恋人の惠は、男をそそるために生まれて来たような女だ。
しかし、豊は惠の従順な性格が何よりも気に入っていた。 寒い日は、いつも暖かい部屋で、ソファーに座りながらビデオを一緒に見る。 一杯のワインを飲み、肩を抱きながら、手を重ね、長い時間を掛けてキスをする。 豊はソファーから立つと、膝を揃えて座る惠の前にひざまづいた。 真っ白いソックスに包まれた惠の23cmの足は小さい。 じっと足のいとおしさに豊は視線を留める。惠が恥ずかしそうに足を引く。 豊はそっと足先を持つ。 黙って靴下を脱がせにかかる。 小さな爪先から惠の香りが微かにする。 惠の足なら汚くはない。 ゆっくりと足をヌードにする。 足の指もかわいい。 惠が恥ずかしそうに足の指を曲げた。 しかし、惠の恥じらいの態度に反し、足の爪の深紅のマニキュアは、入念に塗られてきたようだ。 まるでこのことを予期していたように。 (惠だって、身体の準備をしてきている) それが分かるだけで豊は嬉しかった。 履き替えてきたような、真っ白い靴下もそれを示している。 惠の細い足の甲に豊はキスをした。 冷たい足先を少しでも温め、かさかさとした踵をマッサージするように手で何度も何度もさする。 まるで一番の宝物のように…… 豊はいとおしげに右足を両手で持ち上げた。 足の小指を口に含んだ。 まるで乳首のような小指を口の中でしゃぶると、惠が声を低く漏らした。 豊は軽く小さく噛んだ。 飼い犬が飼い主にじゃれるように…… 「痛い」 惠は声を上げた。 噛まれることは分かっていたはず。 その愛らしい惠の声も好きだ。 豊は膝頭を優しく撫でるとキスをした。 短いのスカートの裾に指が偶然掛かる。 純白のスカートに隠れていた同色のレースのスリップがちらりと覗く。 ゾクッとするほど美しい。 豊は満足だった。 惠の膝の形とふくらはぎの窪みを口と目で覚え込むように舌を這わせる。 お行儀良く閉じていた惠の膝が少しずつ割れていく。 スカートの裾が次第に乱れ、豊にしか聞かせない愛らしいあえぎ声が漏れる。 その声を押さえよう押さえようと惠が努める。それはいつものことだ。 太股に少し手を滑らせると、惠の太股の奧の白い物が一瞬目に入った。 惠がスカートを押さえる。 豊は、膝の柔らかい部分に舌を這わせながら、自分の高まりを感じていた。 男の欲求で言えば、いつだって惠に押し込みたかった。 ただ、できれば一緒にいけるように努力しようと思い直すのだ。 完 |