「姫初め」……この何とも言えない、艶っぽい言葉の本来の意味は何だろうか？
一般的には、年が明けて初めてするセックスの事と思われている。

姫初めは、一月二日である。

本来、姫初めとは「姫飯（ひめいい）」
つまりやわらかいご飯を食べ始める日ということで、 姫飯の反対語は「強飯（こわいい）」、つまり「御強（おこわ）」のこと。

これは一般に節句にはおこわを食べるので、節句が終わったら姫飯に戻すといことで、この言葉が生まれたとされている。

むろんお正月の場合は元旦は餅を食べるので、二日普通のご飯に戻すのが姫初めになる。

……というのが通説だけど、姫初めには異説も多数あるようだ。

　・飛馬（ひめ）はじめだという説…つまり乗馬初め。
　・火水（ひめ）はじめだという説…火や水を使い始める日だという説
　・秘事（ひめごと）はじめだという説
　・その他


堅い話はおいといて、ここでは当然「新春初エッチ」に焦点を当てなければならない。
先に説明したとおり、一月二日におこなうエッチが姫初めということなんだけど、 逆に言うなら元旦くらいは休めということなのかも知れない。
それともセックスレスな夫婦はせめてこの日くらいはエッチしろよという意味かも知れない。
厚生労働省の調査によると、１ヵ月以上性交渉のない夫婦をセックスレスとみなした場合、日本の夫婦のうち、３２％がセックスレス状態にあるらしい。

「秘めはじめ」と書く方が、なにやら淫靡な語感を漂わせ、すごくいい感じ。
余談だがゲイ関係だと「菊はじめ」と言うらしい。
ではレズなら「百合はじめ」と言うことになるのだろうか？
因みに年末最後のエッチを「姫納め」「姫仕舞い」と言うが、実際にはあまり耳にしない。
また、大晦日から元旦にかけて、除夜の鐘の時刻にエッチすることを、「百八突き」と言うらしいが、誰がつけたか実にユニークなネーミングだ。
でも１回のセックスでピストンが１０８回ってちょっと少な過ぎない？



終



投稿小説『イヴ　新婚姫初め』
「官能文書わーるど」
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