第3話「隙間から覗く眼」
何とか便所までたどり着いた安堵感から、我慢していた尿意がどっと押し寄せてきた。
急いで白無地の綿ショーツをずらし、スカートを捲り上げてしゃがみこむ。
(ふぅ……)
もえもえの緩んだ膀胱はしゃがみこむやいなや放尿を開始していた。
トイレ小屋に使用している壁の木材がかなり朽ちており、ところどころにわずかな隙間が空いている。
その隙間から、もえもえの排泄場面をじっと覗き見している眼があった。
それはこの小屋のあるじ木こりの源蔵であった。
彼はかなりの変人で人との付き合いを好まず、昔から山中で一人暮らしていた。
どこで生まれてどこで育ったか、彼の素性を知る者は誰一人としていなかった。
源蔵は大きな斧を軽々と担ぎ、のしのしとトイレに歩み寄ると、鍵の壊れた扉の前に仁王立ちした。
ギギギギ……
もえもえが放尿を開始した直後、木の扉が開いた。
「えっ……? だれ……!?」
何の前触れもなく突然開いた木の扉、そこに立っていたのは醜怪な笑みを浮かべた男であった。
恐ろしく背が高く、まるでプロレスラーのような体格をしてる。
用便中のもえもえは、予期せぬ侵入者に思わず言葉を失ってしまった。
「イッヒッヒ……俺のトイレを許可もなく使ってよいと思っているのか」
「きゃっ!! ドアを閉めて! 無断に使ったことは謝ります! ごめんなさい! でも、終わるまで……用が済むまで表で待っててください!」
膀胱にしっかりと溜まった小水は、たった今、放出が始まったばかり。
一度放尿してしまうと止めることはむずかしい。
特に女性は尿管が短くその部位の筋肉も少ないことから、排尿途中で止めることは男性よりも苦手なのだ。
「出て行ってください! お願いです!」
屈んで和式便所にまたがっているのですぐに逃げ出すこともできない。
源蔵はもえもえの首筋に斧を近づけ威嚇した。
「キャ~~~~~!!」
「おい、騒ぐな。騒いだらこの斧でおまえの首を掻き切るぞ」
「いや、やめて……殺さないで……」
トイレ小屋の悲痛な叫び声は、降りしきる雨のせいで、山小屋で休息をとるイヴたちの耳には届かなかった。
斧が接近し刃先がキラリと光っている。
「グッヒッヒ、俺に逆らわなければ殺さない……俺のいうとおりにしろ」
便器にまたがるもえもえの下腹部に突然源蔵は手を差し込んだ。
無防備な体勢のもえもえは首筋に斧を突きつけられていたこともあって、源蔵に従うよりほかになかった。
源蔵はまだ成熟していない少女の花弁に厳つい指をあてがう。
指が尿道口にあてがわれたため、放尿中の小水がまるで噴水のように多方向に乱れ飛んだ。
「きゃあ~~~! 変態っ!」
「騒ぐな~~~っ!」
斧を掲げて凄んでみせる源蔵。
凶器で威嚇されてはなすすべもなく、野卑な男の指に身を任せるよりほかになかった。
戦慄と恥辱に打ち震え、唇は青く変色し歯がカチカチと音を立てている。
「俺は小便を垂れ流す女のココを揉んでやるが大好きなんだよ……グッヒッヒ……」
「や、やめてぇ……」
膀胱に溜まった小水が少量になり、排泄の終わりが近づいていた。
それでも源蔵は尿道口から指を放そうとしないで、グニュグニュとこね廻している。
その手はすでに尿まみれになりぽたりぽたりと雫が垂れている。
「お願い……やめて……いじるのはやめて……」
「グッヒッヒ……触り心地がいいな。割れ目の周りが肉厚で上玉だな。毛がまだ十分に生え揃っていないがおまえいくつだ?」
「じゅ……16です……」
尿道口を揉み終えた指は、休む間もなく今度は肉裂に沿って動かし始めた。
クリトリスから会唇までの数センチの間を、行ったり来たりとごつい指が何度も往復する。
(クリュンクリュンクリュン……)
「い、いや……やめてください……触らないで……」
「おい、おまえの仲間は何人いるんだ?」
「は、はい……あと2人います……」
もえもえの肉裂をなぞる厳つい指。ぐいぐい開きながら擦る。擦りながら開いていく。
「仲間は全員女か?」
「はぁはぁはぁ……い、いいえ……男性が1人と……女性が1人です……」
「まだ若いのか?」
「あぁ……もうやめて、触らないで……」
「答えろ」
「は、はい……男性が28才で、女性が25才です……」
「おまえはいくつだ?」
「はぁはぁはぁ……16才です……」
「ふむ、まだ16か。男の経験はあるのか?」
「えっ……そんなこと……」
もえもえは困惑した。そんな質問に答えたくはない。
源蔵は小陰唇をギュッとつねり催促した。
「いたいっ! い、言います……言うからやめて……1人です……」