『ズイズイずっころばし』

「ズイズイずっころばし ごまみそズイ
茶壺に追われて とっぴんしゃん
抜けたらどんどこしょ
俵のねずみが 米食ってちゅう
ちゅうちゅうちゅう
おっとさんがよんでも
おっかさんがよんでも
行きっこなしよ
井戸のまわりで お茶碗欠いたのだあれ

ズイズイずっころばし ごまみそズイ
なんべんやっても とっぴんしゃん
やめたらどんどんこしょ
こたつの小猫が 転んでにゃあ
にゃあにゃあにゃあ
戸棚のねずみが
それ聞いてたまげて
こしぬかしーたよ
井戸のまわりで お茶碗欠いたのだあれ」


作詞 わらべ歌
作曲 わらべ歌



知ってますか?
『ずいずいずっころばし』は「不純異性交遊」の歌で、まだ幼い子供たちが、好奇心で「大人ってこういうことするのっ!」と、のたまうとんでもない春歌だったってことを。

で、何がとんでもないかというと……
まずは歌いながら握り拳の穴へ指を突っ込む「手遊び」。
これは拳を玉門(女性の性器)、指を一物(男性の性器)に見立てて、
まぁ、早い話、セックスの抜き差しをマネしてるってことなのです。

さらにきわどすぎる歌詞の意味をご紹介しましょう。


★「ズイズイずっころばし ごまみそズイ」

これは「ツイツイついころばし こまいしょツイ」が訛ったものなんです。
ツイは口拍子、ついころばしは、昔で言う夜鷹(現代でいう街角の売春婦……そんなの今時いないだろうけど)のこと。
こまいは、壁の下地に組む竹骨のことで、作業中に指先を使うことから玉門いじりの秘語になりました。
つまり、「夜鷹のねーちゃん、俺と○○○いじりしてあそぼーぜ」ってな訳ですね。


★「茶壺に追われてとっぴんしゃん 抜けたらどんどこしょ」

茶壺は玉門の秘語。夜鷹が自分をからかった男を追いかけて馬乗りになります。
しかし2人はともに初体験で、うまく入らずに一物は外れてしまいます。

★「俵のネズミが 米食ってちゅう」

ネズミも玉門の秘語。昔、女が男をナンパするときはチュウチュウとネズミ鳴きをしたと言われいます。

★「おっとさんがよんでも おっかさんがよんでも 行きっこなしよ」

これは当たり前、2人は楽しいことをしている真っ最中ですからね。

★「井戸の回りでお茶碗欠いたのだあれ」

お茶碗は、無毛の玉門を指した秘語。だからお茶碗欠いたっていうのは処女喪失ってこと。

そんなわけで……。平安時代の『伊勢物語』に、井戸端で幼い男女が恋に目覚めます。
「筒井筒」という段があります。
「ズイズイずっころばし」はこの「筒井筒」をもとにして江戸時代のエッチな人が作った春歌だったのです。















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