第5話「戦慄の愛撫」
身体がパーテーションに触れたところで、手首に絡まっていた紐のようなものに突然力が加わった。
そしてすごい力がありさを持ち上げた。
「えっ……そんな……!?」
つま先が床から離れ、わずかだがふわりとありさの身体が浮き上がった。
「いやぁああああ~~~~!!」
つま先を伸ばせばようやく床に届くほどの高さに吊り上げられている。
万歳のような体勢になっているため、腕の付け根に負担がかかる。
「ううっ……」
身体が弓なりに反り返り、先程の骨ばった腕がまたしても腹に巻き付いてきた。
「ぎゃっああああ~~~~!!」
骨ばった腕に引き寄せられ、臀部がパーテーションに密着した。
尻を後方に突き出したような体勢になってしまった。
「た、たすけてええええ~~~~~~~~~~!!」
悲痛な叫びが暗黒の公衆便所に響き渡る。
次の瞬間、ありさは尻臀に奇妙な違和感を覚えた。
ヌチャッ……
「……!?」
ペチョ……
「なに……!?」
それはねっとりと湿った不快な感触で、まるで冷血動物を彷彿させた。
不快な感触はふくよかな尻を這い回り、尻の谷間へと移動していく。
「えぇっ……うそっ……!」
腹部と手首を拘束されているため逃れることができない。
“不快な感触”は平然と侵攻をつづける。
尻の谷間に滑り込んだあと、肛門と会唇を通過すると陰部へと進んだ。
「そ、そんなぁああああ~~~~!!」
用便後なのでショーツを下ろしていたことが、ありさにとっては不幸であった。
いや、敵はありさがショーツを下ろす瞬間を待ち構えていたのかも知れない。
いずれにしても“不快な感触”は確実にありさの陰部を捉えた。
「いやぁああああ~~~~!!!!! やめてよぉおおおお~~~~!!!!!」
ペチョペチョペチョ……
まるで人間の男が舌を駆使してクンニリングスを行う時のような動きを示した。
だが人間の男のそれのように温かくはない。
ヘビやトカゲの舌のように冷々としている。
震えおののくありさ。
「きゃぁああああ~~~~!!!!! いやぁああああ~~~~!!!!!」
ペチョペチョペチョ……ペチョペチョペチョ……
巧みな舌使いで陰裂を舐め回している。
あまりのおぞましさに凍りつく。
相手はこの世の生き物なのか、それとも魑魅魍魎なのか……
ありさは全身の戦慄と戦いながら、腰を捻り“不快な感触”から逃れようとしたが、思うように動くことができず敵のなすままになっていた。
散々陰唇を舐め回したあと、集中的にクリトリスへの運動を開始した。
「いやぁああああああああ~~~~~~~!!!!!」
“不快な感触”は人間よりもかなり長い舌を持っていた。
表面には羽毛のようなものが無数に付着していて、鋭敏な花芯を激しく責め立てた。
「ひぃいいいいいいいい~~~~~~~~!!!!!」