ファンタジー官能小説『セクスカリバー』 Shyrock 作 |
<シャムたちの現在の体力&魔力データ>
シャム 勇者 HP 240/240 MP 0/0
イヴ 神官 HP 180/180 MP 30/190
モエモエ 魔導師 HP 140/140 MP 110/200
キュー ワルキューレ HP230/230 MP 30/30
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ウンディーネたちが棲む美しい泉『クレスピン』では、かつてないほどの激しい戦いが繰広げられていた。
水の聖霊ウンディーネたちと森の妖精ゴブリンたち、元々は敵対する関係ではなかったが、ゴブリンたちが住んでいた森が火災に見舞われたことから、彼らは別天地を求めて流浪し、やがてこのクレスピンの泉付近の森に移り住んだ。
ゴブリンたちが大人しく暮らし、波風を立てなければ何ら大きな争いにはならなかったのだが、彼らは時折ウンディーネたちに悪戯をした。
水浴をして楽しむウンディーネを木陰から覗き見したり、あるいはウンディーネたちの脱ぎ捨てた衣服を盗んだり……
そんな噂はやがて、ウンディーネの国内に広がり、ついには女王エリカ(24才)の耳に届いた。
怒ったエリカは、ゴブリンの族長・スンダーラに犯人を差し出すよう申し入れた。
それに対して事態を初めて知らされた族長スンダーラは血相を変え、丁重に謝罪した。
「悪戯をした者には厳しく注意をするので、今回だけは許して欲しい」
と貢物を持参し、ペコペコと謝った。
それに対してエリカは、
「族長のお気持ちはよく分かりました。今回は見逃しましょう。今後、私たちには決して淫らなことはしないように」
と厳重に注意をするに留まった。
それから1月は何事もなく平穏に過ぎたが、ある夜、忌まわしい事件が起こった。
1人のウンディーネが闇夜に森に連れ込まれレイプされてしまったのだ。
それも明日、婚礼というのに……
レイプされたウンディーネは悲嘆にくれて、ついには自ら深い谷に身を投げてしまったのだった。
事態を重くみた女王エリカはわなわなと唇を震わせ、とうとう全軍に戦闘を命じた。
「あの汚らわしきゴブリンたちを倒すのです! 平和を乱す侵略者たちに目にものを見せてくれましょう!」
ウンディーネの突然の攻撃に驚いたのはゴブリンたちだった。
「違う! 俺たちじゃない! 誤解だ!」
「いまさら、そんな嘘は通用しないわ!」
「くそ、 仕方がない! こうなったら返り討ちだ! 皆の者、分からず屋のウンディーネどもを倒せ! 妖精の力を見せてやるのだ!」
泉の周辺だけでなく森全域で、両軍入り乱れて激しい戦いの火蓋が切られた。
泉周辺の戦いでは、水の聖霊・ウンディーネ軍が圧倒的に強かった。
しかし、森の中での戦いとなると、さすがにゴブリンが優位に駒を進めた。
いつ終わるとも知れない戦いは昼夜を問わずつづいた。
⚔⚔⚔
シャムたちは『ペルセのエンブレム』を求め、ウンディーネに会うためにクレスピンの泉へと向かっていた。
途中出現する魔物は雑魚ばかりなので難なく倒しては来たが、ひとつだけ困ったことがあった。
魔力を回復させるための法力草が底を突いたのだ。
昨日、街の道具屋に立ち寄ったが、法力草が品不足とやらで全く在庫がなかった。
シャムやキューのようなソード系の戦士なら影響はないが、イヴやモエモエのような魔法系戦士にとっては生死にかかわる重大事であった。
当然、途中敵に遭遇した場合、イヴとモエモエはMPの使用を控えての戦いとなった。
しかしいくら雑魚ばかりとはいっても、いつボスクラスが現れるか分からないわけで、魔法系戦士が魔法を使えないのはかなり厳しかった。
特にイヴのヒール魔法は治療用として欠かせないものだ。
現在イヴのMPはマックス190のうちわずか30しか残っていない。
不安を抱えながらの旅路であった。
「シャム、大変だわ。私のMPがもう残り少なくなって来たの。あのぅ、チンヒールを掛けてくれないかなぁ? みんなのいるところで恥ずかしいんだけど言ってられないもの」
「なんと、それは大変だ! すぐにチンヒールをかけてあげるので、イヴ、パンツを脱いで」
「え~? あのぅ、せめて木陰に行くとかできないのかなぁ~? 恥ずかし過ぎるよ~」
「にゅ~、イヴさん、私、向こうに行って見張りをしているよ。早くMPをマンタンにして~」
「私も見張りに行ってるよ♪ シャム、イヴさんが終わったら私にもチンヒールをかけてくれる? だって私もMPが半分しかないんだもの~」
シャムはほくそ笑んでいる。
「うひょひょ~、チンヒールが大忙しだけど、体力持つかな?」
「にゃっ、いいな~、二人ともチンヒールをかけてもらえて。じゃあ向こうで見張りをしてるからね。シャムとイヴさん!」
モエモエとキューは周囲を見渡せる小高い木の下を選び、根っ子を椅子代わりに腰を下ろした。
そのとき、突然、モエモエが草むらを指差し叫んだ。
「キューちゃん、あれは何だろう!? もしかしたらキノコじゃないかな!?」
「にゃ? あ、本当だ。青いキノコだ~! 青いキノコってどんな効果があるのかな? モエモエちゃん知らない?」
「え~とね♪ あっ! 青いキノコって確かMPがアップするんじゃなかったかな?」
「にゅ~、やった~! これでモエモエちゃんのMP心配ないね! よかったね! 早速使ってみようよ」
「ええ? 今、使うの? だって、もうすぐシャムがチンヒールを……」
「にゃっ、モエモエちゃんのエッチ~! モエモエちゃんはシャムにチンヒールをかけてもらいたいんだ~」
「もう! そんなのじゃないわ~。だって貴重な青いキノコなので大切に使わないと」
「にゅ~、でもここには青いキノコが辺り一面に生えているよ~」
「まあ、それはそうなんだけど……」
モエモエはちょっと不満そうに青いキノコの傘の部分を指で撫でてみた。
キノコの傘は肉柱よりも少々大きく、硬さは肉柱と同程度であった。
ちなみにキノコの補給方法は、男性の場合は口から食し、女性の場合は膣から補給するのが一般的だ。
「キューちゃん、ちょっと向こうに行っててよ」
「にゅ~、分かった。青キノコの効果を後で聞かせてね~」
「うん。さあ、早く行って~」
「はいはい」
キューがいなくなったことを確認したモエモエはゆっくりとショーツを下ろした。
青キノコに照準を合わせて、未経験の騎乗位でゆっくりと腰を下ろした。
「でもやっぱりチンヒールの方がいいなあ♪」
ぶつくさ言いながら青いキノコを秘所にあてがってはみたがうまく入らない。
「やだぁ……どの辺かよく分からないよ。だってエッチの経験がまだ1回だけなんだもの……」
モエモエは一昨日のテラスでの秘め事を思い浮かべていた。
思い出せば思い出すほど身体が熱くなる。
いつしか指がクリトリスに触れていた。
そっと撫でているうちにジンワリと温かいものが花芯から滲み出すのが分かった。
「あぁぁぁ……」
クリトリスを撫でる指はいつしか花弁に到達していた。
もうすっかり濡れている。
クチョクチョクチョという嫌らしい音が聞こえてくる。
「はぁ~ん……はぁはぁはぁ……」
息遣いが荒くなって来た頃、モエモエは意を決して腰をズンと沈めた。
ズブリ……
青キノコが花芯に命中した。
「あぁぁぁっ……あぁ~~~……」
おずおずと腰を上下させるモエモエだったが、慣れてきたのか次第にスピードを増していった。
「ああん、ああん……やだぁ……ああん……気持ちいいよ~ん……」
ズッチョズッチョズッチョ……
⚔⚔⚔
その頃、イヴは大地に肘を付き、両臀部を高々と上げる体勢をとっていた。
純白のショーツは足首までずれ落ち、美しき園は太陽の下に晒されていた。
淡い黄金色の繊毛はそよ風にふわふわと揺れ、その中央を一本筋がくっきりと走っていた。
一本筋にシャムの中指が食い込み、淫靡な水音を立てている。
「あぁ~、いやぁ、そんなにこね回さないでぇ~」
「ふふふ、こねればこねるほど、蜜がどんどん溢れてくる~」
「そ、そんなぁ……私の大事な処で楽しまないで」
「HP回復だけじゃなく、しっかり楽しまないと損だよ」
「損得の問題ではないかと……あぁぁぁ~……」
ヌチョヌチョヌチョ……
「はふ~ん、もうダメ~、早く~」
「まだまだ」
「いじわるぅ~、早く~」
「まだちょっとだけ早いなあ。それより、おいら喉が乾いてきたな~」
シャムは唇をすぼめてイヴの一本筋に吸いついた。
チュルチュルチュル……
「いやあん……そんな音を立てたら恥ずかしいからダメ~」
「だって美味いと、つい音が出ちゃうんだよな」
ジュルジュルジュル……
「ひぃ~~~!」
「おいらはこのジュースを飲むと一段と元気になるんだな~」
「あうっ……これはジュースでは……あぁぁっ……」
イヴは「これはジュースではない」と言いかけたが、あまりの快感でちゃんと言葉にならなかった。
ジュルジュルジュル~
派手な音をさせながら執拗に花芯にしゃぶりつくシャム。
イヴはたまらず身をよじって逃げようとするが、がしっと腰をつかまれ動くことができない。
押し寄せてくる官能の疼きに身悶えするイヴ。
「じゃぁお待ちかねのチンヒールいくぞ~!」
「……」
イヴは瞳を閉じて静かにうなずきその瞬間を待つ。
シャムは猛々しく反りかえった肉柱をズブリと突き立てた。
「ぁん……」
「おおお、すごい締まり!」
最初から腰をあわただしく前後に律動させるシャム。
ズッコンズッコンズッコン……
「あああっ……すごい……すごいわぁ……」
背後からの激しい突きに、両肘で支えることが困難になたイヴは、顔を地面につけ懸命にこらえた。
シャムは数分突きつづけた後、イヴの体勢を替えた。
今度は正面から攻めるつもりらしい。
シャムはあぐらに座り、その上に向かい合ってイヴを座らせる。
挿入はすぐに始まった。
「あぁん……前からも気持ちいいよ~……」
「イヴの顔が見えるからこの方がいいな~。イヴの喘ぎ顔って最高だもの~」
「ああん、嬉しい~」
シャムはイヴの両臀部を手を回し、掛け声とともにピストンを開始した。
肉柱が陰裂に出し入れする様子は実に卑猥だ。
肉柱が深く納まったときイヴは息を吐き、浅くなったときに息を吸う。
そんなイヴの息づかいが次第に速くなっていく。
「ああん……シャム……すごくいいよ~……たまらなくいいよ~!」
「おいらもだ! もうイキそうだ~」
「まだダメ、まだダメ、まだいっちゃだめ~~~」
「うううっ……そんなこと……言っても……」
「ああ、いやん! もっとこすってぇ! 激しくこすってぇ~!」
「おいらもう持たない! おおお! いくぞ~~~!」
「あああ! すごい、すごく硬い! すごく大きい!ぃや~~~~ん!」
ドピュドピュッ!
熱い液体が奥深くに放出された。
時を同じくして、イヴの身体も大きく仰け反り、シャムと同時にオーガズムを迎えていた。
重なり合ったまま、荒い息をついてぐったりと寄り添い、体力回復とは無関係にイヴの心は満たされていた。
(これはセックスではない。あくまで治療のためのチンヒールなのだ)
そう自分に言い聞かせたシャムは、余韻もほどほどに肉柱をゆっくりと引き抜く。
するとまもなくトロリとしたミルク状の液体がイヴの陰裂から溢れ出た。
「うわ~、すげえ量が入ったみたいだな」
「うん、すごく気持ちがよかった……じゃなくて体力が回復したよ。ありがとう」
「おいらもすごく気持ちよかったからお相子だな。ははははは~」
「まあ、シャム……」
イヴは体力と魔力が全て回復した!
二人の様子を息をこらして眺めていたキューはゴクリと生唾を飲み込んだ。
「にゅう、すごいなあ……やだなあ、何か変な気分になって来たよ~」
キューは無意識のうちのショーツの中に指を忍ばせていた。
ぬちゅ……
秘部がすでにぐっしょりと濡れているではないか。
にゅる……
第1関節付近まで指が食い込んだ。
「あぁ……エッチがしたくなってきたよ~。シャムとイヴさんのバカ……」
グチョグチョグチョ……
「ああん、いやん……あんあんあん~!」
⚔⚔⚔
シャムたちは青キノコを旅の袋いっぱいに詰め込むことにした。
これでしばらく法力草がなくても心配はない。
ただし女性にとって、使用方法がいささか厄介な点は否めないが、快楽と言う副産物があるので良しとするべきか。
シャムが青キノコを手に取りしげしげと眺めている。
「青いキノコってなにかに似てるな~。それでモエモエは青キノコを使ったのか?」
シャムは青いキノコとモエモエの顔を交互に見ながらモエモエにたずねた。
「や~ん、そんな恥ずかしいことを聞かないでよ」
「ってことは青キノコを下の口で食ったのか? それじゃおいらの役目はなくなったってことか?」
「そんなことないよ~。だってMPをまたシャムに増やして欲しいもん♪」
会話を聞いていたイヴとキューの顔色が突然変わった。
「え? モエモエちゃん、『また』って、もしかして!?」
「にゅ~! やっぱりあの夜に……!」
「正直に白状しないさい~」
「わあぁ、かなりヤバそう、逃げるが勝ちだも~ん♪」
「あっ、モエモエちゃんが逃げた!」
「にゃっ、逃がさないよ~」
逃げるモエモエ、あとを追いかけるイヴとキュー。
「やれやれ、これから先どうなることやら……」
苦笑するシャムの前方に満々と水を湛えたクレスピンの泉が現れた。
⚔⚔⚔
場面は変わって、こちらはウンディーネの城。
ゴブリンたちと戦いの最中ということもあって、いまだかつてない緊張感に包まれていた。
盾や鎧の装備のまま慌しく食事をする者、怪我をしたウンディーネに治療を施す者、弓矢を運搬し戦闘に備える者と、女兵士が右往左往している。
その光景はふだんの彼女たちの優美さからは想像もできないほど勇猛果敢なものであった。
鎖帷子(くさりかたびら)を着けて鎮座する女王エリカの前に、1人のウンディーネが血相を変えて飛び込んできた。
それは戦闘部隊を率いる女将軍ミネルバであった。
「エリカ女王様、大変なことが起こりました!」
「どうしたというのですか? そんなに慌てて」
「はい、実は、倉庫に積んであった法力草や青キノコが1つ残らず消えてしまったのです!」
「ええっ! なんですって!? 魔法が武器である私たちウンディーネにとって、法力草や青キノコは命を繋ぐ大切なものなのですよ! もう一度よく探しなさい!」
「はい、すでに城内を繰り返し隈なく探してみましたが見つからないのです。何者かによって盗まれたとしか考えられません!」
「くっ……」
「現在、剣や槍で戦ってはいますが、私たちウンディーネは本来白兵戦を得意としません。接近戦では1枚上手のゴブリンたちにジリジリと追い込まれるばかりで……」
「ううむ、何たること……」
「長期戦になればなるほど、魔法が使えない私たちが不利となります。この際は全軍を上げて打って出るしかないと思います」
女将軍ミネルバは悔しそうに唇を噛み締めながらエリカに進言した。
「いいえ、それはなりません。そんなことをしたら多くの仲間の命が犠牲となるでしょう。すでに多くの戦死者や怪我人を出しているというのに……」
エリカは悲壮感に満ちた表情で語った。
そして言葉を続けた。
「ここはひとつ私に任せなさい。ゴブリンたちと話し合うのです。彼らは元々、分からず屋ではありません。きっと分かってくれるはずです」
「でもエリカ女王様!それは大変危険を伴います!」
「何を言っているのですか? 危険は覚悟の上です。臆すれば道は開けません。勇気を出して話し合うことで新しい道が開けましょう」
「エリカ女王様……」
「ミネルバ聞きなさい。もし1日待っても私が帰らなければ、皆を連れて逃げなさい」
「そんなことはできません、我々の命はエリカ女王様とともにあります」
「これは命令です。私の命令に従ってください。ゴブリンたちはクレスピンの泉を占領することが目的です。おそらく追いかけては来ないはずです」
「エリカ女王様……うううっ……」
女将軍ミネルバは泣き崩れた。
ちょうどそのときエリカたちの会話を、柱の陰に身を隠しひそかに聞き入っている黒い人影があった。
黒い人影はすごい速さで移動し、暗闇の中へと消えていった。
その頃、ゴブリンの砦内は戦況が好転したことでにわかに活気づき始めていた。
「どうもウンディーネ軍の様子がおかしいんだ。おまえはそう思わないか?」
「うん、俺も同じことを考えていたんだ。最初はウンディーネたちから水の魔法で攻められてかなり苦戦したが、その後やつらはどういうわけか不得手なはずの剣や槍などで戦いを挑んできた。接近戦なら俺たちの方が上手だし望むところなんだが。しかし、どうも様子が変だ……」
「ううむ、きっと何か深い理由があるに違いない」
「ふむ」
ウンディーネと戦った兵士たちは一様に同じような感想を漏らした。
⚔⚔⚔
ゴブリンの砦の一番奥にはレザーアーマーに身を固めた族長スンダーラが陣取っている。
そんなスンダーラの元に1人の客人が訪れていた。
客人は、小柄なスンダーラと比べて、優にその二倍はあろうかという立派な体格の男で、名前を『バリキンソン男爵』といった。
顔は『馬』で身体は人間という実に奇怪な姿の半馬人であった。
この地方に古くから住む名士らしいが、詳しい素性を知るものは誰一人としていなかった。
ただし相当な野心家であるとの評判が以前からささやかれていた。
「族長スンダーラどの、お初にお目にかかります。私はこの地方で古くから代々つづく貴族の子孫でバリキンソン男爵と申します。どうかお見知りおきを」
「バリキンソンどの、ようこそ。このたびはどのようなご用で参られたのでしょうか?」
「はい、ずばり申し上げます。ウンディーネたちとの戦をすぐに止めていただけませんか? 血で血を洗うような戦いにあなたたちが勝利したとしてもそれが何になりましょうか。戦いはお互いに遺恨が深まることとなり、将来、あなたたちとウンディーネたちの子孫が再び戦火にまみれることになるでしょう。ここは傷の浅いうちに一刻も早く戦いを止めるべきだと思うのです」
「ふむふむ、なるほど。おっしゃることはごもっともです。ただ今回、私たちゴブリンが戦いを仕掛けた訳ではありません。私たちは不名誉極まりない濡れ衣を着せられて、戦いを仕掛けられたのです。受けない訳にはいかないでしょう。ウンディーネたちが私たちに謝罪をしてくれたら話は別ですが……」
「スンダーラどの、お気持ちは痛いほど分かります。そこで一つ提案ですが、このようにすればいかがでしょうか。中立の私がゴブリン軍とウンディーネ軍との仲裁に入り、両国が和平の協定を結ぶのです」
「よいご提案だと思います。元々私たちは戦いを好まない部族ですし、平和は望むところです。しかしはたしてウンディーネたちが承諾するでしょうか?」
「はい、大丈夫だと思います。今からウンディーネの方にも行って、了解を取り付けてまいります」
「それはありがたいです! バリキンソン男爵どのには大変ご苦労をお掛けしますがよろしくお願いします」
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バリキンソン男爵は早速ウンディーネの城を訪問し同様のことを述べた。
おりしも和平交渉に赴こうと準備を整えていたエリカ女王は、まるで『地獄に仏』とばかり手をうって喜んだ。
ただし、バリキンソン男爵という素性の分からない男の提案を簡単に信用してよいものか、と危ぶむ声も一部あったが、女王 エリカは、「状況が状況なだけにそんなことは言ってられません。今は我々種族の存亡の危機なのです。あのバリキンソン男爵を信じましょう」と語り、彼の提案を受け入れることにした。
和平協定の準備は順調に整っていった。
両軍ともに休戦に入ったため、クレスピンの泉は久々に静けさを取り戻した。
和平協定調印の場所は公平を期するため、中立の立場であるバリキンソン男爵の屋敷で行われることとなった。
バリキンソン男爵から『お互いに付き人はなし』という条件が示されたため、ウンディーネ城からはエリカ女王のみが、ゴブリン砦からはスンダーラのみがそれぞれ出席することとなった。
エリカは鎧をまとわず華麗な衣装を身なりを整えバリキンソン男爵の屋敷を訪れた。
一方、スンダーラも同様に凛々しく正装してエリカより少し遅れて屋敷に到着した。
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和平協定の署名式が順調に執り行われたあと、バリキンソン男爵のもてなしで二人は盛大な宴に招待された。
潤沢な酒、豪華な料理はもちろんのこと、大広間の中央では珍しい踊りが披露された。
「スンダーラどの、エリカどの、本日ご両部族間に結ばれた和平協定を祝しまして乾杯をしたいと思います。スンダーラどの、エリカどの、おめでとうございます!」
「ありがとうございます! この度のバリキンソン男爵の尽力に厚く感謝します。それからスンダーラどの、これからは争いのない平和な世界を築いていきましょう。では乾杯しましょう!」
エリカはバリキンソン男爵に感謝を伝え、スンダーラとも友好を約束した。
スンダーラも笑顔でそれに応えた。
「バリキンソン男爵、どのようにお礼を申せばよいのやら。本当にありがとうございました。それからエリカどの、これからはお互いに協力して争うことなく仲良くやっていきましょう。では乾杯!」
正面には、美しい踊り子たちが妖艶なジプシーダンスを舞っている。
エリカたちは和やかに談笑しながら酒を酌み交わし、ジプシーダンスなどのショーもあり、大いに盛り上がった。
宴がたけなわとなった頃、召使が美しく光り輝くワイングラスを運んできた。
バリキンソン男爵がにこやかに語りかけた。
「スンダーラどの、エリカどの、今日は大変珍しい酒を用意しておりますので、お注ぎしてもよろしいか?」
「ほほう、珍しい酒ですか? ありがたく頂戴しましょう」
「では私にもいただけますか?」
「どうぞどうぞ、ご遠慮なく」
召使が3客のグラスにワインを次々と注いでいく。
「さあ、どうぞお召し上がりください」
「では、いただきます」
「では、頂戴します」
スンダーラがグラスを傾ける。
つづいてエリカもグラスに口をつけた。
強いアルコールの香りとともに甘い芳香が漂い、飲む前から上品質をうかがわせてる。
味も確かなものである。
「これはうまい!」
「本当に美味しい。とてもコクのある味ですね」
グラスを数杯傾けた頃、二人は目の前が急に暗くなり、激しい睡魔に襲われた。
「ううむ……ちょっと気分が……」
「うっ……私も急に眠たく……」
スンダーラは強い眠気に誘われ、そのままテーブルに伏せて眠ってしまった。
またエリカも意識が混濁し始め、テーブルに崩れ落ちたあと深い眠りに落ちて行った。
「ふっふっふ、素直に私を信じおって、愚かな者たちだ。おい! この男を牢獄に放り込んでおけ! それから女は地下の拷問室に連れて行け! ふっふっふ」
「はい! 承知しました!」
いつのまにか数人の兵士がエリカとスンダーラを取り囲み、バリキンソンの命令にうなずいた。
ふだんは険しい表情のバリキンソンだが、いつのまにか淫靡な顔つきに変わっている。
それは高価な獲物を手中に収めた狩人の表情といえる。
またたく間に兵士たちが二人を担ぎ上げ大広間から連れ去ってしまった。
そんな騒動の一部始終をじっと見つめている者がいた。
それは先程大広間の舞台で舞っていた踊り子たちである。
1人の兵士が踊り子たちの前に行き、凄みのある声で威嚇した。
「いいか。今見たことは決して喋ってはならんぞ。全て忘れるんだ。いいな?」
「はい、分かりました。忘れます」
「よし」
兵士は座長と思われる年配の男にずっしりと重い布袋を手渡した。
おそらく金貨が入っているのだろう。
すごすごと大広間から引き上げる踊り子たち。
踊り子のリーダーと思われる美少女が座長に尋ねた。
「あの人たち、何をされるのかしら? 心配だわ……」
「おい、さっきのことは忘れろと言われただろう。一切関わるな。我々の安全のためにもな。いいな?」
「はい……」
⚔⚔⚔
一体どれほどの時間が過ぎたのだろうか。
エリカは後手に緊縛された腕の痛みで目が覚めた。
頭がズキズキと痛い。
「どうしてこんなところにいるの……? それとなぜ縛られているの……?」
腕を後手に縛られているだけではなく、どういわけか着ていた衣装が剥ぎ取られ下着姿にされているではないか。
エリカは頭の痛みをこらえながら、自身に何が起こったのか理解ができず呆然としていた。
記憶の糸をたどってみると、バリキンソン男爵から酒を勧められた場面に到達した。
だけどその後の記憶がまったく途絶えている。
「もしかしたらあの時に飲んだ酒の中に……。くっ、忌々しい、あのバリキンソンに謀られたか!?」
エリカは何か悪い夢でも見ているような錯覚にとらわれていた。
だけどこれは夢ではなく現実なのだ。
背後からバリキンソン男爵の声が聞こえてきた。
「ふっふっふ、エリカ女王よ、その推理は実に正しい。あなたを生け捕りにするのに苦労しましたよ」
「バ、バリキンソン男爵! わ、私を一体どうしようと言うのですか!?」
「ふっふっふ、まあ、そう焦らないでください。事の次第をゆっくりと説明してあげますよ」
「この縄を早く解いてください!」
「そうはいきません。あなたを拘束することが今回の目的だったのですから」
「なんですって!? 私を誘拐してどうしようと言うのですか?」
「ふっふっふ、目的は、あなたたちウンディーネが持っている宝『ペルセのエンブレム』を手に入れることです」
「何ですって?『ペルセのエンブレム』を手に入れてどうしようと言うのですか? あれはペルセ山の関所を通るための通行証、それを手に入れてどうしようと言うのですか?」
「ペルセ山へ登山しようかと……」
「はぁ?」
「ふっふっふ、冗談ですよ」
「そんな冗談、全然面白くないです……」
「それはご挨拶ですね」
「それで目的は?」
「女王はすでにご存知だと思いますが、ペルセ山にはペルセウスの伝説で有名な『鏡の盾』が眠っています。それを手に入れたいのです」
「『鏡の盾』を? それを手に入れてどうしようと言うのですか?」
「先日、私は魔界のとある者と契約をしました。今、魔界の女将軍メドゥサオールが地上界の侵略を開始しました。ところがその侵略を阻止するため、ペルセウスの再来ともいうべき勇者が現れたというのです。そこで魔界は私に対しメドゥサオールの援護をせよと言ってきました。勇者はメドゥサオールを倒すため必ず『鏡の盾』を探すことでしょう。メドゥサオールの最も忌み嫌う『鏡の盾』をね。しかし私が先に『鏡の盾』を奪えばメドゥサオールに恐い者はいなくなる……」
「な、何ということを! 魔界に心を売るとは……あなたはそれでも人間ですか?」
「人間か?と聞かれると私としても困るんですよね。私はもともと人間ではなく半馬人ですからね」
「半馬人でしたか。道理で馬づらをしていると思っていました。おほほほ……」
「顔のことを言われると不愉快ですね」
「それは悪かったわね」
「私が世界征服の野望を抱いても、半馬人の命はたかだか100年程度のものです。しかし、魔界の手助けをすれば、1000年の命と魔界の将軍の地位を拝受できるのです。こんな魅力的な話が他にあるでしょうか?」
「な、何と愚かな……」
「もう1つ重要な話をしてあげましょう。ウンディーネ城の倉庫に保管されていた青いキノコと法力草を盗んだのは私です。それから、薬の行商人を襲い流通を妨げたのも私です」
「な、なんということを!? どうしてそんなことをしたのですか?」
「ウンディーネ軍とゴブリン軍がこのまま戦い続ければ、あなたたちウンディーネ軍のほうが魔法を使える分だけが有利なので、おそらくウンディーネ軍が勝利していたでしょう。しかしそうなればあなたを捕らえる機会はなくなります。そこで考えたのが今回の作戦だったという訳です。ふっふっふ、ご理解いただけましたでしょうか?」
「むむっ、何と卑劣な!」
「何とでもほざきなさい。どうせ負け犬の遠吠えに過ぎませんから。私は勝者です。敗者は勝者に従うしかないのです」
「くっ……おのれ……」
「衛兵たちよ! 女王様を天井から吊るすのだ! できる限り恥ずかしい格好に縛ってな!」
「バリキンソン男爵、承知いたしました!」
「えっ? 吊るす? 冗談はやめてください!」
血相を変えてその場から逃れ出そうとするエリカであったが、後手に縛られているので思うように動けない。
すぐに衛兵たちに取り押さえられてしまった。
「逃げ出そうとなんて考えはちょっと甘いですね。ここは屋敷といっても要塞のようなものですから、部屋はすべて防音をしております。だからいくら叫んでも構いませんよ。あなたがいくら叫ぼうが誰も来やしませんけどね。女王様はこの先大人しくこちらの指示に従うのが賢明ですよ」
「ふんっ! 誰があなたなんかに従うものですか!」
エリカはキッと睨み、両脇の衛兵たちを振り解こうとした。
「衛兵たちは屈強の者たちを集めています。逃れることは諦めてください。さあ、『ペルセのエンブレム』がどこにあるのかを教えなさい」
「知りません」
「ほほう、しらを切るつもりですか? それならば、ここに尋ねてみましょうか?」
バリキンソンはエリカの下半身を唯一覆うショーツの中に、厳つい手を差し込んだ。
「ひぇえ~! やめてください!」
「ひょっひょっひょっ、精霊ウンディーネの身体の仕組みは人間の女性と比べてどう違うのでしょうね?」
差し込まれた大きな手のせいで狭いショーツ内がふくれあがり、虫でも侵入したかのようにモゾモゾとうごめいている。
「ひい~~~! お、おぞましい! や、やめてください~~~!」
「ふむふむ、この感触は人間の女性と全く変わりませんね。どれ、やはりクリトリスもあるのでしょうかね?」
一見無骨そうに見えるバリキンソンだが、意外にも指先は器用で水色の草原をかきわけて、慎ましくたたずむ木の実を剥き出しにしてしまった。
「きゃあ~~~! やめてください! お願いです、許してください~~!」
「ひょっひょっひょっ、ほほう、クリトリスも人間の女性と変わりがないですね。どれ、ここをしっかりと擦ってあげると、どんな声を出すのでしょうかね?」
「いや~~~~~っ!」
両脇から衛兵に押さえつけられていては、バリキンソンの魔の手から逃れることができない。
たちまちエリカの鋭敏な部分はバリキンソンの指に散々蹂躙された。
「汚らわしい~~~! やめなさい~~~!」
「まあまあ、そう嫌がらないで私に任せなさい。天にも昇るほどよい気分にしてあげますから」
「そんなこと必要ありません!」
「まあまあ、そう邪険にするものではありません。あまり私に逆らうと拷問のレベルを上げますが、よろしいですか?」
「さ、触らないでください! あなたに辱めを受けるくらいなら、拷問のほうがよほどましです!」
「ほほう、女王様、あなたは私の拷問を甘く見ているようですね。後で吠え面をかいても知りませんよ。ひょっひょっひょっ、拷問の前に一度だけよい気分を味合わせてあげましょう」
ばたつかせる足を衛兵に押さえさせ、バリキンソは黒いショーツを一気に剥ぎ取ってしまった。
両足を閉じようと懸命にもがくエリカだが、いかんせん力自慢の衛兵に敵うべくもなくいとも簡単に広げられてしまった。
エリカの真正面にはバリキンソがどっかと床に胡座をかいている。
胡坐の中央には恐ろしく巨大な肉柱がエリカを待ち構えていた。
それを見たエリカは蒼ざめてわなわなと震えた。
「いやぁ……絶対に嫌です……絶対にいや~~~~~!」
懸命に抵抗を試みるエリカを嘲笑うかのように、バリキンソンの真正面に引き摺っていく衛兵たち。
瞬く間に両脇から担ぎ上げられ、バリキンソンの膝の上に乗せられてしまった。
「男爵様の男根に照準を合わせて腰を沈めていきなさい! 避けようとするとためになりませんぞ!」
「ひい~~~~~!」
「衛兵たちよ、捕虜とはいってもこの方はウンディーネ女王様ですよ。手荒に扱ってはなりません」
「はは~! 申し訳ありません!」
「憧れのエリカ女王様がまさか私の男根を受け容れる日が来るとは夢にも思いませんでした」
感慨深げにつぶやきながら、エリカを抱き寄せるバリキンソン。
「きゃぁ~~~っ! やぁあぁ~~~っ!」
「きれいな胸をしていますね。吸いつきたくなります」
バリキンソンは指でレーズンのような乳頭をこねくりながら舌を這わしていく。
「ひぃ~~~……やめてぇ……んんっ……」
恥辱と嫌悪に身悶えるエリカの唇を、唐突に奪うバリキンソン。
逃れようともがくエリカだったが、おとがいをギュッとつかまれ、無理やりキスを強いられる。
「ふふふ、半馬人とのキスは初めてですか? ひょっひょっひょっ」
嘲笑するバリキンソンに、口惜しさで涙ぐむエリカ。
そんな女王を冒涜するように、弄ぶ嗜虐心を増幅させたバリキンソンが、エリカの花園に指を挿入していく。
「ほう、やめてと言ってるくせに、わずかだが濡れているではないですか」
冷やかすように指摘しながら、小刻みに挿入した指をかき混ぜていくバリキンソン。
「んんあぁ……くふぅ……あぁ……あひぃ……!」
美貌を歪ませ、下半身を上下にひくつかせて身悶えるエリカ。
実はエリカが24才になる今日までまだ男性を知らなかった。
未体験の苛烈な責めに、純真無垢な女体は、強烈過ぎる官能の波に呑み込まれていく。
「では、女王様を頂くとしますか」
バリキンソンは血脈を浮かせ怒張した巨大な肉柱を、エリカの花園に宛がった。
「い、いやっ! それだけは許してくだ……やぁぁぁぁ~~~~~っ!」
エリカの必死の懇願を聞き入れることもなく、ズブズブと肉柱を埋没させていくバリキンソン。
「うっ……なんと、すごく狭いですね。もしかしたら処女ではありませんか?」
「……」
「やはりそうですか。ひょっひょっひょっ」
喜色満面の好色な笑みを浮かべながら、狭い肉道をこじ開けようとするバリキンソン。
狭い処女孔を掘削するように、処女膜を押し破っていく。
「い、いたいっ!」
「ひょっひょっひょっ、かなり狭いですが、実にすばらしい壺をお持ちですね」
処女のウンディーネの女王を犯し酔いしれるバリキンソン。
膝の上で、エリカが苦痛と快楽の狭間で戸惑い踊り子のように身体を揺さぶる。
グググッ……
「くうっ!いたっ……うううっ!」
「ひょっひょっひょっ、なかなかいいですよ。その調子でしっかりと私の男根を味わいなさい」
成人はしているが未成熟ともいえるエリカの肉体を、容赦なく陵辱しながら射精感を促進させていく。
「あぁっ……だ……めぇ……あひぃいぃ~~~っ!」
エリカは真正面にいるバリキンソンをとても正視することができず顔を逸らした。
バリキンソンはそんなエリカの羞恥心など意に介すこともなく激しく腰を動かす。
「い、いたい……やめて……もうやめてください」
エリカはバリキンソンに抱かれつつも涙ながらに哀願した。
「エリカ女王様、ウマンコの味はいかがですかな?」
「ウマンコとは?」
「ふっふっふ、人間同士の交尾は『オマ〇コ』といいます。だが半馬人が行う交尾は『ウマンコ』というのです。ね? 面白いでしょう?」
「面白くありません」
「くっ! 可愛げのない人ですね? では、もっとたっぷりとウマンコをしてあげましょう!」
バリキンソンは顔を紅潮させて、一際激しく腰を上下動させた。
ズッコンズッコンズッコン!
「ひゃぁぁぁ~~~! いやあ~~~!」
初めのうちは快感よりも痛さのほうが勝るバリキンソンとのまぐわいであったが、突きまくられているうちに痛みが薄れ、いつしか悦楽の中に身を投じていた。
グッチョングッチョングッチョン!
「いやぁ……もう許して…ください……」
「ひょっひょっひょっ、口ではそのように拒んでいますが、身体は全く逆ではありませんか?」
「決してそのようなことはありません!」
「ひょっひょっひょっ、まあ、いいでしょう。私はかなり昂ぶってきました。さあ、半馬人のエキスをウンディーネ女王の身体の中に注いであげましょう。四つん這いになりなさい」
「そんな恥ずかしい格好はできません!」
「嫌とは言わせません。衛兵、女王様を四つん這いにするのです!」
「いやあ~~~~~!」
エリカは後手に縛られた不自由な姿のまま、無理やり四つん這いの体勢を強いられた。
恥辱に打ちひしがれたエリカは逆らうこともかなわず、背後から胎内をかきまわされるような感覚を味わうこととなった。
次第に激しくなっていく抽送に、美しい肢体を反りかえらせ、喘ぎ悶えるエリカ。
美しい肉体に浮かぶ汗が、バリキンソンの欲情を刺激し、やがて濃厚な精が、胎内に放たれた。
館の拷問室にエリカの悲痛な叫び声が響き渡った。
ピシッ!
「うぎゃあああ~っ!」
「さあ、早く吐きなさい! ペルセのエンブレムの在り処を早く言うのです! 白状しなければいつまでも鞭打ちはやめませんよ!」
「うぐっ! 誰が、誰があなたなんかに言うものですか!」
「そうですか。では言うまで徹底的にいたぶってあげますから覚悟しなさい」
ピシッ!
「ひい~っ……! あ、あうっ……!」
石壁には金属でできたリングが2本埋め込まれており、エリカの両手はそこに万歳をするような体勢でしっかりと繋がれていた。
白くしなやかだった肌が、どんどんと赤く染まり醜い痕が増えていく。
鞭が血を流すその裂け目の上から、容赦なく新たに鞭を浴びせる衛兵。
⚔⚔⚔
その頃、シャムたちはウンディーネの城に到着していた。
エリカ女王が出かけて不在だったため、女将軍のアンネッタがシャムたちを応対した。
「なんだって? 女王が一昨日に出かけたまま戻らないって?」
「はい、そうなんです。女王陛下はゴブリンたちとの和平調印のために、バリキンソン男爵邸に行かれたまま戻ってこないのです」
「バリキンソン男爵? 聞きなれない名前だな」
「私は面識がないのですが、何でもこの地方に古くから代々続く貴族だと聞いています」
「う~ん、もしかしたらゴブリン側の計略かも知れないな。ゴブリンには連絡はとったの?」
「はい、すぐに連絡はとりました。ところが……」
「え? どうしたの?」
「ゴブリンの族長であるスンダーラ様も同様にまだお戻りになっていないそうで、彼らも大変心配していました」
シャムが顎に手を当て遠くを眺めながらポツリと言った。
「ふむ……何か胡散臭い匂いがするなあ。イヴもそう思わないか?」
「うん、確かにちょっと変ね。調印が終わってその後祝杯をあげているとしても、あまりにも帰りが遅すぎるわ。ねえ、シャム、ウンディーネ軍やゴブリン軍が屋敷に向かうと、女王たちに危険が及ぶ可能性があると思うので、ここは一つ私たちが動いてみない?」
「うん、それがいい! アンネッタ将軍、おいらたちが女王を探しに行くよ~」
「ありがとうございます! どうか女王陛下を助けてください! バリキンソン男爵は貴方たちを知らないのできっと油断をすると思います。ご苦労をおかけしますがよろしくお願いします!」
「よし、話は決まったぞ! すぐに行こう~!」
「にゅ~、エリカ女王を早く助けなくては!」
「そうと決まったら急ぎましょう!」
「皆様、どうかよろしくお願いします! あ、そうそう、女性の皆様にはこれを差し上げましょう!」
アンネッタは宝箱の中から涼しげな水色の美しい布を差し出した。
「これは私たちウンディーネが戦のときに着用します『水色のパンティ』なんです。これを女性の皆様限定でプレゼントします」
「まぁ~、きれい! 水色のパンティだぁ~♪」
「これはどんな効果があるのですか?」
イヴはアンネッタに尋ねた。
「はい、10程度ですが女性の防御力がアップする優れ物なんです。どうぞすぐにお穿きください」
「にゅ~、 防御力がアップするって嬉しいな~! でも私のコスチュームが白なので写ったりしないかな?」
「もうキューちゃんったら。外見よりも命を優先しなければ」
「にゃっ、イヴさん。それもそうだね」
「じゃあ、すぐに着用するよ~♪」
女性たちの様子を眺めていたシャムはポツリとつぶやいた。
「ところでアンネッタ将軍、おいらには何かないの? 水色のトランクスとか、水色のボクサーパンツとか……水色のふんどしでもいいんだけど」
「あぁ、勇者どの、大変申し訳ないのですが、ここは女ばかりの国なもので殿方の下着は置いておりません。紳士用がご入り用でしたらゴブリンから分けてもらいましょうか?」
「ゴブリンのパンツ? いやあ、それは遠慮しておくよ」
シャムが何やら寂しそうにしている。
早速イヴたち3人がカーテンの向こうで生着替えを行なった。
カーテンの生地がかなり薄かったため、3人の着替える様子が薄っすらとうかがえ、そのシルエットの艶めかしさにシャムの下半身は急に元気さを増した。
そんなシャムの姿を見ていたアンネッタはポッと頬を赤らめた。
出発の準備を整えたシャムたちは、わずかな休息をとることもなくバリキンソン男爵の住む屋敷へと向かっていった。