『めぐみ 第2楽章』

Shyrock作




 第2楽章が静かにプロローグを奏で始めていた。

 ホテルのベッドは暗かった。
 蒼太はめぐみの股間に顔を埋めていた。
 膣からは男と女の体液が溢れていた。
 慎み深く閉じていためぐみの亀裂は、第1楽章でもうだらしなくなっている。
 陰唇が中をさらけ出している。
 蒼太は舌ですっとすくった。

「あっ……」

 めぐみが悲鳴を上げた。
 最初は奥深く潜んでいた敏感な部分も、もう感じやすくなっている。
 もう一度蒼太は舌ですくった。
 めぐみが反応する。
 それから大胆に舐め始めた。
 熟した女の性の匂いと男の性の匂いが、蒸せるように鼻をつく。
 そこは赤く腫れぼったくなり、男と女の体液でぬかるみのようになっている。
 蒼太の口が女に触れる。吸った。強く。
 だらしない陰唇が口に吸いつく。長く伸びる。
 熟れきった陰核にストレートに刺激が加わる。
 めぐみが甲高い声で喘いだ。絶叫した。
 身体がピクピクと反応し、
 太股の間の蒼太の首を強く絞めた。
 蒼太に歓びを伝えるために。

 蒼太は太股を振りほどく。
 局部に軽くキスをするとめぐみに添い寝をした。
 手を取り、そこに導いた。
 口には出さなかったが、手だけを重ねることでめぐみは意図を悟ったはずだ。

(自分で触って、してごらん)

 蒼太は無言で伝えた。
 蒼太は手を重ねた。
 一瞬躊躇したが、めぐみは欲望には勝てなかった。
 身体の火照りを自分で満たすように、めぐみの指が身体の中にヌルッと入る。
 ハアハアという慎みのない吐息と共に、めぐみは手を両足で強く挟み、営みを始めた。
 蒼太に営みを見られていることで、気持ちも昂ぶっているようだ。
 大人の女の独り寝の楽しみに、めぐみは没頭し始めた。
 巧みな手の動き、腰の動き……。

 蒼太はベッド脇の電気をパッとつけた。
 ベッドが明るくなる。めぐみが驚いたように手を止めた。
 とろんとした目つき、髪の乱れ、足の開き、股間の手、すべてがあからさまになる。
 崩れ始めためぐみの身体は熟れ、肌が火照っている。

「きれいだ」

 蒼太は言った。
 10代の娘のツヤツヤした肌よりも、めぐみの肌の方が艶がある。
 まして情事の後、秘められた女の営みの最中の表情は、男の劣情を満足した。
 めぐみは恥じらいをごまかすように、蒼太に手を伸ばした。
 そうせざるを得ない。
 十分に固さを回復していることを確かめると、自ら蒼太の身体の上に乗った。
 それは熟れた女の身体には必要な物だ。
 まして発情している女には……。

 蒼太はめぐみが乱れやすいように、後ろ手でベッド脇の電気をまた消した。
 暗くなった。
 めぐみのシルエットと匂いと重さが蒼太の身体の上を動く。
 めぐみは快楽の源を男にこすり付けるように前後に動き始めた。
 セックスと言うよりは、まるで蒼太の身体を借りて登り詰めるように。

(触ってごらん)

 蒼太はめぐみの手を再び導いた。
 再び営みをさせようとした。
 手を導くと、めぐみは、蒼太の目前で、腫れぼったい蕾を指で探り始めた。
 女の欲望は際限がない。
 蒼太の存在と自らの巧みな指の動きに、めぐみは一段と歓喜の声を上げ壊れるように前後に激しく身体

を動かした。
 髪を振り乱して、喘いだ。
 絶頂は近い。
 蒼太は身体を預けたまま、それを黙ってみていた。

 まもなく蒼太はくぐもった声を響かせて、下から突き上げるように腰を律動させた。
 ふたつの美しい旋律が3度の和音を奏で、やがて闇間に溶けて行った。









 


めぐみ















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