(第17話)



野々宮ありさ




第17話「三分以内に」

 断腸の思いでありさの痴態に視線を投げかけていた俊介が、崎野に小突かれ、ありさのそばにやって来た。

「俊介さん……」

 できることなら俊介の視界をさえぎりたいありさは、顔を背けるしかなかった。
 崎野は俊介の腰に巻いたタオルをあっさりと剥がしてしまった。
 元気なくうなだれたイチブツが露出する。
 そんな俊介を、殿井があざ笑う。

「美人妻の前でも勃たねえのか? なさけねえ旦那様だな~、はっはっはっはっは~」
「まったくだ。わっはっはっはっは~」

 崎野もつられて笑い出す。

「おい、ありさ、浴槽から出て、口だけ使って旦那を三分以内にイかせるんだ。口以外を使うのは禁止だからな」
「三分って……そんな無茶な……三分でできなければ?」
「おまえに破廉恥な罰ゲームが待ってる」
「罰ゲームって、どんなことを……?」
「それはまだ言えないな。三分でイかせたら問題なし」
「分かりました……」

 ありさは覚悟を決めた。
 俊介は、早漏でもなく、遅漏でもない。いたってふつうだ。
 彼とのセックスやフェラチオで、三分以内に射精したことなど過去一度もなかったが、今はやるしかない。
 ありさとしては、相手が俊介なら、たとえ男たちの指示によるものであっても、男たちに犯されることと比べれば、天と地ほどの差があった。

「富成、タイムを計ってくれ」

 富成はスマホを覗きこむ。

「用意」

 時計アプリをタップする。つづいてストップウォッチタブをタップした。

「始め!」

 ありさは指示に従って口だけで俊介の肉柱を咥えた。
 勃起していないフニャフニャのそれは案外重く、ずっしりとした重量感とともに生々しい体温がありさに伝わってきた。
 ありさの心の中に口惜しさが込み上げてきた。
 本来なら二人だけで愛の夜を過ごしていたはずだ。
 いつしか涙が滲んでいた。
 涙のひとしずくが俊介の肉柱の上にポタリと落ちた。
 俊介の口に猿轡を噛まされているので会話を交わすことはできないが、ありさを見つめる俊介のやさしい瞳が何かを語りかけているように思えた。

(今は我慢だ。必ず脱出してみせるから……)

 ありさには俊介がそう訴えているように思えた。
 次の瞬間、ありさは柔らかい肉柱にキスをした。
 唇をカリや裏筋に押し付けていく。
 感じ始めたのか、俊介がうめき声を発している。

「んぐっ、んん……っ……」

 カプっと咥えるありさ。
 口の中で次第に膨張していく。
 勃起が始まった先端をコリコリとこねると一段と硬さが増していく。
 咥えているうちに男たちの前であることを忘れ、次第に欲情していくありさ。
 懸命に夫に奉仕するありさのつやは官能的であった。

 たまらなくなった殿井が背後からありさを襲う。
 尻の割れ目から指を這わせ、花裂をなぶる。

「ひぇっ! やめて! 気が散るから!」

 ありさがフェラチオを中断し殿井に抗議する。
 そんなありさに二の矢が放たれる。前方から富成がクリトリスをいじりだしたのだ。

「きゃぁっ! ダメっ! 集中できないからやめて!」

 崎野もありさの乳首をこねはじめるが、いじわるに時間内完遂を求める。

「ひゃぁっ! そんなの無理です!」
「愛があれば、いくら触られてもできるはずさ」
「そんなぁ……やめて! お願い!」

 グチョグチョグチョ……

「やめてやめてと言っているけど、オマンコはもうビショビショなんですけど~。これってどう説明するの? ありさ奥様。まあ、あんまり虐めても何だからこの辺でやめておいてやるよ。その代わりもう一度時間計るから。今から3分な。はい、スタート」

 富成がふたたびストップウォッチタブをタップさせる。

 ゆっくりはしてられない。ありさは敏感なカリの部分を一周してから深く頬張った。
 温かくてヌルヌルの口壺が俊介の肉柱を包み込む。
 亀頭が柔らかな粘膜に擦られる感触に肉柱が震え、思わず俊介の腰が浮く。

「んぷ、んぅ……はむっ、あむ……」

 ありさは深く咥え込み、茂った陰毛にありさの美しい顔が埋まる。
 口腔内で舌がニュルニュルと這い回り肉柱を舐め、とめどなく快感を与えていく。
 ありさの荒くなった生暖かい鼻息が鼠径部にかかる。

 ぬぷぅ……っ

「んっ……んっ……んぢゅっ……ぢゅぽっ、ぢゅぽっ……ぢゅるるっ……ぶっぽ、ぶっぽ……」

 亀頭に吸い付き、塗りたくった唾液を啜りながら咥え込んだ肉柱を引き抜く。
 頬をべっこりとへこませ、ぷるぷるの唇をカリ首にひっかける。
 日頃の清楚な姿からは全く想像できない、淫らなみっともないフェラ顔を晒しながら陰茎にむしゃぶりつく。

「ずぞぞぞ……っ……ぷぁ……は~っ……は~っ……」

 崎野が無責任に予想する。

「旦那の顔が赤くなってきたぞ、そろそろだな」

 ありさ自身も高ぶってきたようで、赤く上気した顔を俊介に向ける。
 周囲の男たちからすれば、思わずときめいてしまう可憐な表情だが、口の周りはべっとべとに唾液で塗れ、そのギャップがまた興奮を煽る。

 ありさの口の動きが加速していく。
 俊介はというと、猿ぐつわの隙間から涎が垂らし、腰が抜けそうになりながらほの暗い快感に耐えながらありさを見つめる。
 ありさの舌遣いは止めどなくくつづく。
 俊介の頂上が刻一刻と近づいていた。

(うわっ……い……っ……ありさっ、イクっ、で、でる……っ)

 猿ぐつわをされているので、ありさに伝えられない辛さ。

 ズゾゾゾゾッ……ヂュルルルッ……

 まもなく訪れる射精を感じ取り、亀頭に吸い付くありさに目で訴える。
 ありさは何気に肉柱から一時口を離す。

(……!!)

 一気に射精感が駆け上る俊介。
 射精が止まらないことを感じとった俊介は、ありさの顔から逸らそうとした。
 だけど時はすでに遅かった。

 ドピュ~~~~ビュルビュリュビュル~~~~!

 鈴口から勢いよく放たれた精液が、まともにありさの顔面にひっかけられてしまった。
 艶やかなダークブラウンの髪に、美しく端正な顔に、俊介の精子が注がれた。

 殿井が手を叩いて囃し立てる。

「うわ~! ありさの顔にぶっかけやがったぞ~! こりゃ面白れぇ!」
「奥さんの顔を汚すとは、行儀の悪い旦那だな~」

 ねっとりとした白濁の液体がダマになって髪や顔を汚し、ポタリポタリと雫が垂れている。

 そんな中、富成はスマホを目をやり、射精までに要した所要時間を告げた。

「3分20秒」



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