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敦子 |
第1話 「五年前の印刷物」 「主だった下着メーカーは今そろって事業の方向転換を行なおうとしています。女性の社会躍進とともにアパレルに求められるものも『セクシー』や『キュート』から機能性や動きやすさに変化し、スカートからパンツへ、スカートもパンツもヒップラインを出さないプリーツスカートやワイドパンツあるいはスカーチョ、ガウチョに移行し、下着も不要な色気や装飾を削いだ機能的で肌になじむナチュラルなものへと変化しつつあります。 しかしよく考えてみてください。女性すべてがそれらを求めているでしょうか。すべての女性が男性を意識せず機能優先しようとしているでしょうか。大手下着メーカーが方向転換を行なおうとしている今だからこそ『モテかわいい』路線を推進する我が社の存在意義があるのではないでしょうか。私は女性下着の『モテかわいい』路線が必ずや多くの女性の支持を集めるものと信じて止みません」 大輔がスピーチを終え一礼すると、株主総会会場は大きな拍手の渦に包まれ、絶賛する声が相次いだ。 「いいぞ!がんばれ~!」 「さすが本庄社長ですな。真逆の発想とはすばらしい。大いに期待してますよ~」 「私は賛成だ~!」 「大手アパレルの逆を行くとは面白い。これぞ本庄流だ」 大輔は深々とお辞儀をし壇上から降りたが、拍手は一向に鳴りやまなかった。 「拍手喝采がすごいですね。社長は株主の皆さんに愛されてますね」 「あんまり冷やかすなよ」 スピーチを終えて壇上から下りた大輔に、秘書の敦子がにっこりと微笑む。 株主総会とあって、黒のスーツ、白いブラウスに黒のパンプスと、ふだんよりシックにまとめている。 「実は株主の皆さんが真っ向から反対すると思って戦々恐々だったんだけどね、理解してくれてよかったよ」 「社長の心意気がきっと伝わったのだと思います」 「嬉しいことだね。さあ、会社に戻るとするか」 大輔と敦子が後部座席に乗り込むと、公用車はすぐに発進した。 ◇◇◇ 「加藤さん、ちょっと来てくれるかな」 社長室から敦子を呼ぶ声がした。 呼んでいるのは株主総会から戻ったばかりの社長の大輔だ。 社長室の手前に敦子がいる秘書デスクがあり、社長室とはドア一枚隔てているだけだ。 大輔が敦子に用事があるときは内線を使用しないで、ほとんど直接声をかけてくる。 「はい、社長、ご用でしょうか」 「うん、机の中から懐かしいものが出てきてね」 「一体なんでしょうか……?」 「もう忘れたのかね?これだよ……」 大輔はA3サイズの用紙を取り出し敦子に見せた。 「え……うそっ……!?」 敦子は用紙を見た瞬間、鋭利なもので胸を貫かれるような衝撃を受けた。 驚いたことに用紙には女性器がカラーコピーされていた。 それは五年前のことであった。 敦子と大輔はその頃恋人関係にあった。 その日敦子と大輔が残業で遅くなり、他の者がいないことをよいことに大輔がとんでもない提案をしてきた。 敦子の性器のコピー、すなわち『マン拓』を撮りたいと言うのである。 敦子はかたくなに断ったが、大輔は恥ずかしがる敦子のショーツを脱がせ、スカートをまくり下半身を丸出しにして敦子を抱えあげると、強引に双臀をコピー機に乗せてしまった。 敦子が狼狽している間に大輔がスタートボタンを押してしまい、ピカッと光ると、まもなく細部までが鮮明に写った一枚が無情な機械音とともにセンタートレイに排出されたのだった。 「恥ずかしい……そんなもの早く捨ててください……」 「だめだよ。これは僕の宝物なんだから」 「宝物って……そんなぁ……私はもう結婚してるんですよ。それに社長だって奥さんがいるのだから……」 「僕は君の夫婦関係を壊すつもりはまったくないよ。一輝君も僕の大切な部下なんだから」 「……」 「う~ん、すばらしい。何度見てもすばらしいね。君のアソコは実に美しい……シマリも抜群だし、ご主人がうらやましいよ」 「変なこと言わないでください、もうそんなこと忘れてください……」 「う~ん、このすばらしい割れ目のコピーを見ていたら、君が欲しくなってきたよ」 「それはダメです。絶対にダメです」 「硬いこというね……僕のモノがこんなになってしまったのは君のせいだよ。どうしてくれるの?」 「そんなこと言われても困ります!」 大輔の股間は痛いほどに勃起し、ズボンの中で窮屈だと悲鳴をあげていたが、敦子は思わず目を背けた。 次頁 |
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