

第8話「カミソリとシェービングクリーム」
「私の下着を返してください!」
返却を求めるありさの手を富成は払い退け、謎めいた言葉をつぶやく。
「奥さんの寝室は宝の山だね」
殿井が興味深げにたずねる。
「どんな宝があったのだ?」
富成は嬉々として殿井たちの報告をする。
「これだよ」
富成が見せたのは女性用のカミソリであった。
「なんだ、つまらん。ただのカミソリじゃねえか」
吐き捨てるようにつぶやく崎野に、殿井が微笑をたたえる。
「つまらなくねえよ、役に立ちそうじゃねえか」
殿井に評価されて富成はニコニコ顔だ。
「喜ぶのはまだ早いよ」
「もったいぶるな。早く見せろよ」
「これだよ」
富成が取り出して見せたのは、二種類のアダルトグッズだった。
一つはどこにでもありそうな白の電動バイブで、もう一つはピンク色のクリトリス専用グッズであった。
「おお、いいものを見つけたじゃねえか! 富成やるな~!」
ありさが血相を変えて恥ずかしい物を取り返そうとする。
「は、早く元の場所に戻してください!」
崎野がありさと富成の間に割って入る。
「おおっと、エログッズが見つかったからって、そう焦るなよ~」
殿井が二つのグッズを提示して、ありさを問い詰める。
「おい、このエログッズを使って毎晩旦那とどんなことをしてるのだ? 正直に答えてもらおうじゃねえか」
「そんな物使ってません! 今回の旅行でたまたま夫が持って来たのだと思います……」
「へえ、たまたまね~。旦那さんがせっかく奥さんと楽しもうと用意して来たのに、悪いね~。ありがたく俺たちが使わせてもらうよ」
俊介は呻きながら何かを訴えているようだった。
殿井はつまさきで、床に転がっている俊介を軽く足蹴りした。
さらに崎野がありさの羞恥心を煽ろうと画策する。
「富成、クリトリス専用グッズの使い方が分かるか? 取扱説明書あるのか?」
「ある」
「大きな声で読んでくれ」
富成が小さく折り畳んだ取扱説明書を広げ朗読を始めた。
「商品名はクリトリス吸引器というらしい。取説を読むぞ。『クリをすっぽり包んで、ギューッと吸い付く! 振動、吸引、温感で人には再現不可能な新感覚を体験することができる!』」
「やめてください! 読まないで!」
「人には再現不可能な新感覚を体験か! こりゃいいや~! はっはっはっはっは~!」
ありさが顔を真っ赤にして、うつむいている。
殿井が次の行動を指示する。
「クリトリス吸引器もいいが、その前にカミソリだな。まずはすっきりときれいにしてやろうじゃねえか。旦那の前でな」
「嫌です! やめてください!」
殿井の一言は、ありさを震えあがらせた。
俊介も凄い形相でもがき阻止を訴えている。
「おい、富成、風呂場に行ってシェービングクリームを持って来い。それから湯を洗面器に入れて来い」
⌂⌂⌂⌂⌂
殿井は、ありさを椅子に座らせると、目いっぱいM字に開脚させ、薄っすらと茂った恥毛を剃り始めた。
VIOのVだけで十分なほど毛量の面積が少ないため作業はすぐに終わるだろう。
ありさは顔を背けてひたすらその屈辱に耐えている。
「動くなよ、動いたら切るぞ」
「……」
「どうだ? 旦那の目の前でマンコの毛を剃られる気分は?」
「あなたは悪魔です……」
「がははは、悪魔か? それも悪くないな」
ジョリジョリという独特の響きとともに、ありさの陰毛は白い泡立ちに紛れて、シートを引き詰めた床に落ちていく。
恥ずかしい姿で剃毛されていることが、急につらくなったのか、突然涙ぐむありさ。
「お願い、もう許して……」
「もうすぐだ。おまえの毛は少ないからすぐに剃り終わる。なにしろ割れ目や肛門周辺に毛が全然ないからな」
「そんなこと、言葉に出して言わないでください……」
毛を剃っている最中、富成はスマホをありさに向けている。動画を撮っているようだ。
股間だけでなく、ときおり顔にもフォーカスを合わせている。
「お願い、顔は撮らないで……」
「美人の毛剃りシーンなんてレアものだからな」
富成はそうつぶやくと、ありさの身体全体を舐め回すように撮影する。
まもなく、ありさの恥毛はきれいに剃り上げられクッキリと割れ目をのぞかせた。
それは目もくらむような美しい光景だった。
ありさの少なめで可憐な若草は、無残にも洗面器の水面に浮き、剥き出しになった豊かな土手が男たちの目に飛び込んできた。
絶景にゴクリと生唾を飲む男たち。
男たちはしばらくありさの美丘に見入っていたが、まもなく温かい蒸しタオルが股間に当てられ残ったシェービングクリームが拭きとられた。
「うううっ、パイパンマンコを拝んでたら、またムクムクと元気になってきたじゃねえか」
殿井が欲望を剥き出しにすると、崎野が小言を言った。
「おい、富成にもやらせてやれ。おい富成、おまえまだだろう? 抱いていいぞ」
