第2話「無念の動画撮影」
階段の薄暗い照明でそんなことが分かるのだろうか。
おぞましい感触がありさを襲った。
塩原主任がいきなり秘所に唇を密着させてきた。
「いやっ!」
間髪入れず背後から胸をわしづかみにしながら耳やうなじに唇を這わせる中路。
「いい身体をしているじゃないの。肌もきれいだしスタイルもいいしさ。締まりもよさそうだから早く楽しんじゃいましょ!」
態度や発言が大胆になっていく中路にありさは恐怖を覚える。
階段での性行為は万が一見つかると拙いと思ったのか、二人はありさにブラウスだけ羽織らせると、エレベーターで7階の中路の部屋へ連れて行った。
◇◇◇
部屋に入るとすぐに中路がスマホを取り出すと動画撮影を始めた。
「動画……撮らないで……」
撮影を拒むありさに、塩原主任が怒りをあらわにし怒鳴りつけた。
「俺たちに付き合わないのだったら会社に通報するだけだから……もういいよ! 帰れば!?」
かくしてブラウスを羽織っただけのあられもない姿での動画撮影が始まった。
ほどなくして塩原主任がありさにいくつかの質問を浴びせた。
「俺の質問に正直に答えるんだぞ、いいな」
矢継ぎ早に質問を浴びせる塩原主任。
ありさとしては答えたくない質問もあったが拒むことができない。
「名前は?」
「野々宮ありさです……」
「スリーサイズは?」
「83・58・85……です」
「初体験は?」
「高校1年のとき……」
「経験人数は?」
「……3人です」
親しい友人にも話したことのない個人情報を告白しなければならないありさに、二人はさらなる破廉恥な要求をつきつけてきた。
「このバイブでオナニーをしてもらおうか」
「!?……そ、そんなことっ…絶対に無理です……人前で……そんな恥ずかしいこと……できません……」
むりやりありさの右手にバイブレーターを握らされた。
塩原主任が正面で動画撮影の準備をしながら、声高らかに告げた。
「野々宮ありさのオナニーショーのはじまり~!」
「そんなこと絶対に無理です……」
「じゃあ車野部長とのことを拡散してもいいんだな?」
「それは困ります……」
「じゃあ、従うしかないじゃん。さぁ、早く始めろよ。俺たちにスケベーな姿を見せてくれよ」
「うぅ……そんなぁ……見ている前でオナニーなんて恥ずかしすぎる……」
ためらうありさに背後の中路が前にまわってきて何やら小瓶を見せつけた。
それは催淫クリームであった。
「なに……それ……?」
「ぐずぐず言ってるから罰だよ。催淫クリームを塗ってやるよ」
催淫クリームは感度アップ、性欲増幅に効果がある媚薬の一種だ。
中路はクリトリス、花芯、そして乳首に催淫クリームを塗り込んでいく。
「ぐふふふ、これで強制的にオナニーさせてやるよ。この催淫クリームを塗られたら嫌でもオナニーしたくなる。これは強力な媚薬だからすぐに効果が出てくるぞ」
「あぁっ! 嫌です! やめて……そんなもの塗らないで……あっ、あんっ!……ぬら……あっ、あっ……」
効果はすぐに現れた。
催淫クリームを塗られたありさはすぐに甘く切ない声をあげた。
「あぁ……あっ、あぁっ……熱い……くっ……はぁ~っ……!」
自慰行為をためらっていたありさであったが、握っているバイブを秘所にあてがい、顔を赤らめながらつややかな喘ぎ声をあげ始めた。
ありさのオナニーショーに悪魔たちの視線と、スマホのレンズが突き刺さる。
「ああぁっ……見ないで……撮らないでぇ……」
羞恥心もかなぐり捨てありさの自慰行為は次第に激しくなっていく。
最初にありさの反応に堪らなくなったのは塩原主任であった。
「おい、バイブを俺に貸せ!」
バイブレーターを取り上げた塩原主任は自らの手でバイブレーターの棒状部の付け根にある突起でクリトリスを攻め始めた。
「ここはどうだ?」
「あああっ!そこ、ダメっ……!いやぁ~~~!」
「クリ責めより、本当は穴に入れて欲しいんだろう?」
「そんなことはありません!そんなことはありません!ひぃ~~~~~!」
塩原主任がバイブ責めを愉しんでいる間も、中路は会話を弾ませながらスマホ撮影に余念がない。
「お待ちかねのようだから、穴に入れてやるよ。それっ!」
バイブレーターの先端を花芯にあてがいゆっくりと抽送する塩原主任。
その間もありさは、喘ぎとも呻きともとれるような悩ましい声を奏でていた。
中路が動画を撮りながら囃し立てる。
「野々宮ありさは全裸露出とバイブが大好きな変態女で~す!」
バイブレーターが収まった状態で至近距離から撮影する嗜好はかなり変態染みている。
塩原主任がバイブレーターの挿入を中路にゆだね、自らはジッパーを下ろしフェラチオを要求してきた。
顔を背けても許してもらえず、泣く泣く怒張している塩原主任の肉柱を口に含むありさ。
いきなり髪の毛をつかまれて喉に当たるぐらい思いっきり奥まで押し込まれた。
中路がバイブレーターを抜くと、入れ替わるように塩原主任が片足をソファに乗せるよう指示し正面からありさを抱きかかえた。
「いいか、挿れてやるからな」
挿入だけは許してほしいと哀願するが、聞き入れてもらえるはずもなく涙を流すありさ。
対面立位の体勢でゆっくりと肉柱が押し込まれていく。
「いやっ……ああっ……!」