第18話  “焦らさないで……”

 どうして挿入して来ないのだろうか。
 ありさが様子を窺っていると、まもなくシャイは肉棒の裏側を割れ目に押し当て、前後に擦り始めた。
 熱い肉棒の質感を伝えて、ありさの気分を高めようとしているのだろうか。
 確かに肉棒は独特の弾力があるので、女性の敏感な部分への愛撫には適している。

 シャイはありさが滲ませた愛液を肉棒の裏側に絡みつけた。
 十分に愛液を絡みつけると自ら肉棒を握り、割れ目を少し開いて亀頭で膣口と膣前庭の辺りをこねる。
 亀頭の表面はつるつるとして弾力があるので、ありさに快感を与えることができる。
 亀頭全体を使って割れ目を縦に擦る。

「あぁ…いい…………シャイさん……それ、すごくぃぃ……☆★☆」

 ありさの肉体は焦らされた分だけ、挿入を望んで性欲が数段上がる。
 早く入れて欲しくてたまらなくなったありさ。
 潤んだ瞳でじっと我慢している。
 膣が肉棒を欲するだけではなく、ありさの全身がシャイを待ち焦がれている。
 だけどシャイはまだ挿入しない。

 シャイは小陰唇を広げ亀頭を蜜口に押し当ててゆっくりと回し挿入の準備をする。
 そしてついに挿入の瞬間が訪れたようだ。
 ほかの部位への愛撫は全てやめ、ありさの全神経を蜜口だけに集中させる。

 シャイはそっと尋ねた。

「入れていい?」

 野暮ったいようだが、その一言がありさの期待を煽り気分を高める特効薬となる。
 シャイはゆっくりと割れ目を押し広げ、亀頭と竿本体の感触を膣の入り口に味合わせるように挿入する。
 五、六センチ挿入したところで動きを止め、ありさをやさしく抱きしめる。
 そして耳元でそっとささやく。

「好きだよ、ありさちゃん」
「あぁっん…ありさも大好き……☆★☆」

 ありさの瞳は潤って輝いて見える。

「もっと深く……いれて……☆★☆」

 刺激的な言葉がシャイを促す。

(グググ……)

 肉棒はさらに狭い膣壁を押し広げ奥へと進入する。

「あぁっ、すごくいい……気持ちぃぃ~……☆★☆」

 ありさが切ない声を奏でると、膣壁はシャイを絞るように締めつける。

「あぁ~、すごい。ギュンギュン締まってくる……」


 しばらくは正常位で愛し合ったあと、シャイはベッドの端部に足を下ろして腰をかけ、ありさを膝の上に迎え入れた。
 ベッド端部の対面座位の場合、ありさが床を背にしてシャイと向かい合うため、ありさが後方に転倒しないようシャイはありさの腰をがっちりとガードした。
 ディープキスを交わすと、シャイは蜜口に肉棒を突き立てぐぐっと押し込んだ。

「あぁぁぁ~……☆★☆」

 下から突き上げるたびに温かい泉がじわっと湧き出てくる。
 胸を合わせ「っんっん……☆★☆」とシャイの耳元に甘ったるい声が響く。
 対面座位に切り替えた瞬間はシャイの動きに伴って腰を揺らしていたが、今は能動的に波打とうとしている。
 シャイはありさの表情が見たくなったので、胸を離してありさと目を合わせた。
 ありさが照れてみせる。

「エッチ中に目が合うと、恥ずかしいよぉ……☆★☆」

 そうつぶやくと、ありさの蜜口はさらに強くシャイを絞りつける。

「ほんとに恥ずかしい?……見てごらんよ」

 シャイはありさの頭に手を添えて、ふたりの結合部を見えるように覗かせた。

「うわぁ~……太いのがありさの中に食い込んでるぅ……☆★☆」

 恥ずかしいと言いながら、ありさの視線は確実に、テラテラと光り輝いている結合部に引き込まれている。

 シャイはありさの蜜口からス~ッと身を引き、そしてグッと深く強く沈み込みながら、愛おしい顔を眺めていた。
 中心では吸いつかれ、思わず視線も釘付けになってしまう。

 シャイはさらに力を込めてありさの芯を突きぬいた。
 ジュチュッという音が何度も響き、熱と湿度を帯びたふたりの息が、お互いの身体に滲み込んでいく。
 ありさの切なくて、甘くて、快感にしがみつくような表情を見て、シャイは再確認した。
 ありさのことを深く愛しているんだと……
 シャイの動きは深く強く逞しく、そして速くなっていく。

「はぁはぁはぁ……ありさちゃん……もっともっと乱れて……もっともっとその可愛い声を聞かせて……」
「すごくいい……すごくぃぃ……こんなに気持ちがいいのに、もっともっと欲しいの……ありさは欲張りなのぉ~……シャイさんをもっともっと欲しいの~……☆★☆」
「何でありさちゃんはこんなに気持ちいい身体をしているの?」
「あぁん、そんなこと言われても、ありさ、分からないものぉ……でもすごくうれしいな~……☆★☆」

 ありさの吐息は激しくなっていく。
 二人の身体はさらに大きく波打っていた。

「ありさちゃん、体位を変えようか」
「どんなのに?☆★☆」
「こんどは宙に浮いてみるか?」
「えっ!?☆★☆」
「僕の首にしっかりとつかまっててね」

 ありさがシャイの首に腕を廻すと、シャイはありさの尻に手をあてがい結合したまま軽々と立ち上がった。
 ありさがふわりと宙に浮く。

「うわっ!浮いてるぅ~!☆★☆」

 立ち上がった時のシャイの上向きの力と、ありさの体重が落下する下向きの重力がぶつかり合い、肉棒がさらに深く埋没した。

「あぁん、深く入ってるぅ……☆★☆」
「空中浮遊した気分はいかが?」
「エッチの最中に身体が浮くって変な気分……雲に乗ってる感じ~☆★☆」

『駅弁』ファックが初体験のありさは、必死にシャイにしがみついている。


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