Shyrock 作

官能小説『あや☆ 裸で寝ると見れる夢』



(ようやく携帯電話が普及し始めた2000年頃のお話です。もちろん携帯メールやラインはまだなく、メールはパソコンのみでした)


あやと英寿の真夜中の電話……

あや「これ、確かラジオの深夜放送で聞いたと思うけど、エッチな夢が見たかったら寝る前に素っ裸で寝ると良いんだって。下着も何にも着けないでベッドの中に潜るとかなりの確率でエッチな夢見られるんだって。 で、その話を友人に聞いたリスナーが試してみたんだけどね、エッチな夢見るどころか、次の日、ひどい風邪ひいちゃってスッゴク大変だったって話。見事エッチな夢を見ることができるか、それとも次の日ひどい風邪ひいちゃうか、大きな賭けだよね。 英寿さん試してみる? 」

英寿「効果ありそうだね。でもひとりで試すのは嫌だよ」

あや「OK! じゃあ、いっしょにやってみる?日にち決めて。同じ日、同じ時間に。これだと、一応一人にならないじゃん」

英寿「そう、その返事を待っていた。同じ日にいっしょにやれば、お互いやたらと想像が膨らむだろうね。ただね、試したとして、エッチな夢も見れず風邪まで引いたらどうなるのだ。それ最悪だよ」

あや「う~ん……そうだね。この時期だと風邪で済まずに肺炎かかっちゃって……、医者に何でこんな事になったのか?な~んて聞かれたら赤っ恥だよ。やっぱり、失敗しても大事に至らないよう、夏まで待ちましょう」

英寿「確かに裸で寝るのが一番気持ちいいとはよく聞くね。でも最近はむしろ人肌が恋しいなあ」

あや「人肌ね~~~……。う~ん、犬猫で我慢しとけば? ところで、裸で寝たとして、建物が火事になったら大変だよね。男女二人で裸ならともかく、独り寝で裸ってのはスッゴク怪しい気がする。下着くらいは着けておかなくちゃ」

英寿「下着着けるって?ダメダメ。全てをさらけ出してこそ、目的の夢に近づけるのだ。ってどんな夢だ!?」

あや「あっ!」

英寿「どうしたんだ!?あや?」

あや「母が帰ってきたの」

英寿「な~んだ、それなら別にいいじゃないか」

あや「それがダメなのよ。最近、英寿とよく長電話してるでしょう?だからおばあちゃんから電話を掛けてきてもしょっちゅう話中だって言われたのよ」

英寿「じゃあ、今までどおり携帯ですればいいじゃん」

あや「でも先月電話代が3万円!高校生の私が支払える額じゃないわ」

英寿「じゃあ、俺から掛けるよ」

あや「いいよ。ヒデだって学生なんだから、そんなに裕福じゃないし」

英寿「裕福でなくて悪かったね。ん、まあ、いいや、じゃあ、話の続きはメールってことで」

あや「うん、分かった。じゃあ、今からパソコン立ち上げるわ」

英寿「じゃあな」

あやはパソコンを立ち上げ、早速、英寿にメールを書いた。

あや(パソコンメール)

『ヒデにパソメール久しぶりかも~。
ヒデ、夏まで待つべきかって言ってわね。それ正解かも~。夏なら脱いでてもそれほど怪しまれないし。ついでに、「別に意図してスッポンポンで寝てるワケじゃないんだよ」と言うことで裏工作しておくと良いかも知れない(笑)。周囲に下着とパジャマをさも脱ぎ散らしたかのように置いておく。すると、不意に家族に起こされて、スッポンポンの現場を見られても……「ああ、夕べは暑かったから、寝てる間にパジャマと下着を脱いでしまったんだな」と向こうの方で勝手に解釈してくれる。(ホントかい?) 』

英寿(パソコンメール)

『>周囲に下着とパジャマをさも脱ぎ散らしたかのように
> 置いておく。すると、不意に家族に起こされて、
> スッポンポンの現場を見られても……

ははは。よくそこまで考えるね。でも、ある日起きたら洋服を着ることがもっとも恥ずかしいとされる世の中になっていたらすげえだろうな。「スッポンポンの現場を見られても」家族は普通に「おはよう!」って。

そこでは裸が当たり前になっている。
「わ、あいつパンツなんか穿いてるぜ。だっせ~」とか。(爆)
「う~ん、あの子可愛いけど、いまいちブラジャーしてて垢抜けないね~」なんて言っているかも。

実は人間以外の動物は、み~んなそう思っているかも知れない。

まあでもやっぱり服があった方がいい。
脱がす楽しみがあるから。
(喜んでハリセン攻撃を受けようとしている) 』



















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