第7話“野獣の抽送”

 衣服の着けていない私が若い男に押し倒されその後犯されるまで、多くの時間を要しなかった。
 ましてやベッドや床と違って肘のあるソファである。
 追い詰められた私が逃げようともがいても、肘が邪魔をして容易に逃れることはできなかった。

「やめて~~~~~~~~~!!」
「大きな声を出すな!!」

 小野原は慌てて近くにあったタオルを私の口に詰め込んできた。

「うぐぐぐっ!!うぐっ!!」

 足をばたつかせてかわそうとするが、男は華奢に見えてもやはり力がある。
 両膝を無理やりこじ開けられ身体を寄せてきた。

「ううっ!!うぐぐぐぐっ!!」
「大人しくするんだ!!」

 小野原は私の口を手で押さえながら、もう片方の手で私の乳房を乱暴にまさぐってきた。
 それは愛撫などというものとは程遠く、ただ力任せに激しく揉みしだくだけであった。

「うううっ!!うううううっ!!」

 小野原の息遣いが激しさを増した。
 しばらくすると怒張したものを股間に密着させてきた。

「!!」

(グググッ・・・ズニュッ!)

「んぐっ!!んんんん~~~~~!!」

 小野原のそれは信じられないほど硬く、まるで鉄柱のように感じられた。
 身体に痛みが走った。

 小野原はソファの端っこに私を追い詰め、すごく力で私を圧迫してきた。
 まるで野獣のような荒々しい抽送が繰り返され、痛みが私を支配した。

「うううっ!!」
「はぁはぁはぁ!!」

 やがて男の一人よがりな欲望は私の中でさく裂した。
 熱い液体が膣内に充満するのを感じた。
 せめて放出時だけは膣外でと願ったが、それすらも叶えられなかった。

 その日は小野原が動揺していたせいもあって、キャンバスに筆を走らせることはなかった。
 結局絵が完成するまでという約束で、私は仕方なく小野原の家へ通うことになった。



 そんな出来事が発端となって、私は同じマンションに住む美大生の小野原と肉体関係を持つこととなってしまった。
 やがて密会は小野原の部屋だけにとどまらず、時々彼が私の部屋に訪れるようになった。
 小野原はわざと夫のベッドに私を誘って私を抱いた。
 それだけは許して欲しいと懇願したが、彼は許してはくれなかった。

 いつしか私は若い彼の肉体に溺れてしまい、絵が完成した後も彼を拒むことができなくなっていた。

 次第に小野原の私に接する態度も軟化しとても優しくなっていた。
 先週の誕生日にも小野原が来訪し、驚くべき出来事があった。

「奥さん、お誕生日おめでとうございます。これ・・・受け取ってください・・・」

 と言ってリボン付きの箱を手渡された。


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