第3話 アンティークドールは見る見るうちに成長を始め、ついには人と等身大にまで大きくなった。 そればかりか、わずかだが皮膚が手足がピクピクと動いている。 (そ…そんなバカな……) 浩治は顔をこわばらせながらも、ひたすらその成り行きを見守った。 驚いたことに無表情なはずのアンティークドールが次第に柔和な表情に変化し、いつしか球場で人形をプレゼントしてくれた例の女の子の姿になっていた。 (まさか……オレきっと夢を見てるんだ……) 女の子はテーブルから下り、浩治が座っているソファへと近づいた。 恐怖のあまり身体が思うように動かない。いや、まだ金縛りから解けていないのかも知れない。 浩治はその場から逃げ出そうとしたが、足が錘をつけたように重かった。 女の子はにっこりと微笑みながらささやいた。 「浩治さん…怖がらなくても大丈夫よ」 (怖がらなくてもと言われたって、人形が動き出せば誰だって怖いって……) 浩治はそうつぶやこうとしたが声にならない。 (うっ、声が…!?身体は動かないし、声は出ないし、オレいったいどうなったんだ!?) 「わたし、球というの。あなたのことが大好きだから、ここまでやって来たの……」 (ううう…そんな勝手な……) アンティークドールは球という名前らしい。 人形は、いや、球という名の少女は動くことのできない浩治に唇を重ねて来た。 (うううっ…ちょっ、ちょっと待ってくれ!) 顔をそらそうとしたが、やっぱり動かない。 球のやわらかい唇の感触が浩治を襲った。 しかも生温かい。温かさや感触は人間の女性と何ら変わらない。 その時、若草の萌える懐かしいような香りが浩治を包み込んだ。 浩治は唇を重ねているうちに、心が癒されていくような不思議な感覚を覚えた。 球は浩治を抱きしめ首筋にも唇を這わせた。 さらにはティーシャツをまくりあげ厚い胸板にもキスの雨を降らせた。 浩治は今まで女性との付き合いの中で、こちらから愛撫することはよくあったが女性からこれほど一方的に愛撫を受けることは記憶になかった。 (ううっ……この子は人形じゃない、間違いなく人間だ。だけどどうしてこの部屋に入ったんだ?錠だってかかっているのに……) と一応冷静な分析を巡らせてはみたが、それも打ち寄せる快楽の波にかき消されていった。 球の熱心な愛撫は、若い男を奮い立たせるには十分過ぎた。 188センチと巨漢の浩治、そしてそのかたわらに166センチの球。 第三者から見ればおそらく大型カップルのラブシーンにしか見えないだろう。 キスや愛撫を受けているうちに“男”は目覚め、驚くほど硬くなっていた。 当然その変化は球の目にも止まった。 球はにっこりと微笑みながら、硬くなったものをジャージーの上から触れてみた。 (うっ…そんなことしては……) 硬くなったものはひときわ硬さを増し、しかも大きくなっていた。 球がジャージーとトランクスをいっしょにずらせると、硬いものがニョッキリと顔を覗かせた。 球は硬いものをしっかりと握り締め、ゆっくりと擦りはじめた。 (うっうっ…そんな!) そして口を大きく開いて、カリの部分をパクリと咥えてしまった。 (くうっ!) (チュルチュルチュル……) (おおおっ…そんなこと~…) (チュバチュバチュバ……) (おおっ!すごっ……キク~ッ…!) まるで幼い子がキャンディーでも舐めるかのような仕種で、球はペロペロと美味しそうに硬いものを舐めた。 時には奥まで咥えてジュルジュルと吸い込む。 (そ、それはキツイッ!!) これにはさすがの浩治もたまりかねて、鯉が跳ねるように腰をビクンと震わせた。 金縛りはいつのまにか解けていたが、当の本人はまだ気づいていなかった。 (おおっおおっおおっ!すごく気持ちいい~!こりゃたまらない!) BACK/NEXT |
kyu |
ヒロイン球ちゃんのHP 『with G-P-z You's Photo Site』 ふだんOLさんでありながら 休日はレースクイーンやキャンギャルを こなすスーパーガール球ちゃん (モデル時は『川崎 優』さん) |
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