官能小説

『もえもえ 担任(改)第2節』

Shyrock 作



 



第6話「再会」

「あぁっ! せんせい、イッて、イッて! 私の中でイッて~~~! 私ももうダメ、イク、イク、イクッ!」

 感極まって何を叫んだのかよく覚えていないのです。
 そんなことを口走ったような気がします。

 先生の熱いモノが身体の奥に注がれる頃、私は筋肉が硬直してしまい、太腿が震え始め、激しいオーガズムが始まっていました。
 呼吸がだんだん遠く、しづらくなっていました。
 ああ、でも最高でした。

 先生もまた私の背中で真綿のようにグッタリとしていました。
 そう私を背後から抱きかかえるようにして。

 まもなく両手の戒めは解かれました。
 夢の世界から、突然現実の世界に戻ったような……そんな気持ちになりました。
 先生は私をやさしく抱いてささやきました。

「もえもえ……愛しているよ…」…
「先生、私も……」

 いつ果てるとも知れない長い長いくちづけを交わしました。

◇◇◇

 先生が転勤してからも何度か先生の家に行きました。
 たまに外でもデートをしました。校内よりもむしろのびのびしている自分がいました。
 クルマで海岸線を飛ばして、ラブホにも初めて経験しました。
 おうちのお風呂と違って広くて最高だったなあ。エッチもいっぱいできたし。

 だけどそんな幸せも長くは続きませんでした。
 念願が叶って東京の大学に受かりました。
 だけど皮肉にもそれが先生との別れでもありました。
 4年間会えなくてもずっと想いつづけて、その後故郷に戻って先生とまた過ごすんだと自分に誓いました。
 そんな夢を描いていましたが、先生から「君には無限の可能性がある。会えない男のことなんか忘れて新天地で羽ばたくんだ。もし東京で彼氏ができればそれはそれで仕方がないことだから」と告げられました。
 先生の冷たい言葉に私は泣きました。だけどそれが先生の真のやさしさなんだと、愛情なんだと分かりました。

◇◇◇

 東京で暮らし始めて、まもなくボーイフレンドができました。
 ボーイフレンドはやがて恋人に変わっていきました。
 でも先生のことを忘れたことはありませんでした。
 東京の彼氏とエッチしている最中であっても先生のことを思い出してしまうんです。
 東京の彼氏にはすごく悪いと思いながら……でもどうしようもなくて……

 それから思いがけない電話が入りました。
 車野先生からでした。
 東京に出張してくるって言ってきたのです。
 心が高鳴りました。
 忘れかけていた感動が蘇って来ました。
 彼氏には申し訳ないと思いながらも、結局、先生との再会を断れませんでした。
 だってやっぱり好きなんだもの。
 先生も東京への出張を隠しておこうとしたそうです。
 だけど私の顔をどうしても一目だけ見たい気持ちが抑えきれなかったと言ってました。

 彼氏から電話がありました。それは先生と再会する日に偶然にデートしようというものでした。

「そうか、日曜日、ダメなんだ。俺、バイト代出たし、もえもえに何か買ってやろうと思ったんだけどな~。まあ、仕方がないや。じゃあまたな」
「うん、ごめんね。友達と約束をしてしまっの」
「友達って男じゃないだろうな?」
「まさか~」
「じゃあな」
「うん。じゃあね」

 私はドレッサーの前で口紅を引いていた。

(先生に初めて見せる大学生のもえもえ……大人になったもえもえ……見てもらうんだ)

 スカートもプリーツからタイトに変えた。
 ヘアスタイルも少しオトナっぽくしてみた。
 そして下着も昨日買って来た刺繍入りのランジェリー。
 私は姿見鏡の前に立ち、ちょっと背伸びをしてみせた。

(先生、久しぶりに見る私、どう言ってくれるかな? きれいになったねって言ってくれるかな?)

 外は冷たい風が吹いていたけど、寒さなんかちっとも感じなかった。
 私はブーツの音を高らかに響かせて、車野先生の待つホテルのロビーへと向かった。



つづく


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