはようございます」
  私に挨拶をして、上の階に上がっていった。
  その後もマネジャーからの誘いは、私が会社を辞めるまで続いた。
  さすがに危険を感じたので、次からはよそのホテルを利用していたのだが…。
  彼はやさしくて、すごくいい人である。
  ローションを使っての性技も私を悦ばせてくれた。
  ただ、50歳のせいか、毎回1回しかできなかったことだけが、不満だった。
  こうしてラブホテル勤務中にさまざまなことを体験してきたが、その間に悟ったことはただひとつ。それは、人間は、みなエッチだということである。


















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