小川にふりそそぐ ぼたん雪
君はじっと 目を凝らしてる
ときおりこちらを振り返って
にっこりと微笑む
まるで年端もいかない少女のように

ここは京の奥座敷 貴船川

君を後ろから 抱きしめて
襦袢の紐に指をかける
シュルルルルと紐は解け 床に落ちる
そこに現れたのは 白磁のような肌
白雪との美の調和
艶かしき 官能の曲線

豊かなる ふたつの丘は
僕の掌から 溢れんばかりに弾ける
つい指に力がこもってしまい
「もっとやさしくして」と 君は呟く

抱き寄せて うなじに熱いくちづけ
匂い立つは ほのかな水仙の香り
ゆっくりと 僕の血潮が
一所へと 集まっていく

熱い蜜壷から 溢れるものを
中指ですくいとる
君は瞳をとじて
唇から 熱い吐息をもらせる

小川にしんしんと 降りつもる雪
君の瞳には もう映っていない
いつしか夜のとばりが ふたりを包む
今宵の舞台は
君と雪のダブルヒロイン

ここは京のかくれ宿 貴船の里



























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