Shyrock作
学生時代、僕達は男三人で丹後半島に行った。
「いい女、いないかな~?」って感じてずっとBGMを流しながらクルマを飛ばした。
日本海は太平洋よりも青々としてとても美しい。
予約していたホテルは小さな入り江にあった。
「家族連ればっかりじゃん」
ホテルをとってくれた男に対して感謝どころか非難ごうごう。
天気も海も申し分なしだったが、「若い女がいない」ということが最大の問題だった。
家族連れが浜でじゃれている。
臨海学校らしき生徒たちが笛にあわせて体操している。
がっかりした。
「沖まで出ようか」僕たちはボートを借りた。
波も無く、最高の日和だ。
海水浴場の客たちは小さくなっていく。
岩で入り組んだ海岸線は同じ浜でも死角がたくさんあった。
「女だ!」誰かが叫んだ。
視点の先には、四人の女の子が岩陰に座って何やら話し込んでるようだ。
花柄のビキニと、真っ黒なワンピース。
顔はよく分からないが、髪が長い子が二人、ボブが一人、ショートが一人。
OLか?女子大生か?まあそんなところだろう。
僕達は少しボートを近づけることにした。
「おおっ!あいつら着替え始めたぞ!」
確かに水着を脱ぎ掛けているように見えた。
誰にも見られていないという安心感からか、一人は裸のまま身体を拭いている。
泳ぎ終って帰るのか?
胸はよく見えなかったが、バスタオルの陰から、黒いものがチラチラ見える。
突然、女の子はタオルを落とすと、岩の向こうの方に小走りした。
しゃがんだ。
(オシッコしている!)
僕は思った。
他の女たちもそれを見て、そっちへ向かう。
(うほ~っ!連れションだ!)
女の子の四人のうち三人が並んでオシッコを始めた。
女の子の白い尻が三つ並んでいる。
絶景かな~!
一人の女の子がパッと動いた。
他の女がその方向を見た。
(オシッコで脚を濡らしたんだ……)
僕達は絶句した。
言葉なくただ見入るだけだった。
尿の跡を見て、お互いに何か言っているように映った。
それが契機となったように、女の子たちはお互いの身体を見せ合いっ子してる。
腰を振りながら、そのことを楽しんでいる。
一人の子は先に下着をつけていたが、また脱がされて四人の女の子たちは素っ裸で品評会を始めた。
子供みたいにお互いのおっぱいを握ったり、股間に手をやったりして、じゃれている。
ヘアの濃い薄いははっきり分かる。
背の高い子はほとんど毛が生えていない。
胸の大きさはよく分からないが、一人は垂れるほど大きい。
平らになった岩の上で、二人の子がプロレスのように転がった。
上になった女の子が腰を大きく動かしている。
他の女の子がそれを見て、何やら説明している。
(セックスの話題なんだ)
その実演と言うことだろうか。
船の上では「俺もう我慢の限界~~~!」
誰かがそんな言葉を残して、すぐさま水の音がした。
飛び込んだようだ。
大した時間でもなかったかも知れないが、僕達には贅沢すぎる時間であった。
女の子達はいつか身体を拭いて服を着ていた。
服を着るとキャンパスにでもいそうな、ミニスカとTシャツの女の子たちだった。
その夜、僕達は興奮冷め遣らず、寝付けなくて明け方まで話をしていたことを記憶している。
後にも先にも、女の子の連れション……二度と見ることはないだろうなあ。
終
エッセイ集
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