セックスとオナニーは、結局は同じではないだろうか? そのように考える方もいるかもしれない。しかし、「脳波」の視点から見ると、明らかに異なる。
 セックスでオーガズムを得ると「θ波(シータ波)」と呼ばれる脳波が表れ、一定の波形を保つ。しかし、オナニーではθ波はまったく表れないか、表れても途切れ途切れに一瞬表れるだけなのだ。そして、このθ波はセックスの充実に大きく関わっている。

 θ波は、ひとことで言えば「心地よい疲労を感じさせる脳波」のことである。そもそもθ波は、入眠時や起床前の半覚睡状況時~簡単に言えば、うつらうつらとまどろんでいるとき~に表れる脳波のことである。朝、布団からなかなか出られないのはθ波の仕業なのだ。俗に快楽脳波と呼ばれており、瞑想の達人の脳波、あるいは、仕事や勉強に集中しているときの脳波でもある。

 セックス後の、なんとも言えない充実感はθ波のおかげなのだ。一方、オナニーをした後の、むなしさを覚えたり、突然冷静になってしまう現象(賢者モード)は、性的興奮から、充実感を経ずに、いきなり冷静になるからだ。非日常から日常へ一瞬で連れ戻されてしまうからなのである。

 その他、セックスによるオーガズムでは、胸部や背中にじんわりを汗をかくのに対し、オナニーではほとんど発汗を確認できない。その他、セックスとオナニーの違いは多くあるが、基本的には、セックスは全身快感、オナニーは局所快感であるということになる。「性は脳なり」だ。



◇ シータ波(θ波)

 シータ波は、8Hzから4Hzの周波数の領域で、潜在意識(95%~99%の脳活動)の状態のこと。
 これは、深い瞑想状態やまどろみの状態である。
 記憶と学習に適している脳波の状態といえる。

 驚異的な暗記力を発揮するヨガの達人の脳波は、瞑想状態にはいると脳波にシータ波が多く含まれるそうだ。
 うとうと・ぼんやりした・まどろみの状態。
 ひらめき、洞察力が活性化する周波数領域といわれている。

「θ(シータ)波は主に海馬から発せられる脳波で、一秒間で五回ぐらいの周波数(五ヘルツ)で規則正しくリズムを打つ特徴を持っている。


◇ 備考

 実験によると、性行為の最中にはβ波が多く見られ、オーガズムに至るとθ波がどっと現れる。また、θ波の量を男女で比較すると、女性はθ波が脳全体に広がりますが、男性はその十分の一ほどでしかない。女性の方が男性より10倍感じる物的証拠とも見なせそうである。しかし、マスターベーションの時はこのθ波は、男女とも全く出ない。

<マスターベーションの時、このθ波は男女とも全く出ない>
マスターベーション時は、自ら行為している訳ですから、β波状態であるのは当然のことである。


◇ まとめ

 上記事由から考えて、セックスの快感はオナニーの快感をはるかに凌ぐものであるということがいえる。ただしセックスが未熟な人(もしくは下手な人)にとってはオナニーの方が上位となるだろう。
 もう一つ重要な点を見逃してはならない。セックスは肉体的快感のためだけに行なうわけではない。満足度や興奮度という観点から、オナニーよりもセックスが断然上位と答える人が大部分を占める。
 さらに付け加えるならば、キス、抱擁、愛撫等はセックス時にしか得られない歓びといえる。
 オナニーとセックス、バランス良く両方楽しめれば、それがベストといえるだろう。






















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