Shyrock作
第11話
シャイローは大きくなった己の分身を濡れたヴァギナに宛がった。
「シャイロー・・・私を愛してぇ・・・私を貫いてぇ・・・」
「アリサ・・・」
(グジョッ)
「あっ・・・」
アリサの喉奥から切ない声が漏れた。
(グッチョングッチョングッチョン)
シャイローは前後に腰を振った。
怒張したものがアリサの秘めやかな部分をえぐる。
腰を振るたびに漏れる接合音がとても卑猥だ。
「にゃぁ~・・・にゃはぁ~・・・」
膝に割り込み抽送を繰り返すシャイローは、アリサの膝を折り曲げ屈曲位に移行した。
アリサの身体はエビのように大きく反り返り、怒張したものを深く受入れた。
その快感はすさまじくアリサは思わず嬌声をあげた。
「ふぁあぁ~、にゃはあぁ~~・・・シャイローがぁ、シャイローが深く入ってるぅ~」
「はぁはぁはぁ、気持ちいいかい?」
「にゃぁ、すんごいいいよぉ~」
(グッチョン、グッチョン、グッチョン、グッチョン)
激しく昂ぶりをみせるアリサに、息遣いの荒いシャイローがポツリとつぶやいた。
「アリサ、四つん這いになって」
「四つん這い?恥ずかしいにゃあ・・・」
アリサは羞恥に頬を染めながらも、尻尾をシャイローの方に向け両肘をベッドについた。
シャイローはアリサの尻尾を掴み上に持ち上げた。
「やん~!」
「えっ?なんで!?」
尻尾を持ち上げられることは、秘所が丸見えになってしまうこともあって、半猫族の娘たちにとっては人間が想像する以上に恥ずかしい行為であった。
事情の分からないシャイローは驚いた。
「どうして?」
「尻尾を上げられるのが恥ずかしいのぉ・・・」
「そうなんだ・・・ごめんね」
「ううん、いいの。シャイローなら」
シャイローは再び怒張したものをスリットに宛がった。
スリットはすでにびっしょり濡れそぼりキラキラと美しい輝きを見せていた。
怒張したものがスリットに突き刺さった。
「にゃんっ!」
(ズブリ、ズブリ・・・)
「にゃぁ~ご~・・・」
シャイローは腰をググッと前面に押し出した。
スリットに太いものが食込みゆっくりと埋没していく。
「ふはぁ~・・・にゃはぁ~・・・」
(ズンズンズン、ズンズンズン)
腰がリズミカルに律動する。
(ズンズンズン、ズンズンズン、パンパンパン、パンパンパン)
シャイローの腹がアリサの尻にぶつかり圧縮された空気が叩くような音が発する。
「にゃんにゃん、にゃぁ~、気持ちいいよ~、シャイロー~」
アリサの歓びの言葉に気をよくしたシャイローは一段と動きに拍車を掛けた。
「にゃあ!あはっ、そこいい、そこいい、すごくいい、にゃは~っ、何か変になってきたぁ~!」
「アリサ、あっ、あっ!ああっ!」
「私、もうダメぇ!いっしょに、いっしょに、い、イキたいよ~!あああ、あああ、にゃああああぁ~~~~~!!」
「うううっ!!」
アリサが絶頂に達するのと同時にシャイローも果ててしまった。
ふたりは折り重なるようにしてベッドに沈みこんだ。
うつ伏せのアリサの背中にシャイローが覆いかぶさりやさしくアリサを包み込んだ。
やがて、アリサは仰向けになりシャイローと向き合った。
どちらからともなくふたりは熱い口づけをかわした。
「アリサ、愛しているよ・・・ずっと、ずっと君を・・・」
「私もあなたを愛している・・・この身が神に召されようとも・・・」
アリサの言葉にシャイローの胸は痛んだ。
それからと言うもの、ふたりは毎日のように愛し合った。
ふたりが出会ったエスポワールの丘で。
アリサの両親はアリサの様子を薄々感ずいてはいたが、とがめることはなかった。
まもなく村のために犠牲となる不憫な娘に、せめてその日までは思いのままにさせてやろうと思った。
そしてついに儀式の前夜が訪れた。
「シャイロー・・・もうさよならだにゃん・・・」
「何を言ってるんだ、アリサ。そんな弱気でどうするんだ。きっと奇跡は起こる。それを信じるんだ」
「うん、そうだにゃん。私信じるよ、シャイロー」
第12話
「アリサ、何事も同じだけど、あきらめてしまうと叶う事でも叶わなくなってしまうものだよ。信念を持って物事に当たれば必ず道が開けてくるものだ。奇跡は起こるんじゃなくて、起こすんだと言う気概を持って当たればきっと起こる。僕はそう信じている」
「うん!シャイロー、よく判ったよ。何だか勇気が出てきたよ」
「アリサ、こちらにおいで」
シャイローはアリサを担ぎ上げてベッドへと連れていき、ふたりは愛し合った。
「あぁ・・・シャイロー、すごい・・私の中が熱くなっていくぅ・・・あぁぁ、すてき・・・」
「アリサ、君の身体の中に僕の愛をいっぱい注いであげたい」
「注いでぇ~、いっぱい、いっぱい注いでぇ~!」
アリサは生まれて初めて女として激しく乱れた。
雌の香りをいっぱい発散させて、ついにはシャイローの上で妖艶な舞踊を舞い始めた。
アリサの目頭からは大粒の涙がとめどもなく溢れ、シャイローの胸に滴り落ちた。
おそらくこれがこの世で最後の愛の契りとなるだろう。
愛する人に抱かれて、つかの間、アリサは女の幸せに酔いしれたのだった。
かくしてふたりの熱い夜は更けていった。
白々と夜が明けて、ついに運命の朝が訪れた。
アリサは両親に別れの言葉を告げた。
父親は涙をこらえ、村のために尽くして欲しい・・・と最後の言葉を贈った。
だが母親は泣きくずれてしまい、見るものの涙を誘った。
村長は村のためとはいえ、若い身空で散っていくアリサに、深々と頭(こうべ)を垂れて丁重に詫びた。
神の祭壇の近くに木杭が打ち込まれ、アリサは『大の字』に緊縛された。
磔場所や方法はすべて山の神の求めたとおりに従った。
アリサの身体を縛る男達も、彼女の痛ましい姿に思わず涙を流した。
「アリサちゃん、すまないな。勘弁してくれよ・・・」
村の大部分の人々がこの悲愴な儀式に参席した。
だけどアリサの両親の姿だけはさすがに捉えることが出来なかった。
多くの人々が見守る中で、アリサは取り乱すこともなく、静かに瞳を閉じ天命の時を待った。
アリサは一糸まとわぬ肌に真っ白なガウンを着用していた。
四隅で固く縛られた細い手足が実に痛々しく見えた。
ほの白い首筋には青いオーブがキラリと輝いていたが、それに気づく者は誰一人いなかった。
群衆の隅でそっと見守るシャイローの他には・・・
第13話
村長たちは祭壇に向かって祈りを捧げた。
「山の神様、仰せのとおり生け贄を捧げます。村一番の美しい娘で名前をアリサと申します。何とぞ我らの願いをお聞きください。我らに作物をお与えください。そして我らをお救いください」
村人たちは村長とともに祈った。
祈り始めてまもなく、地面をこするような妙な音が響き、奇怪な姿をした怪物が現れた。
体長は優に5mを超えるほど大きく、褐色に肌に包まれ、まるで大型のイモムシともいうべき形状をしていた。
怪物の身体のいたるところから無数の触手が生え不気味に蠢いていた。
果たして彼が山の神なのだろうか。
「きゃ~~~~~~!」
ありさは戦慄した。
突如現れた怪物に、村長をはじめ村人たちは驚きを隠しきれず、大きなどよめきが巻き起こった。
「もしや、あの怪物が山の神様なのか!?」
「まさか、まるでイモムシの化け物じゃないか!?」
「シ~ッ!そんなことを言うとバチが当たるぞ」
「それにしてもおっかない姿だね」
「いや~ん、気持ちが悪いわ。アリサちゃんがあまりにもかわいそう・・・」
怪物は地響きをするような低い声でささやいた。
「民よ、私が山の神じゃ。私はこのアリサという娘が大変気に入ったぞ。ちゃんと約束を守ったようじゃな。フォッフォッフォッ、必ず豊作になるよう計らってやろう」
(ズズズ・・・)
地面を這う不気味な音が次第にアリサへと近づいていった。
アリサは恐れおののき、真っ青になっている。
(これが神様なの?この怪物が私を食べてしまうの・・・?)
アリサは唇をわなわなと震わせた。
「フォッフォッフォ・・・ではこの娘をいただくとするか」
(シュルシュルシュル~)
山の神の身体から無数の触手が這い出し、蛇のようにクネクネと蠢いている。
村人たち驚きのあまり顔色を失ってしまった。
「うへぇ!アリサちゃんが食われてしまうぞ!」
「そんな惨いところ見てられないよ!」
(シュルシュルシュル~)
「きゃぁ~~~~~~~!!」
触手がアリサの身体に絡みついた。
1本、2本、3本・・・次々に触手がアリサを襲う。
胸元にに巻きついた1本の触手が、衣の中に忍び込んだ。
(ビリビリッ!)
「いやぁ~~~~~!!」
あっけなく衣が引き裂かれてしまった。
白磁のような白い胸元があらわになってしまった。
引き裂かれて布切れになった衣がひらひらと地面に落ちていった。
紺色のパンティ1枚になったアリサをなおも触手が襲う。
1本の触手がパンティに潜り込みいとも簡単に引き裂いてしまった。
一糸まとわぬ姿にされてしまったアリサが磔台の上で羞恥に身を震わせる。
「にゃ~っ!いやっ~~~~~~っ!!」
怪物に襲われ食べられることは覚悟していたが、まさか全裸にされて辱しめられるとは・・・
アリサは村人たちの面前で恥部を晒すことには耐えられなかった。
(シュルシュルシュル~)
腕に、太股に、足首に、うなじに、巻きついていく触手の数が次第に増えていく。
ふくよかな乳房にも触手は巻きつき、ぐいぐいと締め上げていく。
「にゃぁ~、い、痛いよぉ~・・・」
「実に良い娘だ。肌つやも申し分ない。さて、では、よく味わって食することにしようか。フォッフォッフォッ」
第14話
「うっ・・アリサ、許しておくれ・・・」
村のため生贄となりなぶりものにされるアリサの姿に、村長は思わず唇を噛みしめた。
村人たちからもアリサを哀れむ声や詫びる声が聞こえてきた。
「アリサちゃん・・・勘弁してくれよぉ」
「酷すぎる。あれじゃまるで拷問じゃないか。いっそひと思いに殺してやった方が楽なのに」
「アリサちゃん、俺たちを恨むんじゃないぞ~」
「かわいそうに・・・うううっ・・・」
誰が何をつぶやいたところで、またいくら哀れんだところで、アリサの運命が変わることはなかった。
彼らは生贄となって朽ちていくアリサをただ見守るしかなかった。
(シュルシュルシュル~)
1本の触手がアリサの股間へと伸びていった。
「きゃぁ~~~~~~~~~!!いやぁ~~~~~~~~!!」
触手の先端がクロッチに絡みつきまたたく間にビリリと引き裂いてしまった。
薄っすらと茂った若草と縦に走った秘裂が人目に晒されてしまった。
「うわぁ~、丸見えじゃないか!」
「おおっ!アリサちゃんの陰部がぁ・・・」
「あなた!見ちゃだめよ!」
「そうよ!男性は見てはいけないわ!」
中には目をしばたいてアリサの秘裂を凝視している男もいる。
触手は宙で一回円を描き、その先端はズブリと秘裂に触れた。
「にゃぁ~~~~~~~~~~!!!!!」
しかし、触手が太過ぎるためになかなか中に入れない。
「い、いたいよぉ~~~~~~!!!!!」
「アリサちゃん、可哀相に・・・」
「あんな酷いことしなくてもいいのに」
「山の神さまはアリサちゃんをとことん辱しめるつもりなのか!?」
触手は狭い秘裂にもぐりこもうとして力を加えている。
アリサは腰をよじって触手から逃れようとするが、身体が拘束されていて思うように動けない。
(ズニュ!)
「ぎゃぁ~~~~~~~~~~!!!!!」
ついに触手の先端が狭い秘裂を捉えた。
アリサは腰を振って触手を振り払おうともがいたが、一度食込んだ触手は容易には離れない。
むしろじわりじわりと着実に肉道を侵犯していく。
ぐるぐるとネジを回転させるような動きで触手は奥へ奥へと食込んでいく。
「ひぇ~~~~~~~~~~~!!」
おぞましいものが身体の奥地へ侵入していく不快感。
アリは耐え切れなくなって泣き叫んだ。
さらに、少し細めの触手2本がアリサに接近してきた。
1本はアリサの口を狙って、もう1本は下半身を目掛けて。
先に口を狙っていた触手が、アリサの口の中に飛び込んだ。
「うぐっ!!うううううっ!!」
少し遅れてもう1本の触手が尻の方へと旋回した。
そして下半身を目掛けていた触手は、肛門に食込んでしまった。
「んぐっ!!!!!んぐんぐ!!!!!」
口に潜り込んだ触手のせいで声が出せない。
アリサは苦しそうに呻いた。
瞳からはぽろぽろと涙を零している。
その頃、木陰から様子を見ていたシャイローが、たまりかねたのか腰に携えていたショートソードを引き抜いた。
「ア、アリサぁ!!もう、もう許せない!!」
シャイローは群集をかき分け、人間の10倍以上はあろうかという山の神に挑もうとした。
しかしあえなく村の男たちに取り押さえられてしまった。
「シャ、シャイローさん!やめてくれ!山の神を怒らさないでくれぇ~!第一、山の神を倒そうなんてむちゃだ!諦めてくれぇ!」
「俺たちだって辛いんだ。我慢してくれ~」
シャイローを制した男たちの目にも涙が光っていた。
「くっ、くそぉ・・・」
シャイローは悔しさのあまりショートソードを大地に突き刺し、そのまましゃがみこんでしまった。
シャイローを阻止した男が言った。
「これも村を守るためなんだ・・・許してくれ・・・」
「ううう・・・」
シャイローは地面を叩いて泣き崩れてしまった。
第15話
(ポタリ・・・)
その時、一滴のしずくがシャイローの手の甲に落ちた。
それは雨であった。
雨はポタリポタリと小雨だったが、しばらくすると大雨に変わった。
(ピカッ!ゴロゴロ~!)
天空に稲妻が走り雷鳴が轟いた。
村人たちは歓声をあげ、空を見上げて口々に叫んだ。
「うわ~!雨が降ってきたぞ!これで作物が育つぞっ!山の神様のお陰だ!」
「アリサちゃんの犠牲は無駄にはならなかったんだ!」
惠の雨に歓喜する村人たちをよそに、怪物のアリサへの陵辱は絶え間なく続いた。
そして怪物の長時間の責めに、ついにはアリサの秘所は潤いを見せ始めていた。
「どうじゃ。気持ちよくなってきたじゃろ。死出の旅立ちの前に桃源郷にいざなってやるのが私の信条。フォッフォッフォッ!もっともっと濡れろ!フォッフォッフォ!濡れて濡れて随喜の涙を流すがよい!」
(グッチョン、グッチョン、グッチョン!グッチョン、グッチョン、グッチョン!)
「にゃぁ~~~~~~~~!!」
膣、肛門、乳首への執拗なまでの責めに、にわかにアリサに変化が訪れていた。
苦悶に歪む表情は消え去り、そこには悦楽に酔いしれる少女の顔があった。
ふたたび稲妻が走った。
(ゴロゴロ~~~~~~~~~!!!!!ドッカ~~~~~~~ン!!!!!)
その瞬間、怪物が断末魔のような悲鳴をあげた。
「ウギャ~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!!!」
雷はアリサを犯し続ける怪物の上に落ち、怪物は真っ黒焦げになってしまった。
「何と言うことだ!山の神さまが落雷したぞ!!」
「可哀相に、アリサちゃんもいっしょに焼かれてしまったのか!?」
「な、何と!!」
「あっ!アリサちゃんは焼かれていないぞ!!よかった!!でもどうしてだ!?」
落雷した直後、怪物や磔台は真っ黒に焦げてしまったが、不思議なことにアリサはかすり傷ひとつ負っていなかった。
アリサに流れた電流はすべて青いオーブが吸収し、アリサの身体を貫通することはなかったのだった。
しかしおびただしい電流を受けたオーブは粉々に砕け散ってしまった。
まもなく村人たちの間から歓声が巻き起こった。
「奇跡だ!奇跡が起こったぞ!!アリサちゃんが助かったぞ!!」
「おまけにこの雨で作物も育つぞ!!わ~~~い!!」
シャイローはアリサのもとに駆け寄っていた。
「アリサッ!!大丈夫か!?」
「シャ、シャイロー・・・私はだいじょうぶ・・・奇跡が起きたのね。シャイローが言ってくれたから私ずっと奇跡が起こると信じてたもの・・・」
「アリサ・・・」
シャイローはアリサを抱きしめた。
人々は二人に祝福の拍手を送った。
拍手が鳴り止んだ頃、大空のかなたから重々しく語りかけてくる声が聞こえてきた。
「私は天の神だ。アリサよ、そしてシャイローよ、私はお前たちの勇気ある行動をずっと見ておったぞ。身を捨ててまで村を救いたいというその心情、そしてお互いに愛し合い思いやるその美しい心が奇跡を起こしたのじゃ。ところで、自称山の神とやらは息絶えたようじゃな。まあ自業自得と言うものじゃ。おぬしたち、騙されておったようじゃな。奴は神ではない、奴は悪の化身であり卑しき怪物じゃ」
「え~っ!?卑しき怪物!?」
てっきり山の神と思い込んでいたアリサや村人たちは目を丸くした。
シャイローが天の神に問いかけた。
第16話
「天の神様、それではヤツの正体は何なのですか?」
「ヤツの名は『キャリオン クローラー』と言う。簡単に言うなら巨大な芋虫と考えればよいじゃろ。色欲だけで生きているような卑しいヤツじゃ。わっはっはっは~。特にきれいな娘には目がなく、お主たちが困っていることにつけ込みアリサを生贄として差し出させようとしたのじゃろう。もちろん、ヤツには雨を呼ぶような能力などありはせぬ。雨を降らしたのは実はこのわしじゃ。だが雷を呼んだのはわしではない。おそらくアリサが身につけている青いオーブとふたりの心が呼んだのじゃろう。皆の者、喜ぶが良い。今年は豊作間違いなしじゃ。わっはっは~!では、さらばじゃ」
人々は突然現れた神に感謝の気持ちを伝えた。
事情を聞きつけたアリサの両親が彼女の元へやって来た。
母の顔を見たとたん、アリサは母の胸に飛び込んで号泣してしまった。
父親はその横から、嬉し涙を流しながらアリサの勇気ある行動を称えた。
アリサは陰部にわずかな裂傷を負ったが、3日もすればすっかり回復していた。
それから数日後、アリサは両親に別れを告げていた。
吟遊詩人のシャイローとともに旅に出ることになったのだ。
この国だけではなく広い世界を見て歩き見聞を広めたい、と言うのはあくまで建前であった。
本音は愛するシャイローとともに旅したかった。
両親はアリサの真意を薄々感ずいていたが、彼女の自由にさせることにした。
両親や村長たちに見送られて旅立つアリサとシャイローの瞳には希望が満ち溢れていた。
青いオーブは砕けてしまったけど、ふたりにとってもっと大切なものが見つかった。
それは愛と勇気であった。
人々に見送られ次第に姿が小さくなって行くふたりの頭上には、七色の美しい虹の橋が掛かっていた。
完
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