Shyrock 作

官能小説『シシ姫と勇者の物語』



第1話

 ハーフムーンと言う名前の平和で緑豊かな国があった。
 そこには、3人の姫がいた。
 一番姉がジーナ姫21才、次女がジリオラ姫19才、三女がシシ姫16才。
 何れ劣らぬ美しい姫ばかりであったが、特に末妹のシシ姫の美しさはその勇猛な名前とは裏腹に、まるで天女が舞い降りたのではと思うほど優美で秀麗な姫であった。

 近隣諸国の王子達も当然ながらシシ姫にあらゆる手段で誘いをかけていた。

 この国には昔からちょっと風変わりな儀式があった。
 国の姫が17才になる前日に、姫の誕生日を祝って武闘大会を行なうと言うものであった。
 そして優勝者にはその栄誉を称え、処女である姫を一夜だけ后として迎えることができ、おまけに将軍職に就けるとい好待遇まで用意されていた。
 さらに、もし姫が望んだ場合が夫として迎えることができるという夢のような特典まであった。
 昔から姫が美しければ美しいほど,つわものが多く集まる……と言う傾向があった。
 まあ、それは当然のことだろうが。

 兵を大事にする国王はナイト達が殺し合うのを好まなかったため、先端の丸い槍や切れない剣で戦うよう命じた。
 そしてついにシシ姫の誕生日前日を迎えた。
 史上最高のナイトたちが会場に集まり、姫を求めて壮絶な戦いが繰広げられた。
 先端の丸い槍や切れない剣といっても、当たりどころによっては大怪我をする可能性があった。

 4年前ジーナ姫を祝っての大会ではベッケンが優勝した。
 しかし彼はあご髭を蓄えていたためジーナ姫は忌み嫌った。
 また2年前、ジリオラ姫を祝っての大会ではラ・ボエムが優勝をさらった。
 彼は少しサディスティックな嗜好があったためジリオラ姫から疎まれた。

 さて、今年優勝するのはどんな男なのだろうか。
 シシ姫は胸を高鳴らせながら戦いの行方を見守った。

(どんな人が勝つんだろう。今夜私と夜をともに過ごすのはどんな人なんだろう……)

 そして……
 何と優勝したのは、驚くほどの好青年であった。
 彼は身長181cmでしかも細マッチョ。それに瞳は美しいブルー。
 髪はサラサラのダークブラウン。
 しかも物静かで端整な顔立ちの優しそうな青年であった。

「シシ姫、お初にお目に掛かります。私が優勝をしましたシャイロットでございます。姫にお会いできて大変光栄に存じます。さらに今宵姫とお供できると思うだけで……まことに歓びに耐えません。このような身分低き者ではございますが、以後お見知りおきのほど、よろしくお願いいたします」

 シシ姫はシャイロットの端整な顔立ち、ブロンズのような美しい身体、男らしさ、勇敢さ、礼儀正しさ、全てを気に入ってしまった。
 つまり一目惚れである。

 そして魅惑の夜の幕が切って落とされた。
 シシ姫とシャイロットが結ばれる甘美な夜の訪れ。

 ふたりは習わしとしてそれぞれミルク風呂に入り身体を清めることになった。
 シシ姫が先に入り、身体を乾かせて、薄いガウンだけを身にまとってベッドに入った。



第2話

 ペチコートすら身に着けないで。
 薄いガウンだけがシシ姫の雪のように白くしなやかな絹肌を包んでいた。

 シャイロットも風呂から上がり、ミルクの香りを漂わせながら先に待つシシ姫の褥(しとね)に入って行った。
 シシ姫の胸が激しく高鳴る。

(初夜ってどんな感じなんだろう……)

 長姉のジーナ姫から『夜の作法』を教わりはしたが、その時は気恥ずかしさもあって姉の言葉など耳に入っていなかった。
 後になって「もっとしっかりと聞いておけば良かった」と悔やんだがすでに後の祭だ。
 今はそばにいるシャイロットに全てを任せるしかないのだ。

 シャイロットはそっとシシ姫を抱き寄せた。
 シシ姫の乙女のかぐわしさが、早くもシャイロットを酔わせた。

 シャイロットは震えるシシ姫にゆっくりと唇を重ねた。

(チュッ)

 シャイロットはシシ姫の耳元で囁いた。

「おお、何とうるわしき姫君なのでしょうか。シシ姫、私はたとえ一夜であってもあなたと共に過ごせる歓びを生涯忘れることはないでしょう。今宵精魂込めて姫を愛したく思います」
「あぁ、シャイロット……嬉しい……」

 薄明かりの中、シャイロットとシシ姫はじっと見つめ合った。
 そして再び熱いくちづけ……
 軽いキスから始まり、次第に濃厚なものへと変わっていく。
 シャイロットの舌がシシ姫の舌に絡み合う。

(チュッ……チュッ……)

 シャイロットのリードはとても手馴れていた。
 シシ姫はキスをしているだけで舞い上がりそうになっていた。
 まだ男性を知らない清い身体ではあるが、シシ姫は身体の芯が熱くなっていくように思えた。

(あぁ……)

 シャイロットはさらに強く抱きしめて、シシ姫のガウンの中に手をしのばせた。
 まだ明日がやっと17歳というのに、すでに十分成熟した立派な乳房。
 いや、大きさだけではない、形状も芸術的と言えるほど見事なお椀型をしていた。
 現代風に推測するなら、悠々『Fカップ』はあると思われる。

「おお、何と豊満で美しき乳房であろうか。素晴らしい……」

 シャイロットはシシ姫の乳房を愛でるように撫でながら、そっとくちづけをした。
 唇は両方の乳房をまんべんなく舐め回し、やがては乳頭におよんだ。

「あぁ、そこは……」

(チュチュ……)

「あ、あ、あぁ……」

 乳首は女の第2のクリトリスといわれている。
 よく心得たシャイロットは念入りにシシ姫の“弱み”を攻めた。
 シシ姫は処女であるにもかかわらず激しく悶えた。

「ああ、シャイロット、すごく気持ちいい……」

 シシ姫は初めて知る愛の歓びに泣き出しそうになっていた。
 シャイロットの指はシシ姫を腹部を撫でゆっくりと下方へと降りていく。
 指は小高い丘に揺らぐ若草を弄りながら、まもなく小さな木の実に到達した。



第3話

「あっ……」

 その時、シシ姫の身体がピクリと反応した。

「おお!シシ姫のキラ星は何と美しいことか。桃色に輝く美しきシシ姫の星よ」
「シャイロット……キラ星って何?私の身体にどうして星があるの?」
「はい、女性のこの場所には必ず星がひとつあるのです。姫のものは特に美しい光沢を放っている。あぁ、目も眩むようだ」
「あぁ……嬉しい。私はまだ見たことはないけど、そんなに美しいの?あぁ、嬉しや……」
「シシ姫、この桃色の星は羽根でサラリとかするだけで、跳び上がるほど気持ちが良いものなのです。こんな感じで……」
「えっ?ああっ!いけないわ!あああっ、そこ、すごく気持ちいい!あふっ、あああっ、シャイロット、もっと擦って!」

(サラサラサラ、サラサラサラ)

「あああっ、シャイロット!ああ、どうしましょう!私、変になりそう!あああっ、あああっ」

(コスリコスリコスリ)

「シシ姫、ではここはいかがですか?」

 シャイロットはクリトリスの真下に続く、渓谷に指を移動させた。

(クチュ……)

 渓谷には既に満々たる清き蜜が溢れていた。

「あっ、シャイロット、そこは……ああっ……はぁ~……」

 渓谷に沿って指が巧みに動き出した。

(グチュグチュグチュ)

「くはぁ~、あふぅ~、あああ~……、シャイロット、そこもすごく気持ちがいいわぁ~」

「ところでシシ姫は男のモノってみたことがありますか?」

 シャイロットは突然、指を休めてシシ姫に問い掛けた。

「男のモノって?」
「男のモノですよ。姫は女だからここに割れ目がありますが、男は違うんですよ」
「え?そんなの、そんなの知りません!見たことがあるはずないじゃないですか!?でもお姉様から少しだけ……いいえ、知りません!私はそんなもの知りません!」
「まあまあ、そう向きにならずとも。ではご覧に入れて差し上げましょう。少し暗いですがとくとご覧ください」

 シャイロットはそう言いながら、横たわるシシ姫の真横に行き中腰になった。
 シシ姫が目にしたものは、激しくいきり立ち天井に向かって反り返った竿のようなイチブツであった。

「おおっ!これが男か!?これが男と言うものか?何とすごい形を……」
「驚きましたか。それは無理もないでしょう。初めてご覧になられるのですから。さあ、遠慮なく触ってご覧なさい」
「そ、そんなもの触れません!」
「そうおっしゃらずにぜひお触りください。触ってみて男とはどういうものかご自分の手でお確かめください」
「本当にいいのか?」
「どうぞどうぞ」

 シシ姫は恐る恐るシャイロットの硬く怒張したイチブツをそっと触れた。

「握ってご覧なさい」
「……」
「いかがですか?」
「おお、何という硬さ!シャイロット、男とは皆このようなモノを持っておるのか?」



第4話

「はい、男は皆持っております。ただし、男によりまして、長さ、太さ、硬さ、先の大きい小さい、色艶などかなり違います」
「ふ~ん、そうなの……」
「さあ、シシ姫、あなたのその愛らしいお口でこの太い剣をお含みください」
「えっ!?そんな恥ずかしいことできません!」
「いいえ、していただきます」
「男と女は皆しておるのか?」
「はい、男女の営みを経験した女性なら多かれ少なかれ行なっているはずです。宮中の者も民もすべて」
「そうか。では少し恐ろしくはあるが私も口に含んでみるとしよう」

 ベッドに座っているシシ姫の前にシャイロットは立ち、彼女の目前にそそり立った剣を示した。
 大きな剣が目前に迫り、シシ姫は少し緊張した面持ちである。
 口にするのをためらうシシ姫を、シャイロットは優しく髪を撫でてやりながらそっと促した。
 シシ姫の唇が開いた。
 ところが唇の開き方が実に慎ましやかで、とても咥えられそうにない。

「シシ姫、もっと口を大きく開いて」
「う~ん……口に入らない……」

 たくましく反り返った竿はシシ姫の目前で隆々とした姿を呈していた。
 太い幹の先端はまるで兜のようにエラが張ってピンク色に輝いている。
 シシ姫の幼い口はついにカリの部分をかっぷりと咥え込んだ。

「そう、それでいいんです。さあ、咥えたまま口を上下に動かしてみてください」
「ん、ん、んぐ……」

(クリュンクリュンクリュン)

 シシ姫はシャイロットに促されて、さらに深く咥え込んだ。

「う……これでいいのか?」
「そう、それでい……いいんです。とてもお上手です。じゃあ次は舌を使って舐めてみてください」
「え?舐めるのか……?」
「はい」

(ペロリペロリペロリ……)

「おお~、シシ姫、それでいいんです。そのまま続けて」

(ペロリペロリペロリ……)

「くうっ!おお、お上手ですよ」

「そうか?それは嬉しい」

(ペロリペロリペロリ……)

「ねえ、シャイロット……舐めているうちに先程よりもひときわ硬くなって来たような気がするのだが……」
「うぐ……うう……は、はい、男は興奮すると剣がどんどん大きくそして硬くなって行くものなんです」
「ほう、変わった生き物なのね」

「では、シシ姫。お互いに舐め合いましょう」
「舐め合うとは?」
「はい、正式にいうと『シクスナイン』という性戯なんです。お互いに気持ちを高める効果があります。姫と私とは反対を向いて寝転びます。では早速に」
「うん、分かった」

 シシ姫は横向きに寝転び、反対方向を向いてシャイロットが横になった。
 ふたりはそれぞれが持っている『剣』と『鞘(さや)』をお互いの唇で丁寧に舐め合った。
 シシ姫がまだ初心であるがゆえに、従順であり大胆にもなれた。
 少し慣れた頃の方がかえってその恥かしさを知り、羞恥で顔を染めるものなのかも知れない。



第5話

「ん、んぐ、うぐぐ……ううう……」

(ペチョペチョペチョ)
(ジュポジュポジュポ)

 やがて気持ちが昂ぶってきたシシ姫が、初めての快感に魅惑され、口の動きを止め呆然としていたが、シャイロットに促され再び剣をもう一度咥え込んだ。

 剣が恐ろしく怒張しシャイロットの腹に当たるほど反り返った頃、シシ姫の谷間は洪水かと思うほどびしょ濡れになっていた。
 シャイロットはシシ姫に優しくささやいた。

「シシ姫、それではいよいよ結合の儀式を行ないます。こちらを向いてお座りください」

 昨今では、女性が初めて男と交わる場合、正常位で行なうと言うのがごく一般的だが、この国では『対面座位』で処女を捧げるという慣習があった。
 シシ姫とシャイロットは互いに見つめ合った。

 シャイロットはシシ姫にくちづけを交し耳元でそっとささやいた。

「シシ姫、あなたはどうしてそんなにお美しいのでしょうか。私は今夜、間近で姫を見て恋をしてしまいました」
「まあ、嬉しい……シャイロット、私もあなたを好きになってしまいそう……」
「シシ姫……」
「シャイロット……」

 ふたりはつよく抱き合った。
 シシ姫の恥丘にシャイロットの硬くなった剣が触れた。

「シシ姫!」
「シャイロット!」

 ふたりが相手の名前を呼び合った次の瞬間、シャイロットの怒張した剣はシシ姫の濡れた谷間に突き刺さった。

「ああっ!!」
「シシ姫……」
「あああっ、これが男と女の愛の営みなのね……ああ、凄い……あっ、でも少し痛い……」
「シシ姫、最初は少し痛いかも知れませんが直ぐに慣れるでしょう。しばらくご我慢のほどを」
「あっ、ううっ、い、痛い……引き裂かれそうなほど痛い……で、でもその反面なにか違う感覚が……ああっ……」

 まだ先端しか挿入していなかったシャイロットは腰を前面にグイと突き出した。
 肉の剣がさらに奥深く食込んでいく。

「ああっ!痛いっ!!」
「姫、その痛みを越えれば、やがて天界を舞うような快感が訪れます。今しばしのご辛抱を」
「わ、分かった。で、でも、う、ううっ、おおおっ!す、すごく太い……」

 シシ姫の向かい側に陣取ったシャイロットの腰が忙しく動きはじめた。
 シシ姫の太股の裏側はシャイロットの鍛え抜かれた鋼のような太股ががっちりとガードしており、脚を閉じ合わせられないシシ姫はシャイロットの激しい攻撃に身を任せるしかなかった。
 シャイロットが突き上げるたびにシシ姫の身体は波を打ち、豊満な乳房はシャイロットの厚い胸板に触れた。
 弾力性のある乳房の中央で揺れるサクランボをシャイロットは口に含んだ。
 そして舌で優しく転がせる。

(チュッ)

「ああっ……気持ちいい……シャイロット……」
「シシ姫……あなたはどうしてこんなに素晴らしいのだ……」



第6話

 激しく突き上げられているうちに、次第に痛みは薄らいでいき、ほのかな快楽の灯火がぼんやりと見えて来た。
 そんな矢先の乳首への愛撫。
 上も下もまるで火が点いたように熱い。
 シシ姫は生まれて初めてもだえた。
 あえぎ声すらまだ幼く、どこか頼りなさげだ。
 だが、そんなシシ姫の無垢さが、シャイロットにいっそうの昂りを与えた。

(グリュン!)

シシ姫の秘部に食い込んでいた肉の剣はひときわ大きく膨らみ、硬さを増した。

「ああっ!すごい!シャイロット!んん、私、本当におかしくなりそう!んん、はぁ~、ああっ!!」

「シシ姫、ううう、体位を……うう、体位を変えましょう……」
「体位とはなんだ?」
「ふたりの姿です……ふうふうふう……姫は四つん這いになってください」
「そんな恥かしい姿はできません」
「いいえ、なっていただきます」
「んもう~、シャイロットって強引なんだから~。それに今の格好、結構気持ち良かったのに~」
「ははは、四つん這いだと、また違う気分が味わえますよ」
「そうか。では……」

 もじもじと恥じらいながらも四つん這いになるシシ姫。
 まるで白桃のような臀部に手を添えたシャイロットは、そそり立った肉の剣を一気に押し込んだ。

(ズズズンッ!)

「ああっ!!シャイロット!!」
「いかがですか?シシ姫。背後から挿し込まれた気分は」
「あぁ……まだよく分からないわ……」
「痛みはありますか?」
「痛みはほとんどない……」
「それは良かった。では、参りますよ」

 シャイロットはシシ姫の腰をしっかりと抱えると、腰を前後にグイグイと動かせた。

(ヌッチョヌッチョヌッチョ)

「んん……あぁ~……ああっ……」

 処女とは思えないほどに潤った秘裂は、膨張した肉の剣をしっかりと受け止めた。
 そして静寂の部屋にかすかに響く淫靡な水音。

(グッチョングッチョングッチョン)

「はぁはぁはぁ……ああっ、んあ~、いやぁ~……ああっ……」

 シャイロットの腰はリズミカルに前後運動を繰り返している。
 時々止まり数秒停止したかと思うと、急に激しい突き。
 そして回転を加える。

「ひゃあ~~~っ!」
「ふふふ、回転技はかなり効くみたいですね?では逆廻りで」

 シャイロットの剣は右回りから左回りに切り替わった。

「あぁ~~~っ!」

 シシ姫はいつしかシャイロットの腰の動きに合わせ、わずかだが自ら腰を動かし始めていた。
 それはシシ姫が無意識のうちに行なっていた自然な動作であった。

 突く、突きまくる、こねる、こね回す……
 パワー溢れるシャイロットの攻めに、シシ姫は腰を振り、シーツを引っ張り、激しいよがり声を発していた。

「ふうふうふう……では、シシ姫、いよいよ、ラストです……ふうふうふう」
「あぁ……」



第7話

 シャイロットは四つん這いになったシシ姫を抱き起こし、仰向けに寝かせた。
 いつしか破瓜の痛みも薄れ、快感の極地をさまようシシ姫は再びシャイロットに抱きしめられた。

(チュッ)

 恥かしくて目が開けられないシシ姫に唇に熱いくちづけを交わす。
 そしてシシ姫の両足をグイと抱え上げた。
 シシ姫の膝がグイと海老のように曲げられた。
 見事に反り返った肉の剣は、充分に潤ったシシ姫の淫裂にそっと宛がわれた。

(ズギュン!)

「あああ~~~っ!」

 ついに肉の剣はシシ姫の最深部まで到達した。
 腹の奥深くにズンズンと入ってくる感覚が堪らない。
 シシ姫は今夜様々な官能を体感したが、おそらくこの感官が最高であろう。
 もっともっと突いて欲しい。
 もっともっと擦って欲しい。
 でも姫ともあろうものが、そんなはしたないことは口にしてはならない。
 口にこそ出さなかったが、その気持ちが自然と態度に現われた。
 シャイロットの動きに合わせて、腰を吸盤のように吸いつかせ始めたのだ。
 そんなシシ姫の心の内をいち早く察知したシャイロットは、機転を利かせて腰を激しく動かせ始めた。
 もちろん単純に縦に動かせるだけではなくて、適度に回転も加えた。

「あっ、あっ、どうしましょう……私、あっ、あっ、あっ、どうしましょう……」
「姫、どうなさったのですか?」
「何か気持ちが良過ぎて、おかしくなってしまいそう……ああ、あっ、ああっ、どうしましょう」
「気持ちを押さえることはありません。声を忍ばせる必要もありません。姫の感じたとおり従順に態度に出せばいいのです」
「あぁ、あぁ、あぁ、あぁ、すごい、すごい気持ちがいいわ……あっ、あっ、私、どこかに、あっ、あっ、あっ、行っちゃいそう……ああああああああ~~~~~~!!」
「シシ姫!おお、何と素晴らしい蜜壷であろうか!私の剣が溶けてしまいそうだ!ああ、姫、あなたが好きだ!私はもうあなたの虜になってしまった~!」
「シャイロット……私もよ……」

 シシ姫はまるで雲の上から飛び降り、大空を舞うような不思議な感覚に襲われた。
 ちょうどその頃、我慢に我慢を重ねていたシャイロットもついに限界を越えようとしていた。
 おそらくシシ姫が達するのを見てから、自らも行こうと今まで自らを自制していたのであろう。

 かくして、シシ姫の18才前夜における破瓜の儀式は無事終焉を告げた。
 シシ姫はシャイロットに抱きしめられて、心地良い眠りに落ちていた。
 シャイロットが先に眠った、という言い伝えもあるが、それはさだかではない。


 それから1か月後、ふたりはめでたく結婚し、その後可愛い子供を授かった。
 そして、10年後、シャイロットは王位を承継し、後世に語り継がれるほど立派な国王となった。
 その陰には常にシシ姫の深い愛情と内助の功があったことを忘れてはならない。



















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