第６話
Shyrock作
第６話「狂乱たる結合」
不快な感触はまるで糸のこぎりを引く時のような動作で、割れ目を擦ってくる。
得体の知れない魔物の襲来にありさは狂ったように泣き叫んだ。
だが誰も助けに来てくれない。
「ぎゃぁああああ～～～～！！ 気持ち悪いよぉおおおお～～～～！！」
“不快な感触”は割れ目に沿って食込みを完了させると、ぴたりと動きを止めた。
「……！？」
“不快な感触”は端がクリトリス辺りまで及んでいる。
（ズリュッ……）
クリトリスに付着した部分から何やら吸盤のようなものが飛び出してきた。
「えっ……なに、この変な感触は！？」
吸盤は突然クリトリスの包皮を剥きはじめ、剥き出しにされたクリトリスを強い力で吸い始めた。
「あっ！！ そ、そこはダメ！！」
（チュ～チュ～ッ……ズズズズズズズ～～～）
「ひぇ～～～～～～！！ いやいや！！ やめてっ！！ す、吸わないでっ！！ いやっ～～～～～～～～～～～～！！！！！」
（ムチュムチュムチュッ……ズズズズズズズ～～～）
ありさはクリトリスが十分に発達しており、包皮を剥かなくても感度は抜群であった。
以前彼氏とのセックス時に、皮を剥かれて感度が異常なほど高まったため、彼氏を押し倒し逃げ惑ったことがあった。
だけど今はどんなに感じようと、逃げることが許されない。
身体が拘束されていて身動きが取れないのだ。
しかもかつての彼氏に吸引された時よりも、数倍の強さで吸い上げてくる。
ありさは泣き叫んだ。
度を越えた快感は、時には苦しみへと変化する。
“不快な感触”は加減というものを知らない。
まるでロボットのように機械的に責めてくるだけだ。
機械的ではあるが、まるで女性のツボを心得ているかのように、敏感な箇所を入念に責めてくる。
ありさは身体をぶるぶると震わせた。
見方によればその姿は女性が恍惚時に見せる痙攣のようにも見える。
「あぁああああ……そこはぁああああ……あぁ、ダメなのぉおおおお……ふわぁああああ……はぁああああぁん……」
クリトリスを散々いたぶった敵は、同じ箇所を責めることに飽きたかのように、突然先端をクルクルと丸めて蛇の鎌首のような形状に姿を変えた。
鎌首は次の標的を求めるかのように数回亀裂をなぞったあと、膣口を見つけると、その卑猥な先端を挿し込もうともがいた。
「いやっ！！！！！ いやぁああああ～～～～～～～～～～～～！！！！！」
ありさの意志とは裏腹に、すでにびっしょりと濡れそぼった膣口が、怒張した鎌首を受け入れるには十分状態になっていた。
（ズブリ……！！）
「いやぁああああ～～～～～～～～～～～～！！！！！」
標的を探し当てた鎌首はすぐに活動を開始した。
（ズッチュ、ズッチュ、ズッチュ！ ズッチュ、ズッチュ、ズッチュ！）
「ひぇええええ～～～～～～～～～！！！！！」
おぞましい感触が繊細な肉襞を擦る。
（ヌッチュ、ヌッチュ、ヌッチュ！ ヌッチュ、ヌッチュ、ヌッチュ！）
それは男性のイチブツよりも硬く、そして冷ややかだった。
一口に言えば、『冷徹なディルド』と言ったところだろうか。
恐ろしく冷たいが、動きは実に早くリズミカルなのだ。
（グッチュ、グッチュ、グッチュ！ ブッチュ、ブッチュ、ブッチュ！）
得体の知れないものに犯される恐怖……そんな渦中にありながら、ありさの肉体の奥底からは、ゆっくりではあるが確実に不思議な快感が溢れ出そうとしていた。
