(第28話)


 
野々宮ありさ




第28話「夜が明けて ありさの気力尽きるとも けだものの種尽きることなし」

 肉柱の先端で喉を何度も小突かれて、陰毛の不快感どころではなくなった。
 殿井は、自分の腰だけでなく、両手で掴んでいるありさの顔も、無遠慮に前後させる。
 口を犯されているというより、顔を犯されているような気分になってしまう。
 ガクガクと顔を揺さぶられたせいで、股間を露出した時とは比較にならないくらい、顔面が真っ赤になった。

 イラマチオの間、蜜壺内も蹂躙され続けていた。
 最初の頃よりも結合部の粘液が増し、滑り具合がよく挿入が円滑になされた。
 今ありさは、挿入よりも顔をガッチリと掴まれて好き勝手に動かされていることの方が苦痛であった。
 夫がそばにいるのに、野卑な男たちに膣と口を同時に犯されていることがあまりにも惨めであった。
 上半身と下半身を別々に犯されるのは、物みたいに扱われているようで、人としての尊厳を踏みにじられるに等しい。
 家畜か、さもなくば道具になった気分を味わいながら、ありさは肉柱の突き込みを受け続けた。

 崎野は、何のためらいもなくありさの中に射精した。
 精液を放たれた感触はあまりしなかったが、肉柱の脈動をなんとなく感じ取ったありさは、無駄と知りつつも、腰を逃がして結合を解こうとした。
 しかしそれは徒労に終わり、崎野はむしろありさの腰を強く引き寄せ、繋がりをより深くしてきた。
 妊娠の可能性に恐怖しているありさに、更なる責め苦が加えられた。
 ありさの口内に突き込まれていた肉柱までもが、射精に至ったのである。
 排泄器官から放出される粘液なんて、ありさからすれば、尿とさほど変わらない物に思えた。
 そんなものを口の中に出されて耐えられるはずがない。
 ありさは殿井の手を振り解き、肉柱を口から吐き出した。
 まだ射精途中だったので、精液が頬に飛ぶ。
 殿井が激怒するのではないかと思い、ありさは恐る恐る様子を窺った。
 予想に反し、殿井は半笑いでありさを見下ろしている。
 ありさは安堵したが、同時に、ここまでされても男たちの顔色を気にしなくてはならない自分が、なんとも情けないと思った。

 蜜壷内に射精した崎野は知らない間に退き、いつの間にか股間に富成が陣取っていた。
 引き続きありさを犯す富成。
 富成が射精を終えて離れた時、三人が射精し終えたことで、ありさは、これでようやく休息できると思い込んでいた。
 ところが男たちの回復は恐ろしく早く、富成が果てた後も、今度は殿井がありさを騎乗位にし下から突き上げた。
 新たに殿井に双丘を掴まれた時、ありさは絶望で声も出なかった。
 短い間隔の呼吸を繰り返しながら涙を流すのみだった。
 ありさは、されるがままに犯された。
 それまでもほとんど抵抗らしい抵抗をしてこなかったが、新たに相手にさせられた時からは、身体に力を入れることさえなく、人形のようになっていた。
 簡単に男たちの好みの体位に組み敷かれ、口を開けられ、肉柱を突き込まれた。
 途中、給水と排泄のために短い休息は許可された。
 ただし、男たちの汗と精液まみれになったのでシャワーを浴びることを望んだが許されなかった。

「風呂は一日一回で十分だ」

 中出しされて膣内が潤い摩擦が少なくなったのか、幸い痛みはほとんどなかった。
 それ自体は歓迎すべきことなのだが、しかしその分、恥辱は強くなる。
 好き放題に凌辱される悲しみにありさはひたすら涙を溢れさせた。
 どれほど屈辱的な目に遭わされようと、ありさには、男たちが早く満足してくれるよう祈ることしかできなかった。

 三人全員に輪姦された後、小休止を挟んで、崎野と殿井がまたありさに挑んできた。
 今度は、二人同時ではなく、一人ずつの挿入だった。
 崎野は全裸のままありさを四つん這いにさせると後背位で責め立てた。
 肉柱を出し入れしながら、意味もなく尻を何度も叩いた。
「叩くのはやめて」とありさは頼んだが、崎野は黙殺し腕を振り下ろした。
 ありさの白い尻が赤く充血していく。
 静かな別荘に「パチン、パチン」と尻を打つ音が鳴り響いた。

 殿井もベッドに上がると、四つん這いのまま背後から突き込んだ。
 ありさはすっかり諦めの境地に至っていたが、犯されているさなか、アヌスに指を入れられた時は、さすがに「いやっ」と呻いた。
 指だけとはいえ肛門を貫かれたのだから、その程度の反応しかしなかった……と言った方がよいかもしれないが。

 明け方近くまで凌辱は続いた。
 陽が昇る頃、一夜を通して精を放出した男たちは、まるでずた袋のように眠っていた。
 一方ありさは疲労困憊していたが眠ることができなかった。
 涙はもう出なかった。
 なんだか、これは現実ではないような気がしていた。
 ついさっきまで恐怖と屈辱に泣いていたのが、信じられなかった。
 と言っても、別に夢を見ているような感覚はなかった。
 ちらりと俊介の方を見た。
 ぐったりとして眠っているのか起きているのか分からなかった。
 しかし声をかける気にはなれなかった。
 辛過ぎて、話す言葉が思い浮かばなかったからかもしれない。

 ありさは尿意を覚えた。
 ゆっくりとベッドから立ち上がり、部屋の扉に向かって歩き出そうとした。
 しかし足が止まった。立った拍子に、膣口から精液が溢れてきたのだ。
 おぞましい感触が太股を伝っていく。

(ああ……)

 ありさは心の中でつぶやいた。
 輪姦されたのだという実感が急速に込み上げてきた。
 顔が引き攣るのを感じる。
 呼吸も荒くなっている。
 ハンモックやベッドの上で散々泣いたにもかかわらず、また泣きそうになった。
 悲しみと悔しさが込み上げてきて、我慢できなくなった。
 誰が見ているわけでもないのに、ありさは顔を手で覆った。
 鼻を啜るようになると、もう止まらなかった。
 気付いたらありさは床に膝を着いて泣いていた。

⌂⌂⌂⌂⌂

 その頃、一台のSUV車が上信越自動車道を西に走っていた。
 ハンドルを握っているのは俊介の部下の響生悠太で、その隣には社長秘書の早乙女衣葡が同乗していた。
 当然ながら、二人は旅行などではなく、車井原社長直々の命を受けての緊急出張であった。



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