第11話「クロッチの染み」
「きゃぁ~~~! いやぁ~~~!」
西本は乳房をこねるような動作で、ローションを塗り始めている。
キュルキュルと音を立てながら、付着したローションを乳房全体に伸ばしていく。
ローションは本来女性にとって塗られると大変気持ちの良いものだが、今の静にとってはただ不快でしかない。
西本の手つきはさすがに熟年だけあって堂に入ったもので、ローションを塗る手さばきも実に手慣れたものであった。
鳥肌が立つほど不快であったはずの肉体が、塗られているうちにいつしか変化が生まれていた。
見知らぬ男に辱められ屈辱の淵にいるというのに、身体は心とは裏腹にゾワゾワと感じてきたのだ。
(どうしてぇ? いやぁ……知らないおじさんにこんなことされて感じるなんてぇ……うそぉ……あぁぁ、でも、すごく感じるぅ……あぁぁぁ……どうしよう……すごくいい……あぁ~……)
「くくくくく、私もこの歳になるまで色々な女のオッパイを観て来たが、静ちゃんの胸は最高級と言えるね。肌艶といい、弾力性といい、それに大きさや形も申し分ない。その割りには細い身体をしているし。くくくくく、こうして一日中揉んでいても飽きることはないよ」
「西本社長は静ちゃんのオッパイを絶賛されています! 静ちゃん、社長にこんなに誉めてもらって嬉しいだろう? ふふふ」
現在静には三好の言葉に耳を傾ける余裕などほとんどなかった。
老獪な指先は静を官能の世界へといざない始めている。
さらに三好が告げた次の言葉は静を奈落へと突き落とすほどの効果があった。
「皆さん! 一つ良いことをお教えしましょう! 先程静ちゃんが飲んだジュースはただのジュースだと思ってましたか? 違うんですよ~。実はあのジュースにはたっぷりと催淫剤が含まれていたんですよ。性欲を刺激し、たちまち淫らな女にする強力な催淫剤が」
「ほほう~、面白いじゃないか!」
「この先どうなるか楽しみだ!」
「この催淫剤は、古代ヨーロッパのお妃も使用していたと言われている究極の媚薬なんですよ。だから、静ちゃんは男が欲しくて欲しくて堪らなくなるはずなんです。はっはっは~、なかなかいいでしょう?」
「はぁはぁはぁ……ひ……ひどい……あぁ……ジュースに……変な薬を入れるなんて……はぁはぁはぁ……」
「はっはっは~。いまさら恨み言を言ってももう手遅れだよ。さて、皆さん! そんなすごい催淫剤を飲んだうえに、二人のテクニシャンにかかったら、この先どうなるのでしょうね? あれっ!?」
「いやぁ~~~~~~~!」
三好の説明中に突然静が叫んだ。
静ローション責めの下半身を受け持つことになっていた安野が、何を血迷ったのかキューのタップ(先端部分)で静の股間をいたぶっているではないか。
「安野さん! そんなことは予定に入ってないですよ」
「三好君、硬いことをいうものじゃないよ。静ちゃんは催淫剤でエッチな気分になっているのだから、愛撫なんてしなくても、これで敏感な場所をこうしてチョンチョンと突っついてやれば感じるんだよ。ははは、君はゆっくりと見物でもしていればいい」
「はあ……」
安野はそう言い放った後も、キューによる股間いじりをやめそうにない。
「ふふふ、静ちゃん、どうだ? ビリヤードのキューでいじられる気分は? 催淫剤も効いてきたうえに、西本社長にオッパイを揉まれて、エッチしたくなってきたのではないかな?」
「はぁ……全然そんなことはないわ……」
「ふふふ、君は嘘つきだね。本当はここをこのようにいじって欲しくて堪らないのだろう? それとも早くでっかいオチンチンを咥え込みたいのかな? ふふふ」
「はぁはぁはぁ……そんな嫌らしいことを言わないでぇ……」
静に語りながらも、タップで敏感な個所をグリグリグと手を休めることのない安野。
「いぁぁぁ……やめてぇ……」
グリグリグリ……
安野は冷ややかな微笑を浮かべながら、タップをグイグイと亀裂にねじこむ。
美女がビリヤード台上で大股開きにされて、キューで責められる場面などなかなかお目にかかれない。
そんな現実離れした光景に男たちは呆然としていた。
「ここはどうだ?」
グリグリと肉突飛をこねる。
「くぅっ……ああっ……だめっ……やめてぇ……!」
安野はグリップを小刻みに震わせこね回した。
その力は強すぎることがなく、かといって弱すぎることもなく、手頃な力加減といえた。
通常であれば硬いキューのタップで愛撫されても、その感触から考えて女性はさほど感じないだろう。
ところが強い催淫剤を飲んだうえでの愛撫となれば、全く状況が変わってくる。
端的にいえば肌に軽く触れられるだけでも感じてしまうのだ。
ましてや敏感な秘所を責められて全く感じない女性など皆無といっても過言ではなかろう。
(どうしてぇ……? こんな硬い物で責められているのに感じてしまうのぉ……!? やだよぉ~!あぁん……誰か、誰か止めて! お願いだから……!)
「ぐふふ、かなり感じてきたようだな? 染みが浮いてきたじゃないか」
「おお、本当だ! クロッチにくっきりと染みが浮いているぞ! いいぞ、安野さん、もっと責めてやれ!」
「静ちゃんの泣き叫ぶ声を聞かせてくれ~」
「くうっ、興奮してきた! 指でぐりぐりとやりたいよ~」
「私は舐めたい!」
男たちは好き勝手なことを口々にさんざめいている。