第21話  “秘密のGストリングスショーツ”


(チュッ……)

 前戯ほど激しくはないが、キスをしたり、くっつき合ったり、二人はまったりとした雰囲気の中、後戯を楽しんでいる。

「ずっとこうしてたいねぇ……☆★☆」
「そうだね」
「時間止められたらいいのにね☆★☆」
「そんな魔法が使えたらいいね」
「アルバス・ダンブルドアならできるかも☆★☆」
「それってハリーポッターの校長さん?」
「うん、そう。シャイさん、呼んできてくれる?☆★☆」
「校長さ~ん!ありさちゃんが今裸なのですぐに来てほしいって~」
「もうシャイさんったら~、そんなこと言ってないのに~☆★☆」
「ははははは……」

(チュッ……)

 会話の合間に何回唇を寄せただろうか。
 シャイはありさの乳房に触れながら、そっとささやく。

「ありさちゃんってきれいな胸してるね」
「でも、小さいから…☆★☆」
「そんなことないよ。それにおっぱいの美しさは大きさじゃなくて形だと思うよ」
「ありがとう、そんな風に言ってくれるとコンプレックスが自信に変わるよ☆★☆」
「ありさちゃんは性格もいいし、身体も抜群にきれいよ」
「あは、シャイさんは褒め上手だね☆★☆」
「そんなことないよ、正直に思ったことを言ってるだけだよ」

 シャイはありさの首筋にうっすらと浮かんだ汗をタオルで拭いてやると、ミネラルウォーターが入ったペットボトルのキャップをひねった。

「ありさちゃん、先に飲んで」
「いいよ、シャイさん、先に飲んで☆★☆」
「君が先だよ」
「じゃあ、一緒に飲もうよ☆★☆」
「コップに移して同時にってこと?」
「じゃなくて……口移しで飲ませて……☆★☆」
「え?いいの?じゃあ」

 ありさの後頭部に手が添えられ、唇はシャイの唇に重ねられた。
 冷えた水がありさの口内に注がれる。
 口移しで水を飲むのは意外とタイミングが難しいものだ。

「(ケホッ……)☆★☆」
「だいじょうぶ?」
「うん……一瞬息が苦しかったぁ……☆★☆」
「自分で飲む?」
「今度はありさが飲ませてあげる……☆★☆」

 ありさは水を口に含み、シャイの口内に注ぎ込んだ。

(ゴクゴク……)

「美味しいよ。もう一口くれる?」
「うん、いいよ☆★☆」

◇◇◇
 
 三回目のセックスが終わった頃、時計の針は0時を指していた。

「出すのが遅くなってしまったけど、実はありさちゃんにお土産があるんだ」
「えっ?ピンキーリングもらっちゃったのに、まだあるの?☆★☆」
「全然別の物だけど」
「わ~い、何だろう?楽しみ~♪☆★☆」
「はい、これ」

 ありさの目の前に現れたのは箱に入った真紅のショーツであった。

「きゃっ、かわいいパンツだ~!?☆★☆」

 ありさは驚きの表情でショーツを手に取った。
 所々に品のあるブラックレースが施されているが、後ろが紐になっているためかなり大胆なGストリングスショーツといえる。

「セクシーだけど、す~ごくかわいいおぱんちゅだねぇ、ありがとうシャイさん~☆★☆」
「あれ?これふつうのショーツだと思ってるのかな?」
「えっ?どういうこと?☆★☆」

 ありさはもう一度ショーツを見た。

「あっ、分かった!クロッチのところに小さなポケットがついてる!☆★☆」
「そう。これは秘密のポケット付きショーツなんだ」
「このポケットに何を入れるの?もしかして……☆★☆」

 ありさはにやりと笑った。

「その表情からすればエッチな物を想像してるね。当たりだよ~!」
「やっぱり……☆★☆」
「このポケットにピンクローターを入れるんだ。ipod型のワイヤレスタイプなので遠隔操作ができるってわけ」
「ということはリモコンはシャイさんが操作するの?☆★☆」
「そう」
「ぃや~~ん。で、いつ?どこで?☆★☆」
「『いやん』と言ってる割りには、案外期待しているじゃない?」
「そういうことはないんだけど……☆★☆」
「使うのは明日。使う場所はディズニーシーの園内」
「まさか!あんな人の多いところで使って、大声出しちゃったらどうするの?☆★☆」
「すごく感じてもがんばって我慢すれば、ほかの人には分からないって」
「そんなぁ……このポケットの位置だと絶対にクリに当たるよね。クリをローターで責められたら堪えきれなくてきっと声が出ちゃうよ☆★☆」
「ありさちゃんはきっと我慢できる子」
「我慢できるかなぁ……☆★☆」
「園内に入ってから出るまでの間作動させる回数は三回。ローターの作動時間は一回当たり三分。いつスイッチを押すかはありさちゃんには分からない」
「今からドキドキしてきたぁ☆★☆」
「ありさちゃんの困った顔が楽しみだなあ」
「シャイさんって意外と『ドS』だね☆★☆」
「うん、ハードなSMプレイにはあまり興味ないけど潜在的には『S』かも知れないね。それとありさちゃんは確実に『ドM』だね」
「そんなことないよ~、ありさは甘々ラヴが大好きだもの~☆★☆」
「だけどエッチの最中に『もっといじめて~もっといじめて~』って叫んでいたよ」
「そんなこと言ってないもん~★☆★」
「ははははははは~、きっちりと覚えているよ」
「もう、いじわるぅ……★☆★」

「さあて、明日に備えてぼちぼち休もうか?」
「えっ……もう?☆★☆」
「もう…ってまだ眠くならないの?」
「うん、じゃあ寝る前にローター見せて☆★☆」
「見るだけだよ」
「うん☆★☆」

 シャイはバッグからピンクローターを取り出しありさに見せた。


戻る/進む



















作品表紙

自作小説トップ

トップページ
inserted by FC2 system