もえもえ 発火点

Shyrock作



第29話「灯りを消して」

 布越しではあるが乳房の弾力性は一平を歓喜の渦へと引き摺り込んでいく。
 指はそのまま前土台部分から中に滑り込み、カップをまくりあげた。
 次の瞬間、たわわに実った乳房が一平の目前に飛び出した。
 一平は嬉々とした表情に変わり、目は爛々と輝いている。

「へ~っ! もえもえのオッパイって結構デカイんだ~。身体はスリムなのにね~」

 一平の言葉に照れてみせるもえもえであったが、満更でもなさそうだ。
 一平は嬉々とした表情を崩すことなく、豊満な乳房をしげしげと見ている。
 まもなく欲望が高まってきたのか、突然乳房にくちづけをした。

「あっ、だめっ……一平……いや……あぁん……」
「もえもえ、オレはおまえが好きだ。好きで好きで堪らないんだ」
「私も好きよ」
「もえもえ」

 椅子に座っているもえもえにキスをした一平はベッドに連れて行こうと考えていた。
 流れから考えて拒むことはないだろう。
 もえもえを軽々と担ぎ上げベッドへと移動する一平。
 移動と言っても狭い部屋だ。ベッドはすぐそばにある。
 もえもえが訪れることを予測してシーツを替えたのだろう。
 糊がよく効いていて染み一つない。
 一平の腕に抱えられた小柄なもえもえはいとも簡単にシングルベッドへと運ばれた。

 一平にとってシングルベッドは、言わばまな板のようなものであった。
 もえもえという活きのよい美味な魚を今から調理する。
 一平の胸の鼓動は最高潮に達していた。

 蛍光灯が明かりが、上半身裸になったもえもえの美しい肉体を照らす。
 シャツを脱ぎ捨てた一平の身体がもえもえの目に入った。
 初めてみるその上半身は鍛えあげられた筋肉がつきがっちりと引き締まっている。
 肩幅も広くそこから伸びる逞しい腕、完璧な肉体が自分のすぐ目の前にある。
 もえもえは少し恥ずかしくなって一平の身体から視線を外した。
 しっとりとした艶のある肌に豊かで形の整った美しい乳房。
 シャープにくびれたウエストライン。
 一平に見られ火照ったもえもえの肉体はほんのりピンク色に染まっている。

「やだ、恥ずかしい……」

 もえもえは頬を赤らめ目を閉じる。
 一平は顔を隠そうとしたもえもえの両腕をベッドに押しつけた。

「隠しちゃダメ。もっとよく見せて」

 耳元でささやく一平の吐息が耳にかかりゾクッとする。
 一平の手が身体に触れ、彼の唇がおでこから瞼へ、瞼から頬、頬から唇へと移動する。
 舌を絡ませた長いキスの後、滑るように首へ移動し、だんだん下へ移動した唇は豊満な胸に触れた。

「あっ……」

 ビクッと身体を震わせ声が漏れる。

「柔らかい……」

 一平は柔らかな肌に唇を這わせながらつぶやいた。
 もえもえの腕を押さえつけていた大きな手は豊かな胸を優しく愛撫し始めた。
 手と唇が優しく乳房に触れ、乳房の先端を口に含むとそれを優しく舌で転がした。

「あっ……はぁん……う…んっ」

 もえもえの口から甘い吐息が漏れる。
 自分の甘い声に恥ずかしくなったが、汗ばんだ身体が勝手に反応し声を抑えることはできなかった。

「あっ……いやっ……ダメ……」

 その激しさはもしかしたら演技では無いかと疑いたくなるほど大袈裟なものであった。
 だがそれは決して演技などではなかった。
 過去もえもえは俊介から乳首に激しい愛撫を受けただけで絶頂に達してしまったことがあった。
 それほどえもえの乳首は敏感であった。
 一平はそんなもえもえの性感を知るはずもなかったので、自身の愛撫に強く反応するもえもえに大いに満足した。
 男とは単純なものだ。
 女性が喘げばすべて自分の技術が優れているからだと過信するところがある。
 一平とてその例外ではなかった。

(ほう、すげえや~。まだ胸しか触ってないのにこの喘ぎようだ。俺のテクニックにもうメロメロじゃん。じゃあ、そろそろ下を攻めてやるか)

 一平がもえもえが穿いているパンツのジッパーを下げようとしたとき、もえもえはそれを拒んだ。

「自分で脱ぐから……」

 一平に背中を向けてパンツを脱ぐもえもえ。
 ブラジャーとお揃えの黒のショーツを見た一平がごくりと唾を呑み込んだ。

「もえもえ、全部脱いじゃおうか」
「えっ……全部……?」
「うん」

 最後の一枚を自分の手でゆっくりと脱がせてくる俊介と、もえもえ自身で脱ぐように求めてくる一平。
 男性の性癖も色々あるものだと、もえもえは妙なことで感心した。

 黒いショーツをもぞもぞと恥じらいながら脱ぎ枕元に置くと、一平はすぐにもえもえを抱きしめた。
 全裸になったもえもえの背中に手を回し唇に唇を寄せる一平。
 かなり息が荒くなっているのが分かる。
 一平は腰に手を滑らせ包み込むように撫でると、次は下半身へと移動した。

「いやっ……」

 もえもえは滑らかにすべる一平の手を押さえた。

「いや……なの?」

 もえもえの潤んだ瞳に一平の顔が映る。

「いや……」

 口ごもるもえもえの言葉とは裏腹に早く触って欲しいと身体は疼いている。
 潤んだ瞳で見つめながらもえもえは押さえていた手の力をゆるめる。

 動きを止めていた手はゆっくりと進みその場所へ到達した。
 ヌルッとした蜜に満たされたその場所に指が触れた瞬間、もえもえの身体はビクッと大きく跳ねた。
 一平の指が蜜で満たされた場所で動き出す。
 クチュっという音がする。

「んっ……ん……」

 もえもえは身体を反応させ身をよじりながら、堪えきれない淫らな声が口の隙間から漏れ出す。
 淫靡な芳香がほのかに漂っている。
 一平は黒い繁みの下方に目をやった。
 細い身体とは不相応なぽってりと厚みのある大陰唇と、その中心部縦に流れる陰裂が美しい。

(すごく美味そうないいマンコしてるじゃねえか。こりゃ間違いなく絶品だぞ! ふふふふふ)

 一平は顔を近づけ陰裂をいじっていると、もえもえが恥ずかしそうに一平に哀願した。

「お願い、電気を消して……」

 部屋の照明は煌々と灯ったままだった。

「あっ、明るいと嫌なんだ。分かった、すぐに消すよ」




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