第二話 「はっぁ……車井……気持ちがようなって来たぞ……もっと強く揉め……あっ……」 しずか姫の頬はにわかに紅潮し始めていた。 車井はしずか姫の白くふくよかな胸を高価な陶磁器でも扱うかのように丁重に揉み解す。 「ああ、車井、気持ちがいいぞ……」 「姫、それがしは男ゆえ分かりませぬが、胸も凝るものでございますか?」 「よけいなことを聞くでない。黙って揉めば良いのじゃ。ところでちょっと聴くがのう?」 「ははぁ」 「噂によると、車井は女官のめぐみやありさたちとたいそう仲が良いようじゃな?」 「いいえ、滅相もございません」 「おっほっほ、隠さずとも良い。すべて供のものから聞いておるわ。で、もう抜き差しならぬ関係か?」 「とんでもございませぬ。懇意にはしておりますが、そんな仲ではございませぬ」 「そうかそうか。そうむきにならずとも良い。ちょっと聞いてみただけじゃ。ああ…それにしても、車井はおなごの乳を揉むのが上手いのう。ちょっとおかしゅうなって来たわ。ああ……」 しずか姫の桃色の乳輪は控えめだった。 ふくよかな乳房に控えめな乳輪と愛らしく勃起した乳首は胸全体の絶妙な均衡を保ち、この世の物とは思えぬほどの美しさであった。 「車井、乳首を吸ってたもれ」 「いくら何でもそればかりは……」 「わらわの頼みが聞けぬというか」 しずか姫はキッと目を吊り上げた。 「ふうむ、仕方ござらぬか……」 車井は困り果てた表情を浮かべながら、しずか姫の乳首を遠慮がちに吸いつく。 「も、もっと強く吸うのじゃ……」 観念した車井は少し強めに柔らかな先端を唇の中に引き込んだ。 「ああっ!」 身体に火が点いたように慌てふためくしずか姫。 それでも車井は唇を離すことなく吸い続ける。 口の中で硬くなっていくしずか姫の乳首を転がしながら味わっているようだ。 「あぁぁぁ……車井……そなたの舌はまるで生き物のようじゃ……おおおっ……痺れるようじゃ~……」 「姫……」 「ぁぁぁぁあああ、はぁぁぁぅん~」 ジュルジュルと音を立てて吸い続ける車井にしずか姫の股間はびっしょり濡れてしまっていた。 そう、女性は未通女であっても非処女であっても感じると同様に濡れるのだ。 しかし未通女で世間知らずのしずか姫がそんなことを知るはずもない。 「車井、ここがおかしゅうなって来た。見てたもれ」 そういうなり突然着物の裾を捲ってしまった。 車井の目前には絹の湯文字からニョッキリと覗いた眩しいばかりの透き通るように白い太股があった。 当然ながら当時はまだショーツなどがなかった訳で、湯文字(腰巻き)を腰に巻き、その上に肌襦袢を羽織っていた。湯文字は一般的には木綿であったが、さすが一国一城の息女ともなると、高級な絹織であった。 近代になって惜しげもなくスカートからはみ出た女性の脚を見る機会も増えたが、当時は女性が足を見せることなどとんでもないことであった。 「車井、ここを見てたもれ。何か様子がおかしいのじゃ」 と、しずか姫は湯文字の奥を指し示した。 そこはまさに女性の秘所。 畏れ多くも配下の者が姫君の秘所を見ることなどできない。 「姫、それは無理というものでござる。その場所は姫が将来ご結婚されたときに、大切なお婿様にお見せされるべき場所でござる。いかに姫の仰せであってもご遠慮つかまつる」 「まあまあ、車井、硬いことはいうな。姫からのたっての願いじゃ。ぜひに見てたもれ。病かも知れぬよし」 「病とな……?ううむ……致し方ござらぬ。なれば少々拝見いたしましょう。ではご免!」 というなり、車井は姫の着物の裾をまくり、襦袢をかき上げ、湯文字まで広げてしまった。 しずか姫の下半身に視線を移すと、そこには雪のような素肌の中にうっすらと茂った若草が目に入った。 車井は思わず呆然と見惚れてしまった。 無意識のうちにごくりと唾を飲む。 処女特有の甘酸っぱい香りがプーッンと立ち込めた。 車井のしぐさをつぶさに見ていたしずか姫は空かさず車井に命じた。 「車井、その茂みの当たりがおかしいのじゃ。ちょっと調べてたもれ」 車井は緊張のせいで額から汗が滲んでいる。 「かしこまりました……」 車井はしずか姫の命令に従い、丘陵に茂った若草をかき分け、さらにその下の薄紅色に合さった秘め貝をゆっくりと押し広げた。 そこにはわずかばかりの蜜が溢れていた。 「姫、安心なさるがよい。病ではござりませぬ。清き水が溢れておりまする」 車井はにっこりと微笑んだ。 ところがしずか姫から驚くような返事が返ってきた。 「安堵したが、その湧き水とはいったいなんじゃ?車井、湧き水を指ですくって一口舐めてみい」 「な、なんと!水を舐めよと」 「嫌か?」 「いえいえ、嫌ではございませぬが」 「嫌でなければ飲んでみい。遠慮など要らぬ。さあ早く飲め」 「は、はは~」 前頁/次頁 |