第14話 “彼の前で一人遊び”
ありさの問い掛けに対し、シャイは「ふだんどおりで」と答えた。
その言葉の奥には、ふだんありさがどのような姿でオナニーをしているのかを、それとなく探り当てようとする心理が働いていた。
女性のオナニーと言うのは、女性にとって最も秘められた行為だ。
見せたがりの特異な女性でない限り、たとえ恋人や夫の前であっても容易に見せようとはしないものだ。
見えないものほど余計に見たくなるというのは自然の摂理だ。
AVを見ればオナニーシーンなどいくらでも拝めるが、それとこれとは訳が違う。
よく知らない女性のオナニーと、親しい女性のオナニーとでは見る価値に天と地ほどの差があるのだ。
ましてや恋人など大好きな女性のオナニーを見る機会が得られたら、それは千載一遇のチャンスを得たと言っても過言ではないだろう。
薄明りの中、ありさはヘッドボードにもたれ掛かった。
初めは体育座りで少しためらっていたが、覚悟を決めたのかゆっくりと膝を開き始め肩幅程度まで開いた。
羞恥の念で頬がほんのりと桜色に染まっている。
目を瞑りブラジャーの隆起を両手で覆うように触れた。
撫でるように胸の谷間を這い、時折、軽い力で胸を揉んでみる。
「あぁぁ……☆★☆」
左手は胸に残したままで、そろりと右手を黒いショーツの中に差し込んだ。
さきほどシャイに愛された女の部分を中指でそっと探ってみる。
柔毛の中にある性感ポイント。
そっと指を押し当てて、動かしてみる。
ありさとしては男性の前で自慰に耽るのは生まれて初めてのことだった。
一人自身を慰める夜は、いくばくかの後ろめたさと空しさが伴うものだが、今はそんな気持ちなど欠片も無かった。
むしろシャイとの愛の交歓の一環と言う感覚でしか無かった。
中指はクリトリスの上辺を上下するように動いた。
「ふぅ……☆★☆」
まもなくありさは吐息を漏らし始めた。
端正な顔立ちのありさが、ショーツ越しではあるがM字開脚になり、細い指を駆使し自ら快楽を貪る姿は実に艶麗なものであった。
眉根を寄せ自慰に耽るありさを眺めていたシャイは、顔から火が出そうになるほど高ぶっていた。
男根はバスローブの外からでもはっきり判るほど肥大と硬直を見せていた。
しばらくすると、ありさの動きに変化が出てきた。
胸に置かれた左手は撫で回すだけでなく頻繁に中指の先で乳首を転がし、ショーツに潜り込んだ右手は中指だけで秘所を刺激していたが、やがて二本の指を使い秘豆を刺激し始めた。
「…あっ…あぁ~…はあ~……シャ、シャイさぁん、もう来てぇ……☆★☆」
「ありさちゃんのイクところを見物してるよ」
「そんなぁ……いじわるぅ……☆★☆」
援護を求めるありさだが、何故だかシャイはつれない。
ショーツの中の動きが一段とせわしくなり、ありさの頬が赤らんでいく。
グチョグチョと湿り気のある音が漏れてくる。
ありさの秘所はすっかり濡れているのだろう。
「あぁ……シャイさんに見られながらこんな恥ずかしいことをするなんて……ありさ、おかしくなっちゃいそう……☆★☆」
ありさは中指で、敏感な突起を擦った。
「はぁぁぁぅ……あぁぁ、恥ずかしい~、もう見ないで~……あぁぁぁ~、イクとこ見ないで~……☆★☆」
「ありさちゃんがイク場面、絶対に見逃さないぞ~」
シャイは前屈して覗き込むようにしてありさを見つめる。
「あぁん、そんなに見ちゃダメぇ~……☆★☆」
電流が流れるような快感がありさの身体を駆け巡った。
ありさは小さな絶頂を迎えた。
「イク、イク、イク……イッちゃぅぅぅ~~~……☆★☆」
ありさが痙攣を始めた瞬間、シャイは素早くベッドに飛び込み背後からありさを抱きしめた。
「おおっと危ない、ヘッドボードで頭打つよ~」
「はぁはぁはぁ、来てくれたの?☆★☆」
「うん、こんなにきれいな身体、見てるだけじゃもったいないもの」
「嬉しいな~☆★☆」
「それに乳首もピンク色ですごくきれい。食べたくなっちゃうよ」
「食べ物じゃないって。……きゃっ!☆★☆」
シャイはありさの脇腹からグイッと首を伸ばし、乳輪をくるくると舐め回す。
決して中心には触れたりしない。
シャイの滑らかな舌の動きは、ありさを蕩けさすのに大して時間を要しなかった。
「んっ…あぁっ……シャイさん……っ……☆★☆」
「エッチな乳首だね。まだ触ってもいないのにもう上を向いてるじゃない」
シャイは顔を上げありさを見つめにっこりと微笑んだ。
やさしい瞳に見つめられ、操られるようにこくりとうなづくありさ。
「あぁ美味しいおっぱい」
「あぁ……う、んっ……!☆★☆」
ゆっくりと乳首を舐め上げられ、びくんと身体が揺れる。
「あっん!あぁ……ひっ!きっ…もち、ぃ!☆★☆」
さらにチュパチュパと吸い上げられ、ありさの口からはひっきりなしに声が漏れてしまう。
「んっ!あぁ!こんっなに乳首で感じたことないよぉ……!☆★☆」
「ありさちゃん、手の方が止まってるよ」
ショーツに差し込まれた指が再び動き出した。
シャイは満足そうに微笑んでいる。
「乳首だけじゃなくてこっちも触って欲しいなあ……☆★☆」
「僕が触ったらオナニーにならないじゃん」
「さっきイッたからオナニーはもういいの。シャイさんの指がいい……☆★☆」
「乳首を吸いながら、こっちもいじったらどうなるのかな?」
シャイはそうつぶやくといきなりショーツの中に指を滑り込ませた。
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