「もう~、違うやん~・・・腰がすごくええから腰が抜けそうになったんやぁ・・・ん?あ、そうか。あはは~『腰あぁん』言うたんが『こしあん』に聞こえたんやね?あはは~、あぁおかしいわ~。もう俊介言うたら、せっかくええとこやのに気合抜けるやんかぁ~・・・」
第7話
枕元の灯りが惠の騎乗位で揺れるシルエットを映し出した。
官能に酔いしれる女の姿はひときわ美しく輝いた。
なだらかな美の曲線を下からのアングルで眺める俊介。
気持ちが一段と昂ぶっていく。
ごく一般的な騎乗位のことを、正式には『時雨茶臼(しぐれちゃうす)』 という。
時雨とは、濡れた結合部が男の目前に晒されるという意味があるらしい。
「うわぁ~、すごい!惠の中に入ってるのが見えてるぅ~。」
俊介は首を少し上げて、惠との結合部分を覗き込んだ。
「いやぁ~ん!見たらあかん!恥ずかしいやんか!」
「だって惠とのの結合場面、見たいんだもの~。」
「そんなぁ!そんなん俊介ひとりでずるいわ~!」
惠はそういうと騎乗位のまま、俊介に覆いかぶさってきた。
ふたりの結合部を俊介に見られてしまったことで、急に羞恥心がを煽られ思わず前屈してしまったのだ。
この前屈騎乗位を『百閉(ひゃくへい) 』といい、感極まってきた女性が男性に甘える場合、自然にこの体位になることがある。
惠は前屈したために、クリトリスが俊介の恥骨に触れ、新たな快感が芽生えてしまった。
触れた部分を無意識のうちに押しつけ、腰を前後に激しく動かした。
「あぁぁぁ~~~・・・俊介ぇ~・・・ええわぁ~~~・・・すごぅええわぁ~~~・・・あん~・・・あん~・・・ふぁぁ~~~~~・・・あぁぁぁ~~~・・・!」
「め、惠ぃ・・・」
髪を振り乱し、俊介の上で悶える惠。
俊介もじっとしていられなくなって、惠のリズムに合わせて、腰を小刻みに動かせる。
むさぼる唇と唇・・・
激しく求め合う身体と身体・・・
(チュッ・・・チュチュチュ・・・)
(グッチョグッチョグッチョ・・・)
「んぐっ・・・ううん~・・・」
(ムチュッ・・・チュッ・・・)
惠は落ちてくる髪を指でかきあげキスを続けた。
俊介は惠の背中を愛撫しているが、ときおり尻にも手を伸ばし円周を描いている。
「はぁはぁはぁ・・・め、惠・・・」
「はぁはぁはぁ・・・なに?・・・」
「深く入れたい・・・」
「どないしたらええのん?」
「もう一度、ふつうの騎乗位になって。」
「うん・・・」
惠は結合したまま、前屈していた上体を起こし垂直に座りなおす。
俊介は惠の腰に手を添えて、腹に力を入れた。
「あぁ・・・俊介ぇ・・・すごっ!」
俊介の腹部がググッとせりあがりブリッジを描いた。
「あぁぁぁ~~~・・・ふこう(深く)入ってくるぅ~・・・」
惠がゆっくりとリフトアップされていく。
「あっ・・・あっ・・・あっ・・・ああっ・・・!」
俊介は腹筋で惠を持ち上げ、ユサユサと揺らし始めた。
惠が落ちないように、膝はしっかりと押えられている。
「あぁぁぁぁぁぁ~~~!すごぉ~~~!いやぁん!奥へ食込んでくるぅ~~~!」
「うんうんうん・・・うんうんうん・・・」
(グニッ・・・グングングン・・・)
「あっ!俊介ぇ・・・あかん!気持ちよすぎるっ!あぁん!どないしょ!あかん!あぁぁぁぁ~~~!」
「はぁはぁはぁ・・・うんうんうん・・・」
第8話
俊介の怒張したイチブツは惠の中に収まり切らず、はみ出た幹が愛液に濡れそぼりてらてらと光り輝いている。
ブリッジと言っても、俊介はあまり高く反り返らないように心掛けた。
高く反り返り過ぎると、乗っている者に不安を与えてしまい、逆効果になるからだ。
俊介はそんな細やかな心配りの出来る男性であった。
女性は身体がわずか2、30センチ浮くだけで、公園のシーソーのような浮遊気分が味わえる。
だが俊介の場合、シーソーのような単調な動きではなかった。
惠を高々と上げた後、腰を小刻みに振動させたり、前後に揺すったりと、実に多彩な動きを披露した。
惠の感度は益々冴えわたっていき、無意識のうちに喘ぎ声も次第に大きくなっていった。
「いやぁん~!うち、浮いてるやんかぁ・・・恥ずかしいわぁ~・・・あぁ、あぁ、どないしょう~・・・あああっ、あぁ、あぁ、気持ちええっ!ああぁ、すごくええわぁ~・・・」
「ぼ、僕だってぇ・・・」
(グニュグニュグニュ・・・ヌッチャヌッチャヌッチャ・・・)
惠は髪を振り乱しているうちに、バランスを崩してしまった。
「きゃぁ~~~!!」
「わあっ!!」
倒れそうになった惠を抱きかかえる俊介。
態勢は偶然に惠の背後に俊介が廻ってしまった。
「惠・・・」
「え・・・?」
「後から入れたい・・・」
「うん・・・」
俊介のリクエストに応えて、惠は四つん這いの態勢をとった。
「これでええ?」
「うん、いいけど、もう少しお尻を上げて・・・」
「こう・・・?」
惠はベッドに肘をつき、尻を高々と上げた。
「うん、それでいい。」
俊介は惠の腰の両側を支えながら、いきり立ったイチブツを亀裂に宛がった。
すでにたっぷりと潤った容器は、容易にイチブツの進入を受け入れた。
(グッ・・・ググッ・・・グググ・・・)
「あぁ・・・」
「うっ・・・」
俊介のピッチは遅い。
ゆっくりとした重厚な攻めで腰をピストンさせている。
「あぁ・・・あぁ~・・・」
恵がときおり、甘い声を奏でる。
20回ほど反復運動を繰返した後、俊介は奥に突き当たった時に動きを止めた。
そしてゆっくりと亀頭を旋回させた。
(グリグリグリ・・・)
「ああぁぁぁぁぁ~・・・」
奥壁が擦れている。
「あぁ・・・!そ、そこ!そこすごぅ感じるっ!ひぃ~~~!!」
俊介は恵の予想以上の反応を見て、奥壁をいっそう激しくかき回す。
スクリュー技を浴びた惠は、髪を乱しシーツを掻き毟っている。
「あぁぁぁぁぁ~~~・・・そこ!そこ、すごい!あぁぁぁぁぁぁ~~~!しゅんすけぇ~~~~~!!」
(グルングルングルン~、グルングルングルン~)
俊介の額から汗が一滴、惠の背中に滴り落ちたが、惠は全く気づかない。
第9話(最終回)
俊介は指でそっと汗を拭った。
「はぁはぁはぁ・・・惠、体位変えようか・・・惠の顔を見ながらしたいから・・・」
俊介の言葉に惠はこっくりうなずいた。
惠は俊介の方へ向きを変えた。
「仰向けに寝て・・・」
「うん・・・」
俊介は仰向けになった惠の上に重なり、惠の膝を大きく折り曲げた。
海老のようになった惠を抱え直す俊介の動きは実に機敏だ。
体位移行時に一瞬萎えてしまう男性もたまにいるが、俊介の場合、肉棒は萎縮するどころか一際大きく、そして硬く怒張していた。
それは惠の魅力が大きな要因を占めていたが、切れ目のないスムーズな体位移行もプラスに働いた。
怒張した肉棒は海老のようになった惠の亀裂に押し込まれた。
(ズニュッ・・・)
「あぁ~・・・」
挿入はじんわりと、しかし、その後のピストンは実に軽快だった。
俊介に惠を抱きしめ唇を重ねて小刻みに腰を動かした。
惠は無意識のうちに俊介の背中に両手を廻し、ときおり、俊介の髪を撫でた。
「んっ・・・うんっ・・・ふぅん~ふぅん~・・・うぅん~・・・」
惠は唇を重ねているため、声は出せなかったが、鼻から甘いうめきを漏らした。
男は女の甘い声を耳にすると、一段と元気になっていく。
俊介は惠から唇を離した。
「ああっ・・・!惠ぃ!あぁ、もうイキそうだ~!」
「あぁん~、うちかてもうあかん!めろめろやぁ~・・・あ!ちょっとイクのん待って~な!」
「・・・?」
「もっぺん体位変えよ~な。」
「え?屈曲位だめなの?」
「そんなことないねんけど、うち、最後はやっぱり騎乗位でイキたいねん。」
「うん、分かった。」
フィニッシュは屈曲位で意気込んでいた俊介だけに、少し不意を喰らった形になったが、愛しい惠の注文だけに、俊介は笑顔でうなずいた。
仰向けになった俊介は直ぐに惠を迎え入れた。
惠の秘密の壷はもう十二分に潤っている。
惠は目を閉じて、その感触を愉しむかのようにゆっくりと腰を沈めていく。
(グジュ・・・グチュチュ・・・ズニュッ・・・)
「あぁ・・・」
「あっ・・・」
ふたりの口から同時に熱い吐息が漏れた。
先に動き出したのは惠だった。
膝を使って腰を上下させている。
俊介もじっとしていない。
惠のリズムに合わせ、腰を微妙に動かせている。
ふたりの呼吸はぴったりと合っている。
呼吸の合った結合は予想以上の快楽を生み出すことがある。
「あぁ、俊介ぇ・・・すごぅええわぁ~・・・あかん!もうイクかも知れへん!」
「はぁはぁはぁ、僕もかなりやばい・・・」
腰の動きどんどんと加速を増していく。
「ううっ!惠の中で発射していい!?」
「ええよぉ~!あぁぁぁぁ~!しゅ、俊介ぇ~!うち、イクッ!あかん!もうイクッ!!いやぁ!あぁん!あぁ!!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~イクぅ~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
「おぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~!!!!!」
「ものすごぅええ~~~~~~~!!!!!あぁぁぁぁぁぁ~~~~~!!!!!どないしょお~~~~~!!あかん!!良すぎて腰抜けそうやっ!!腰がぁ!腰がぁ、あぁん!!!!!こし、あぁん~~~~~~~~~!!!!!」
完
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